救えなかった命
車を走らせ駒形までいく、ここからなら20分もかからないはずだ。
車の音に反応してきたのかゾンビたちが路地などからわらわら出てきた。
『うわーいっぱいでてきたなー、まあ関係ないけど』
車を追うようによたよたと無数のゾンビが追ってくる。
俺は今は車に乗っているが徒歩だとかなりマズイ、やはり車は必要だなと実感した。
そんなことを考えていたら駒形に入ってた。
SOSがきたコンビニにはここを真っ直ぐいったところだ。
『うわぉ!これはすごいな...』
コンビニの周囲には車などでバリケードが作られておりその周りには数えきれないほどのゾンビがたかっていて、コンビニの中の獲物を欲しているかのように、無理矢理バリケードを突破しようとしていた。
••••••この状況から助け出すのか...
彼等は知らない人間だし、もし助けるとしてもリスクが高すぎる。さらに彼等を助けたとしても、完全にこちら側におんぶにだっこだ。
彼等を諦めるべきか.....と考えていた時だ、SOSを出してきた生存者がこちらに気づき、助けを求めてきた。
『おーい!助けてくれ!!』
『お願い助けて!!なんでもするから!!』
あの状況からは無理だな...と車を走らせる。
『おいっ!!待てよ!!行くんじゃねぇ!!』
『行かないで!』
大声を出したことにより、さらにゾンビが、集まってきた。
しかもその数は倍以上に膨れ上がっている。
無理だな....
車を発進させ、元来た道を戻って行く。
後ろからはバリケードが突破されたのか、破壊音が響き渡り、生存者たちの悲痛な叫び声が辺りにこだました。
くそくそくそ!!俺は悪くない!仕方なかったんだ!!しょうがなかったんだ!!
アクセルを底まで踏み、拠点まで飛ばした。