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死の商会の聖骸世界大戦  作者: 黒桜旅団:狂王エノモト
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新歓パーティ2

「さ、この3人にあの夫婦を追加した五人がここの3年全員だ。次は2年生!ということで、そろそろ俺も京子さんの手作り料理が食べたいから、司会もバトンタッチ!蘭丸君、百華ちゃん、お願いね。」


なんだと、京子さんの手作り!?先に言え!

男子は一斉に食べ始めた。

なんだこれ滅茶苦茶美味い!お袋、俺はお袋の料理が一番だと思っていたが、それは間違いだったようだ、、、、。

てか、なんか俺のクリスタルが喜んでる気がする。

流石俺のクリスタル。よく分かってるな。

と思ったら、食った男子全員の背中が光っている。

ん?あの位置ってクリスタルを移植した位置だよな。

てことはこの料理がクリスタルになんらかの形で作用してるってことだな。うん、美味いしもっと食おう。


「あの〜自己紹介続けてもいいですか?」


壇上で2年の先輩がなんか言ってる。しかし、もう俺たちは止まりそうもない。てか止まんねぇ。なんだろう、食っても食ってもまだ食える。無限の食欲に目覚めてしまったのか!?


「このままじゃなくなっちまうね。俺たちも食べるよ、蘭丸君!」

「はぁ、僕たちも去年おんなじだったのを思い出しましたよ。」


壇上の先輩方も降りて、各テーブルに置かれている料理を食べ始める。


「やっぱり京子さんのお料理は美味しいですね。」

「そうだね。それに女教皇のアルカナの付随能力もあって二重の意味で美味しい。」

「おい貴様ら、行儀良く食べないか。」


先輩方で談笑してるかと思いきや、菊花先輩が俺たちに注意して来た。


「菊花ちゃんそれは酷な話でしょ。誰だって最初にこの料理を食べたらこうなるって。」

「いやだが龍弥、私の後輩なのに行儀が悪いというのは私が嫌なんだ。」

「菊花ちゃん、君だって最初は同じだったじゃないか。忘れたとは言わせないよ」

「う、、、、龍弥、それは忘れてくれって言ったじゃないか。まぁいい、今回だけは許してやるが、次回からは気をつけるように。女子を見てみろ、貴様らと同じ状況なのに品良く食べているぞ。」


カップル談話はいいとして、次回からは気をつけなければ少しヤバイかもしれない。あのスタイルの女教官キャラに攻められたら今とは違う性癖に目覚めてしまうかもしれぬ。

そんなことを考えつつ女子の方を見てみると、なんとも上品に食べている。

しかし、、、、、、、、、、、、、、、、、、


「あの顔だっとみんな我慢してるんじゃなんかなぁ」


デコが言った。

確かに、女子みんな目がギラついてる。獲物を逃さないという硬い意思が感じられる。実際、空になった自分の皿に料理を運ぶ速度が男子以上に早い。

うわぁちょっと怖い、、、、。


「今日はとりあえずいっぱい食べてくれ。食べれば食べるほどクリスタルにいい影響があるから、俺たち先輩に遠慮せずに食べてくれて構わないよ。」



その言葉を聞いて、俺たちは食べに食べた。

テーブルの上の料理がなくなりそうになると、他のテーブルから司先輩が持って来てくれた。ごつくて近寄り難い雰囲気だが、多分かなりいい人なんだろう。いつの間にか司先輩は俺たち用の給餌係みたいになっていた。


約20分が経過した頃だろうか。


「もう無理、、、、、、、。」

「食べ過ぎた、、、、、、、、、、、、、、、。」


俺たちは男子も女子もテーブルに突っ伏していた。

やはり無限の食欲なんぞまやかしだったらしい。限界は来てしまった。ただそれでも美味しかった。また食べたいと思う。割と本気で毎日食べたい。


「さて、みんな落ち着いたようですね。じゃあ再開します?と言っても聞ける状態ですかね、、、、、、。」


落ち着いたと言っても食欲だけなわけで、その後の苦しい胃袋の状態は改善されていない。

てかどこぞに少年マンガの主人公でなけりゃこの量食べて即消化などできやしないだろ。


「はぁ、まあしょうがないですね。歓迎会というよりお食事会になってしまいました。」

「いいえ、まだそこに至るのは早計じゃない?」


こ、この声は!!!

俺たちが使ったエレベーターとは違う小さめのエレベーターから、京子さんが出て来た。


「みんな私の料理を食べてくれたようで嬉しいわ。ありがとう。」


朗らかな笑みを浮かべて俺たちにお礼をしてくれる京子さん。

いえいえ、お礼を言いたいのはこちらです。あんな美味しい料理をありがとうございました。

そう思っているのは俺だけではないようで、みんな口々にごちそうさまでしたとか美味しかったですとか口に出している。


「うふふ、それは良かった。作った甲斐があったわね。」

「ところで京子、輝御はどこ行ったんだ?」


菊花先輩が尋ねた。

確かに、絶対京子さんと一緒にいるものだと思っていた。


「あの人ならもうすぐ来るわよ。パーティに欠かせないものを持ってね。」

「ああ、あれか。今年も随分気合い入れたんだろう?楽しみだな。」

「ええ、いつも以上の出来栄えよ。」

「それは良かった、腹八分にしといて正解だったようだね。」


ん?ちょいちょい龍弥パイセン、腹八分ってどういうことかな?

龍弥先輩に聞こうとしたところで、大きい方のエレベーターが開いて、輝御先輩が降りて来た。その背には


「待たせたな」


かなり豪勢なケーキがあった。


「う〜わでっか。あれ食費何ヶ月分?」

「うふふ、ざっと2ヶ月分くらいよ。」


うぐ、生クリーム、チョコ、そして様々なフルーツ。更に場所に分かれて抹茶やらきなこやらとところどころに和風が入っていたりする。しかし大きさ的にでかく、カオスにはなっておらず、いわゆる味変くらいの位置だ。

こんなものを料理を食べたあとに出して来るとか、京子さんもなかなかエグいことを、、、、、、、、、、。

それは男子よりも女子の方が強いらしく、目に燃えるような悔しさが宿っているのがわかる。


「今日は奮発してもいい日だと俺が許可したからな。京子はガチでこれ作ってたぞ。」

「だって私とあなたの初の結婚記念日ですもの、豪勢にしたくなるのも必然ではなくて?」


なるほど、新歓だけじゃなくて結婚記念日も兼ねていたと。そりゃあ豪華になるわけだ。それにしても量多くないですか!?

さっきの料理だってかなりの量ありましたからね!


「そうだな、ならば絶対に食べ切らなきゃだな!」

「はいあなた、あーん」


くっ、惚気てる。あの輝御先輩がガチで惚気てる!


「じゃあ菊花ちゃんもあーん。」

「りゅ、龍弥、やめてくれ!自分で食べれる!」

「菊花ちゃん恥ずかしがらないでよ、俺まで恥ずかしくなるじゃないか。」


「蘭丸さん、はいあーんですわ。」

「ありがとう百華ちゃん。けど次は百華ちゃんの手作りを食べさせてくれると嬉しいな。」

「うふっ、最近京子様に教わってますのよ。蘭丸さんが仰るのであれば、今度作らせていただきますわね。」


会場のいたるところで惚気が!

これが結婚記念日!ガチ夫婦が醸し出す幸せオーラか!!


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