天国にて
ガスリ街から消えたあと俺はまた天国に呼び出された。
本当にありがとう。さようなら。
「よし。 おい神様よ。早く転生させてくれや」
『そうだね。それじゃあ君の魂の新しい能力をあげようかな』
何を言い出すんだこの神は。
『さぁて、君に聞こう。どんな能力がいいと思うかい?』
「どんなのだっていいだろ。俺に関係ないんだから」
そうだ、転生といっても俺の意識があるわけじゃない。
『じゃ、もし君がもらえるとしたらどんなのがいい?』
しつこいなぁ。
仕方なくその質問に答えることにした。
「そうだなぁ、まぁスマホの能力みたいなので視たり聴いたりするだけでその魔法が使える能力や、あっ、そうだ自分のパラメターが見れるのはいいよなぁ。それから…」
『えっと…』
さすがの神も戸惑いを見せた。
あれから三時間――俺はアイディアの限りを出した。
『いやはや、意見を少し言うだけでよかったんだけどなぁ』
あの耐久レースはさすがの神でも堪えたのだろう。神に疲れが見えた。
「まぁ、いろいろ話せてよかったよ。それじゃあ転生させてくれ。」
『ふふっ、せっかちだね。』
神はほほえみカズの額に人差し指をつけた。
『それじゃあ、さようなら楽しかったよ。君のことは見守っておくから安心していいよ。』
相変わらず顔を見せないが本当に嬉しそうであった。
これで、何もかもが終わる。
「ハイハイ。どうせ忘れているけどな。」
適当にあしらったカズであった。
体が再び光の粒になっていった。笹木和樹、彼の人生はここで幕を閉じた。
◆◇◆◇◆
涼しい風の当たる日
布に包まれた赤ちゃんが目を覚ます。
んっ、眩しいなぁ。
赤ちゃんがそう心の中で思う。
…………?
って、神さまぁ。俺、記憶残っているんですけどー。
日差しで眩しい真昼間、赤ちゃんは声にならない声を心で叫んだ。
転移し転生したひとりの人間の物語が新たに始まる
すみません今回は大分短くなってしまいました。




