1話 【プロローグ】拐われて
ちょっと変わった作品ですが宜しくお願いします。
耳障りな笑い声が聞こえて俺は目を開けるとどうやら担がれて移動中らし事がわかった。
ブゴブゴ!
ブゴ?
(ブゴ?まるで豚のような声…………。)
「ム~~~~!!!」
ブゴブゴーン♪
太い腕に後ろ向きで片に担がれた俺は担いだ者が豚の化けものと分り叫ぶも口を布でふさがれうめき声しか出なかった。
そして豚の化けものは潤んだ瞳で人の尻をなで回したのを見て総毛立つ。
俺の名前は『安永優』人生最大のピンチです。
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拐われた俺は藁小屋に放り込まれたが、幸いにも手足を縛られる事のなく逃げないとと小屋の中を見渡すとどうやら先客がいたようだ。
「もう終わりだ、助けて母さん!」
「主よ哀れな我らに救いを!」
「へへ、俺ここでたら彼女と結婚するだ。結婚?イヤだ
オークとなんてイヤダーー!!」
「俺は生きる!例えオークと結ばれても、喰われるなんて嫌だ!!」
恐怖で満たされた小屋で俺は別の事を考えてるとわりかし平気そうな顔の男が声をかけてきた。
「君は何処から拐われたんだ?そんな不思議そうな顔してまさか貴族の子か?」
「は?いや俺は日本人のごくごく普通の学生だけど、これってドキリ?新しい映画の撮影?」
「日本人?知らないな別大陸の人間か?映画ってなんだ?不思議な奴だな。」
混乱する俺が落ち着けるまでまち状況の説明をされたけど今に信じられない事実だった。
此処はオークの集落で繁殖の為に男を集める為拐うらしい、ファンタジーでお馴染みのオスばかりじゃなくメスだけらしがその後説明は意味を理解したくなかった。
「オークはお気に入りの男とつがいになるが拒まれるとそいつを喰ってしまう。そして食ったオークは短時間の人化が可能になり被害拡大し何より人化した奴に襲われた男は狂人になる傾向でな集落は発見次第殲滅するのが基本的だな。」
「たっ大変じゃないか!早く逃げないと!!」
今の状況から逃げたくて小屋を出ようと入り口のドアに手を掛ける寸前で男逹に捕まり奥まで引っ張られた。
ドス
「な、何するんだは、早く逃げないと!」
「ふざけた事してんじゃねぇぞ!てめえが開けたとたんに殺されるのはお前だけじゃねぇんだぞ。」
「誰かが一緒に見せしめでなぶられるだ!この馬鹿が!。」
恐怖心とやり場のなかった怒りを俺にぶつけるように何度でも殴られ、蹴られ、どうしようもなく痛みに耐えているしかなかった。
「そこまででいいだろ?さすがにそれ以上は血の臭いで気付かれるぞ。」
蹴ったり殴っていた男逹は慌てて止めて去っていく。
「……ありがとうございます。でも何で貴方は平気そうな顔をしてるですか……。」
「うーーん。さてどうしてどうしてかな?まぁそれより君が落としたこれなぁーんだ。」
とぼけた調子で答えた男は見覚えのないガードをさしだした。
「そんなの知らないぞ、ゴホっ、」
「ふーむ、あ、成るほど成るほどそうか。知らないね教えて上げるから俺の手伝いしてくれるかな?。」
「分かったから教えてくれ。」
ニヤリと笑う男は俺に肩を貸して壁際に運ぶ時耳もとでこうつぶやいた。
「これはステータスプレートだ、で魔力の使い方を教えるから俺達に協力してくれよ?【ピースマジャン】殿。」
魔法も在るのかと現実逃避したい気分を痛む身体が現実だと叩きつけられて泣きたい気分だった。