魔法?
ガスリ街に来て早くも一週間が過ぎた。
相変わらずタルスの野郎はミリアさんにデレデレでうざったらしい。
居候の俺が言うのもなんだが、タルスその気持ち悪い顔をどうにかしろ。
俺はそんなことを思いながらガリス街で発行されている新聞みたいなのを読んでいた。
「私、今が幸せです。大切にしていきたい。本当に夢でも見ているみたい。」
「いやぁ、ミリアそんなことないって。」(デレデレ)
ウッゼェ、何がそんなことないって。だ、俺は夢であって欲しいわ、まだ雑誌の取材できてないんだからな。それなのに異世界ふっざっけっるなぁぁ。
次の日
俺の転移の疲れは意外に長く続いた。
「さてとっ、なあタルス。俺が倒れていた場所わかるか?」
「ああ、わかるぞ。」
「連れていってくれるか?」
「分かった。ちょっと待っていろ。」
しばらくしてタルスは大きい荷物を背負ってきた。
「またずいぶんとでかいな、なにに使うんだ?」
「俺は、仕事を掛け持ちしているんだその一つが運び屋なんだ。」
俺はそのことを聞いて内心驚いていた。
こいつは家族を養うために必死に働いていたのか。だから昨日のあんな幸せそうな顔ができるのか。
そう思うと俺はなんだかタルスを尊敬しようと思い始めた。
「おや、タルスじゃんか。」
「ダン、お前がこんなに遅く働くなんて珍しいな。」
現在の時間は、7:30ほど(正確には7:33とスマホには書かれている) まったくもって遅くないのにどういう事のか聞くと
5:00からはダンと呼ばれる彼は働いているらしい。
やっぱりタルスとダンを見習おう。
「なあタルス、また、かみさんの目盗んで若い姉ちゃんのいる酒場にいこうぜ。」
「ああ。ぜったいな。」
………前言撤回こいつらはバカだ。
俺は、呆れて「早く行くぞ。」とタルスに声をかけ先に進んだ。
しばらくして、俺がはじめ来た場所の近くに来た。
「お前の用事が終わったあとこちにも付き合え。」とタルスが言ってきたので了承した。
ここはやっぱりギブアンドテイクといこうじゃないか。
日本人ならな。ん?日本人ならギブアンドテイクするのかなぁ。
そうこうしているうちに俺が来た場所にやって来た。
やっぱり何もないところだ。
「せめて魔方陣だけでもあればなぁ。」
と、つぶやいていると
「魔方陣ならここにあるぞ。」
タルスが指さした場所に普通にあった。
向こうが取材できないならこっちを取材してやるぜ。
しかし、生憎、機能する電子機器はスマホ(充電無限のバグ付き)しかない。
仕方なくスマホで写真を撮ることにした。
カシャ
ん?おかしいなぜか画面が変わった。というより新しいアイコンが出てきた。
アイコン名
魔法
中を開くと
1.魔法(魔方陣:炎)
と書からているだけだった。
俺は何かに取り付かれたようにそこをタップしてしまった。
ブヴォワン
スマホから地面にある魔方陣が浮かび上がった。俺は驚き咄嗟に手を前方に向けた
次の瞬間
ドッゴォォォン
もの凄い炎が放たれた。
赤く眩しく火傷しそうなほどの熱さを放った。
咄嗟に前にやった俺は無事だったが炎が岩にあたり崖が崩れた。
取材:九日目
なし崩しに魔法を手に入れた。その魔法で崖が崩れた。
崩しだけに
あっ、うまくね?