体育館?更衣室?それとも待合室?
研究室に入ると、そこはまるで医療現場みたいだった。
真ん中に寝台があり、左手にはCSスキャンのようなもの。右手には棚があり、よくわからない機械がたくさん入っている。
奥にはもう一つ部屋があるのだろう、待合室とかかれたドアがあった。
「一度にお前ら全員に移植することは出来ねぇ。だから一旦待合室で待っていてもらう。一人一人順番に呼んでいくから、よばれたらすぐ来るように。」
輝御先輩はそういって奥のドアを指さした。
新入生は、男子から待合室に入っていく。
中は、20畳ほどの空間だった。真ん中に大きめのテーブル、その周りに椅子が40脚ほど。
右の壁には通路と書かれたドアがあった。
そして驚いたことに、奥にはエレベーターらしきものもある。
、、、、、、、、、。あれ、もしかしてここまで迷いそうになりながら歩いてきた意味ってあんまりないんじゃね?
新入生一同、苦い顔をしていた。
「お前らなに立ってるんだ?ほらさっさと座れ。立ってるまま待ってても辛いだけだぞ。それともM気質かお前ら。」
最後に輝御先輩が入ってきて、M気質を疑ってきた。
誤解無きように先に言っておくが、そのような趣味は俺にはない。さっさと近くの椅子に座ることにする。
俺が座ったのを見て、ほかのみんなも全員座った。
見事に男女分かれて座っている。入って奥に男子、手前に女子だ。
「見事に分かれてるな。まぁいい、今から説明を始めるからよく聞けよ。あと質問は随時してくれ。あとから言われても困るからな。」
「ハイ!」
「お、さっそくか。いい心がけだ。」
「先輩!移植って一人につきどれくらいの時間がかかるんですか?」
一番奥に座っていたツインテールの活発そうな女の子が、輝御先輩に質問した。
「いまから説明しようと思っていたが、まぁ大体10分くらいだな。だから全員終えるまで5時間かかる。」
「「ご、五時間!?」」
あほか!長すぎだろ!そんなに長い時間この俺を待たせる気か!?
みんなも驚いて、男子のほとんどは身を乗り出している。女子はそんなでもないけど、驚いているのは確かだな。
「待てるわけないよなぁ5時間なんて。けど俺の時もそれくらい待ったしなぁ。う~む、困った。どうしようか。」
輝御先輩マジで悩んでいる。え、なんも考えてなかったのかよ。
「じゃぁこうしよう。お前らに体育館の使用を許可する。体育館は、そこのドアから出て、通路を左に曲がり、突き当りを右に曲がったところだ。」
体育館とはいいものだ。俺への献上物としては少々物足りない気もするが、女子のへそちらがありそうなシチュエーションが大いに期待できる体育館は、俺にとって悪い場所ではない。
「あの、先輩。この格好ではあまり激しい運動は遠慮したいのですが。」
活発そうな女の子の対面に座った、一見おとなしそうな子が質問した。
確かに、女子は制服のままではあまり動きたくないだろう。
だってスカートだし、革靴だし、運動するような恰好じゃない。
まぁ俺はその格好でもいいと思うけどな。だってパンチラ出来そうだし。
「そこは心配するな。お前たちにはこれから着替えてもらう。更衣室は、そのドアをでて右に曲がってすぐだ。男女分かれているが、男子、妙なことはするんじゃないぞ。したら首が飛ぶと思え。さ、行った行った。ちゃっちゃ着替えてさっさと戻ってこい。」
先輩はそういって、俺たちを更衣室に送った。
「なぁなぁ、覗きに行く?」
「いや、無理だろ。輝御先輩に殺されっっぞ。」
「だよなぁ、あの人ぜってぇやべぇよなぁ」
他の男子が話している。
ふん、覗きなんぞ屑のやることだ。俺はヤル気にはなれないな。
まぁこの俺様に覗いてほしいと懇願するならば、見てやらなくもない。
あ、パンチラは別だぞ。ラッキースケベというのは、神が俺に与えたチャンスなんだからな。
なんだかんだ言って、覗く人間はいなかった。
結局、みんなあの先輩が怖いのだろう。
まぁ俺もまだクリスタル持ってないし、手出しする気は起きないしな。
ちょっと長くなりそうだからここらでいったん打ち止め!
また二日待ってね( *´艸`)