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死の商会の聖骸世界大戦  作者: 黒桜旅団:狂王エノモト
12/16

朝チュン


「ほら、一年生のみんなも食べて。」

「そうだぞ。遠慮なんてしてると、俺が全部食っちまうからな。」

「そうね。あなたは大の甘党ですからね。」


「あ、はい。じゃぁお言葉に甘えて、、、、。」


それからのことはあまり覚えていない。覚えているのは、とてつもなく甘い雰囲気と一緒に、腹の限界値を超えたこと。

その後急に睡魔が襲って来て、今に至る。


「はっ!?ここはどこだ!?いつの間にオフトゥンの中に!?」


周りを見ると、ここは和風の大部屋で、新入生みんなが寝ていた。男子女子関係なく、みんな各自のオフトゥンで寝ている。


うん、整理しよう。昨日俺たちは新歓パーティで、腹一杯食べて、突然の睡魔にやられて寝た。そして起きたらこの状況。

ふむ、、、、、。大方先輩たちに運ばれてここに来たとかそんなんだろう。

それにしても女子の寝顔可愛いなぁ。相部屋にしてくれた先輩ナイス!


「どらぁ!」


人の声に合わせて爆発音がした。その方向に顔を向けると、窓があったので、その窓から外を見てみる。

外では2年生らしき人たちが、菊花先輩に訓練を受けているようだった。2年生たちの魔法で、炎がみるみるうちに収縮されている。


「今日は気合いが入っているな。後輩の姿を見て、貴様らも先輩になった自覚でも出て来たのか? そのまま進めば貴様らも前線で戦えるようになるだろうよ。」

「いえ、俺たちはまだまだです。先輩たちのように前線で戦えるだけの力はありません。ですが、せっかくできた後輩を守るためにも俺たちがやらなきゃってのはわかってるつもりです。」

「ふっ、それでいい。謙虚に、着実に少しずつ進めばいい。私たちはその環境を貴様らに与えるつもりだよ。」

「菊花先輩、、、、、、。」

「さ、呆けてるん場合ではないぞ、指導はまだ続いている!次はもっと強めに行くぞ!」

「「はい!」」


うーん、先輩たちの覚悟に、脱帽です。


「俺も早く自分の力ってのに目覚めたいもんだなぁ。」

「そうだすなぁ」

「っ!?」


ポツリと出た独り言に返答されて心底びびった

声のした方を見ると、真後ろにデコがいた。


「お、お前急に俺の後ろに立つな!」

「なぁにいってんだ。おいらは結構前からここにいたぞ。お前が窓の外ぉ見るってんで近づいて来たんじゃなか」


なるほど、ここにこいつが寝ていたらしい。

布団を頭までかぶっていたからわからなかった。

俺たちの言い合いに気づいたのかはたまた外の爆発音で目が覚めたのか、他のみんなも順次起き出す。


「ふ、んんんん〜〜」


女子の伸びはかあいらしいですなぁ


「ふんあああぁあ〜〜」


男子の欠伸はもとめていないわ。


「ん?なに見てんだお前ら。」


窓の外を見ている俺たちに興味を示す者も出てくる。


「先輩たちが魔法の訓練してんの見てる」

「魔法?見たい見たい!」


魔法という言葉に皆窓にクギ付けになる。


「うお〜〜すげぇ〜〜」

「綺麗!」


各々感嘆の声をあげる。確かに爆炎を収縮させる魔法は綺麗だが、菊花先輩の爆炎の出し方はなかなかひどいぞ。

菊花先輩は、爆弾のついたワラ人形を薙刀で刺し、爆弾に魔力を流して、内部から爆発させている。

あれを人間に使ったらヤバそうだなぁ

ってなんで俺魔力の流れが見えてんだ!?


俺が自分に現れた才能にびっくりしていると、

部屋の前方の障子が開かれた。


「お前ら、メシの時間だ。起きたのならさっさと来い!」


カンカンカンとフライパンをお玉で叩きながら、輝御先輩が入ってくる。

その起こし方、昔のコントかよ、、、、、。

とりあえず先輩について行くことにした。

そういえば、女子の順応がめっさ早かったな。仮にも男子と同じ部屋だったわけだし、もっと嫌がるかと思っていた。


「あのぉ先輩、私たちお風呂に入りたいんですけど、、、、、。」


なるほど!女子といえばお風呂か!確かに、風呂には入りたいな。俺も汗かいている。しかも制服のまま!男子でもいいとはいえない状態なのだから、女子はさも悪かろう。


「ん?風呂か。メシはもうできているんだがなぁ。まぁいい。じゃあ先に部屋に案内するか。」


そうして先輩に案内され、俺たちの個室のある場所に案内された。

個室は、大部屋を出たのと同じフロアで、結構近くだった。

部屋の内装は一部屋6畳ベットとテーブル備え付けのなかなかいいもので、部屋には、母さんが使っていた旅行用カバンが置かれていた。


「なんでこんなとこにあるんだ?」


よく見ると、手紙が同封されていてそこには

『あんたのことだから、前日に必要なものを送るってのを忘れているだろうから、代わりに送っておきました。』

ありがとう母さん、ばっちり忘れていたぜ。


テーブルの上には、この城の地図も置かれていて、大浴場が同じ階にあるらしい。ここに行けってことだろうな。

因みに、昨日行った二階には、披露宴会場と倉庫が書かれていて、輝御京子夫妻のケーキ入刀シーンの写真が載っていた。

京子さんのウエディングドレス姿がマジヤバイ。

そこにしか目がいかないぜよ、、、、、、、、、。


「お前ら、風呂が済んだら食堂だぞ。その後は1日自由行動だ。そのマップを使って好きなところに行っていいぞ。」


はっ!写真の中の京子さんに見とれている場合ではない!

俺は女子風呂を覗かなければならぬのだ!!


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