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seek right  作者: ノラネコ
序章
13/31

12.ギルド

最近、身内が早く次を書けと急かしてきます

ストーリーの大筋などを決める際はみんなで話し合っているのですが、書いているのは私一人なのでじゃあ代わりに書いてくれよ!と思うこともしばしば……

でも、急かしてくれる身内が居なければ確実に投げ出して失踪してるので助かってもいます_(:3」∠)_




序章のうちはしばらく説明臭くなってしまいます。

ファンタジーを書くに当たって世界観を固めるのは必要と考えますので退屈かもしれませんがお付き合い下さい

今度はリゼリアも伴って一階に降りる


ケイプウッドさんは当然のようにリゼリアの分の朝ごはんも用意してくれていた


リゼリアが食べている間にケイプウッドさんからギルドの場所を教えてもらい、


リゼリアが食べ終わるのを待ってギルドに向かう


ギルドは比較的門の近く、具体的には露店市場を抜けてすぐのところにある大きな建物だった


様々な人が頻繁に出入りする扉は大きく、建物自体もそれに比例して大きい


ガシャガシャと鎧や武器の出す金属音が継続的に鳴り響いている


リゼリアもギルドを見るのは初めてのようで二人は揃って茫然と立ち尽くす


恐る恐る扉を潜って中に入る


中は左右にカウンターが有り、黒羽亭のように机と椅子が数多く並んでいる


だが、規模が違う


椅子や机の数、食べ物の受け渡しを行うカウンターの大きさ共に比にならないくらい大きい


その反対側のカウンターでは書類を書いて探索者に渡したり、逆に探索者が何かを納品してお金を受け取ったりしている


そして何より目を引くのが四方の壁一杯に貼られた紙だ


これが恐らく依頼内容が書かれている依頼書なのだろう


『依頼の数が多すぎる』とは確かに聞いたが、これほどまでとは思わなかった


もう少し増えれば壁が見えなくなりそうな数である


探索者達が飲み食いをしているのは黒羽亭と同じなのだが、黒羽亭と違って見るからに柄の悪そうな探索者も随分と目につく


絡まれれば戦闘能力皆無の自分ではたまったものではないので早めに用を済ませようと出入口から見て左側の書類作業をしているカウンターの前に行く


「いらっしゃいませギルド王都支部へようこそ、タグをお持ちではないようですね、依頼の申請ですか?それとも探索者登録でしょうか?」


カウンターの女性職員が事務的に尋ねてくる


ん?城があるから城下町って訳していたが王都って呼ばれてるのか……


「はい、登録をしたいのですが……」


「かしこまりました、ではまずこちらの書類に記入をお願いします」


そういって女性職員は一枚の紙と先の尖った棒状の物(恐らくこの世界のペンだろう)をカウンターの上に置く


書類の記入と聞いて内心かなり焦ったがどうやら書くのは名前だけのようで他はチェックシート方式のようでホッと胸を撫で下ろす


なにぶん話せるし文章を読むことはできるが、書けるのは自分の名前と一から十の数字くらいなのだ


名前を書いてチェック項目に目を通していく


黙々と書類を書いていると誰かが転がり込むような勢いでギルドに入ってきて大声をあげる


「城下町から北東へ30km付近の小屋にて『青色』探索者兼現勇者ダグラットとその一行の死亡を確認しました!!タグもこちらにっ!!」


ガヤガヤと賑やかだったギルド内は一瞬静かになり、次第にあちらこちらで小声で話す声が聞こえ始める


『ダグラットって29位の?』

『小屋の中でとはどういうことだ?魔物ではなく人にやられたのか?』

『いや恨みがあるやつがどんなに束になったって勇者には敵わねえよ』


さぞ全力で走ってきたのだろう、情報をもたらせた本人は覚束ない足取りでカウンターまでやってくると懐からジャラジャラと血で汚れた複数のタグを取り出す


それをカウンターの受付嬢ではなく奥から出てきた厳ついおじさんが指で血を拭いながらタグを読み取る


「ふむ、十中八九本物だろうが一応魔力を通しておけ」


そう言ってタグを職員に渡す


タグを受け取った職員はタグを一つ一つまるでバーコードを読み取るように手に持った機械に通していく


そのすべてを通し終えて職員が口を開く


「間違いありませんダグラット一行のタグです」


厳ついおじさんは職員の報告を聞くと一つ頷き報告をもたらせた探索者に向き直る


「そうか……悪いが死体の状況を詳しく聞かせてもらいたい」


「はい、かなり腐敗していたから死後少し時間が経っていると思います。死体は全部首を飛ばされていてそれ以外に外傷も荒らされた様子もありませんでした。死体は小屋の外で焼いて埋めておきました」


「それはありがたい、放っておくとアンデットになりかねん。小屋の中で死んでおり、荒らされた様子がないか……なるほど、ご苦労だった」


そう言って厳ついおじさんは奥に戻っていく


探索者も疲労困憊のようで壁の依頼書に目もくれず出ていった


誰もが鳴りを潜めて二人の会話に聞き耳を立てていたが、会話が終わったのを機に再びそこかしこで話し声が上がる


『荒らされた形跡が無いなら復讐や賊の類じゃなさそうだな』

『魔族か?』

『いや、こんな王都付近まで危険を冒して来るほど奴らだって馬鹿じゃないだろう』

『じゃあやっぱり……』

『あぁ狂勇者の仕業だろうな』

『とうとうランク内までやられたか……』

『また懸賞金が上がるな』

『お前狙ってみたらどうだ?』

『冗談やめてくれ、ランク内が勝てないんだ一介の探索者の俺なんて一瞬だろうよ』


書類を書きながらそんな会話が耳に入ってくるが何言ってるのかわからないことが多すぎる


わからないことは人に聞くに限る


書類を書き終わり、それを受付嬢に渡すついでに聞いてみる


「さっきの威厳のある方は誰なんです?」


受付嬢は少し驚いた顔をしながらも教えてくれる


「さっきの方は王都支部のギルド長ですよ」


「あぁなるほど、すみません、田舎者でしてついでにいくらか教えてもらえると助かるのですが……」


「ええ、構いませんよ、探索者のサポートも私たちの仕事ですから」


書類をチェックしながらも快諾してくれる


「まずランク内ってなんですか?探索者は色で判断されるんじゃあ……?」


「いえ、それは勇者としての格付けです」


「え、勇者に順位なんてあるんですか?」


「正確にはありません、あれは名声や成し遂げた偉業、功績から勝手に誰かが付けたランキングです。200人を超える勇者のなかで上位30人がランク内と呼ばれる者たちです」


「へぇ……最後にもう一つ『狂勇者』ってなんですか??」


受付嬢は壁の一角を手で示す


「勇者の中で唯一の賞金首『スロフリバ』という男のことですね、あちらに賞金首の情報がまとめて貼られていますがその中で現在最も懸賞金が高いですね」


「………何をやったんですか?」


「大臣や役人、大商人に果ては勇者を過去に何人も殺しています。今回も状況を聞く限り彼の仕業で間違いはないでしょう。さて書類は問題なく受理いたしました、次に魔力伝導率、通称魔導率の測定を行います」


「へ?」

戦闘のあるお話で順位があるのって胸熱じゃないですか??

○位は誰なんだろう……!みたいな楽しみがありませんか?

それをやりたかった←

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