この小説はフィクションです。実際の人物団体とは一切関係が無いのでご了承ください。
「なぁなぁ、聞いてくれよ」
「うん?」
誰だこいつは、緑色の髪が絶望的に似合っていない。こんな人間が外に出て歩いていて良いのだろうか? 世の為に死んだほうが良いのでは無いだろうか。しかし俺は優しいから相手をしてやろう。
「昨日さ、ラーメン屋の裏で匂い嗅ぎながら白米食ってたんだよ! 2杯くらい」
「……今度焼肉にでも行くか? 奢るぞ」
「憐れむな! ぶっ殺すぞ!」
「いや、だってお前……」
折角の俺の慈悲を水泡に帰すとは……この緑不細工は馬鹿か?
「俺の親父は社長だぞ! 焼肉くらいいつでも行けるわ!」
「ほーん? で? 話の続きは?」
「まぁまぁ、そんな事より焼肉いつ行くの?」
「連れてかねーよバーカ」
「はぁぁぁぁぁあんん???? オマエそれはやっちゃいけない事だぞ! 謝れよ!」
「それはつまりお前を生み出してしまった世界に謝れという事か?」
「この転校生冷たい……」
「お前はその辺の雑草を踏まないくらい慈悲深いのか」
「俺雑草以下ですか……」
いきなり絡んできてなんなんだこの歩く生ゴミ。頼むからいなくなってほしい。
「いいから早く続きを話せ」
「あー、焼肉食べたいなー」
「おい、タマを抜かれる痛みを味わってみないか?」
「知ってるか転校生、タマは二つあるんだ。焼肉の為なら一つ消費する事も吝かでは無いぞ」
「だれが一つって言ったよ」
「ヒィッ?!」
後退る緑ゴミ。なんだ度胸がねーな。俺は二千個抜かれているのに今現在生きているというのにたった二つ抜かれたところでなんともあるまい。
「続きを話してタマを一つ抜かれるか、話さないで二つ抜かれるか選べ」
「いやぁぁぁ!!」
「大丈夫大丈夫、痛いのは生きてる間ずっとだから」
「痛みの無間地獄とかそれ死んだほうがマシって奴じゃ無いですかー!」
「気合いで生やせば痛くないぞ」
「なんだよそれ! 失ったものは戻ってこないよ!」
「いや、生えるから。6時間くらいは死ぬほど痛いけどちゃんと生えてくるから」
「それどこ情報だよ!」
「実体験だよ」
「お前何人だよ!」
「ジェノ星人だよ」
鬼のような形相で抵抗する緑ブスの顔はなかなかに凶器じみていた。鋭利だ。顔で人が殺せる。
「ジェノ星人はタマが生えるのかよ!?」
「腕も生えるし足も生えるぞ」
「ピッコロさんか何かですか」
「どっちかというと魔人ブウかな」
「とにかく俺は生えないの!」
「それは先入観では無いだろうか?」
「お前鬼か!」
「いや、異星人だ」
「比喩だよ!解れよ!」
「知ってた」
「人をおちょくってるとぶっ飛ばすぞ!」
「俺は貴様をぶっ殺す」
て言うか殺させろ。さすがに見てられ無い顔だ。俺の一万あるSAN値がマッハで擦り減っていく。ダメだ、黙らせなくては。俺は奴の腕を掴む。
「許してくださいなんでもしますから!!!!」
「ん?」
「その手を離して!」
「まぁまぁ」
「続き話しますからぁ"ぁ"ぁ"!???」
いい加減煩いので引っこ抜いた。すると緑ゴミは光の粒子となってその場から消え失せた。なんなんだろうか、俺は幻と対話していたのか。
「おっハル殿。拙者のチャクラの残滓を追ってたらここで途切れたのでござるが、緑髪の不細工を見なかったでござるか?」
「逝ってしまったよ、光になって」
俺は上空を指差しそう答えた。
「空に行ったのでござるか……、全く拙者の分身はどいつもこいつも言う事を聞かなくて困るでござる。ではアイツを追う故失礼」
そう言って、ござるさんはどっかに行ってしまった。全く騒々しい奴だ。
「……分身のタマを抜くと光になるのか」
俺はラーメンを食べる為、隣町に向かう事にした。




