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 ファミレスとは自由と平和の凝縮、縮図。いや少々じゆうが過ぎる。


 こちらのテーブルに遊びに来た子供たちが俺……たちを見ている、彼方にはどうやら地元の主婦のグループがおり。賑やかなのは俺とこがなつみだけではなかったようだ。


 よく分からない時間帯に謎の会合……。


「増えてるねぇチルドレンず!」


「俺は親じゃないここは異世界だ出るぞっ……」


「あはは迷い込んだねぇ、あっ支払いはもちもん!」


「普通すぎたチョコレートパフェに払う」


「抹茶もね!」


「ミドリの妖怪がいたらしい」


「大丈夫サイガタモツ? ツンデレ通り越して意味不明だよ?」


 どうやら今のでは彼女は笑わなかったらしい……こちらを見つめる子供たちすら。なんか頑張ってひねくり出した分余計にそのノーマル顔がかなしい……。


 ひどく居心地の悪くなった俺はリュックを拾い背負いそそくさとレジまで急いだ。彼女は子供たちに笑顔で手を振り──2000円分のパフェはまた完食されていた。




▼▼▼

▽▽▽




 ファミレスから外に解放されて、当然深緑の制服のそいつは待っていた。笑顔でまたピースをしている。


 そんな陽気にあてられて笑ってはやらない、苦笑いで。


「パクリ駄菓子屋のサイガタモツに2回もおごらせた。ま、かわいいハレジョの私なら当然だよね」


「毎回その報告に意味はあるのか、ウランドじゃないんだからさ」


「ウランド? はまだ知らないけどあるよ! だってこれが私の現代JK的なせいしゅんチカラじゃない!」


 また意味不明をのたまっている宇宙人オンナに対して無言でいてはいけない。


「俺はただの暴力だと思うけどな」


「暴力なにそれ? なんで、痛かったの?」


「痛かったよ出費がね! 俺と違って特別扱いってこと」


「あはは、へぇわたしを特別扱いしたの?」


「現在進行形でしてるつもりしかないわ」


「じゃ、また特別扱い頼める? 現地まで」


 カバンを後ろ手前傾して首をかしげて、こちらを見つめる目に。


 ドキっとさせられたらそれはもう仕方がないことなのだろう。この美しい造形のオンナに慣れなきゃいけない。


 目を逸らしファミレス前に止めていた自転車へと向かった。


「……状況的にそうするしかないんだろ、こがなつみさん」


「うん! サイガタモツ、せいしゅんの二人乗りレッツラだよぉー!」


 前カゴには俺とこがなつみの荷を、後ろには期待で目を輝かせるハレジョを。


 おもく動き出してまた元気な応援と風をうけて加速していく、青信号のラッキーを抜けて──こんなラッキーで意味不明な日々がつづくのならば。



 もはや鬱陶しいだとかそんな事じゃないんだろう。この与えられた偽物のせいしゅんってのは完遂しなきゃいけない。何が目的かは知らない、駄菓子屋でのいざこざだけの薄い繋がりでも、ウランドを始めただけの、放課後一緒にパフェを食べただけの、可愛いくておもい彼女を後ろに乗せているのだから。


 おもさゼロ、からっぽの青春よりずっと心地いい。

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