妬みときどき恨み
寒い、寒い日
今日はマッキーがお休みだ
少しだけ広くなった事務所で
青い封筒の中身を出した
写真
女性と男性二人
見ただけで、カップルだと分かる
後ろには、凄い剣幕で睨む男たち
手、足、体は無い、顔だけ浮いている
四人……いるな
独身、彼女なし幽霊だろう
羨ましいからといって
顔だけ浮いて睨むのは、どうかと思う
思わず独り言が漏れた
「これは、きちんと祓わないと」
机の上に写真を置き
引き出しから、塩と酒を取り出す
塩を少々、酒を適量、写真に加える
一人だから、今日は大胆に
大きく両手を広げる
そして力強くクロスさせ
はっきりと口に出す
「哀れな魂に、救済を、ハッ」
そう言って、灰皿で燃やした
彼女、できたらいいな幽霊
私は窓から空を見ながら
「もう夕方か
あ、そういえば、ガソリン無かった」
車を走らせた
最寄りのガソリンスタンドに向かい
満タンに給油する
スタンド店員
「ありがと〜う〜ございます」
私は急に格好良いと
思われたい症候群が出た
スタンド店員さんに
窓から片腕を出してグッドサイン
……自分の中では合格点だった
空は、もう夜に切り替わっていた
ライトを付けて走り出し
たまには近道をしようと
ハンドルを切る
「ん……そういえば
この辺だな、トンネル」
私は思い出した「デュフ」を
口裂け女か……
正直、私は見たことが無い
そんな王道中の王道、ド真ん中
……物の怪の本物が、いるのかと?




