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平和を求めた者たち 第二章   仲間  作者: 折り紙王者
プロローグ
4/5

第二節 故郷 パート3

パート2は別枠です。ミス投稿ではないです。

    ●魁人:南原亭

 この日、いつも以上に熟睡し懐かしい夢を見た

「落ち込んでる?大丈夫?」

そこにいたのはあーちゃんだ。小学生以来会っていなかった。とても懐かしい気分に浸った。

「私を覚えてる?」

俺は頷く。顔もしっかりと分かる。もう忘れないだろう。

「私は貴方の味方。誰よりも貴方を見ている」

目が覚めた。早朝だ。左横では翔麻が寝ていて、留奈ちゃんに顔を蹴られている。右横では楓が俺に足を絡めて寝ている。なぜだろう。現実に戻ればあの子の顔を忘れてしまう。あの子はどんな顔をしていたのだろうか?とても優しい顔をしていた気がする。


    ●吉崎:歩川中 校門

 昨晩は女子と2人で寝るという波乱万丈なひと夜だった。興奮しすぎて眠れなかった。それはそうと、懐かしいところへ来た。俺たちは車を降りた。

    校長室

 現校長は柳先生か、俺たちに楽しい数学の授業をしてくれた人だ。

「いや~これはこれは、我が校の卒業生が今や立派な警察官とは、何か捜査ですか?」

この人は昔のままだな

「捜査と言う訳じゃないんですが、鹿島君に用がありましてね」

「ああ、もうすぐ修学旅行なんでね、君たちもやったでしょ、班決めやらなんやらと」

懐かしいな。てことは三年の担当だったか

「やりましたね~そういえば、じゃあ待ちますよ」

「恐れ入りますねぇ、授業見学します?ちょうど今、松村先生が格技室で柔道の授業してますけ

ど」

松村?ああ、女帝か

「そういえば、深湯ちゃんもここて教師しとったな」

    挌技場

ジャージ姿の松村が生徒たちに向かって声を出す。生徒たちはそれに合わせて動く

「1!」

(バタン!)

「2!」

(バタタン!)

「おい、ズレたぞ!しっかりやれ!もういちど!1!」

(バタン!)

「2!」

(バタン)

「そうそう、そーだよ、いい調子だよ、3!」

(バタン!)

準備体操のようなものだな。めんどくさかった記憶しかない

    授業終了後

「なんだよ、久しぶりだな、何しにきたの?」

松村に絡まれる。数年前まで自衛隊に一緒にいた。あの頃と変わらずのガタイをしている。

「ナギ君に会いに来たんよ」

柚紀が言うと、松村は呆れたように言った

「ふ~ん。刑事の遊休かよ。アイツ今授業してたと思うから、まだ教室にいると思うよ」

そういえば、教室を聞き忘れた

「何組だっけ?」

「3年4組」

その言葉に運命を感じた

「じゃあ、行ってくるよ、またな」

「いってら」

俺たちは格技場の階段を上ろうとしたら

「コラー!そこに入るな!」

子供が床下につづく床穴の扉の中に入ろうとしていたので松村が怒鳴ったのだ。俺はその床にある扉が気になった。在校中に入ろうとして、当時の先生に何度も叱られたな。確か中にはさらに下に続く入口があると先輩から聞かされていたが、真っ暗で分からなかった。

    3年4組前

ナギに会った。調べといてもらったことがあったのだ

「見つかったよ、お前の読み通りここの下にたしかに在った。品川先生の日記がね」

ビンゴ。やはり地下か

「体育館の下、格技室、さらにその下、床下、そこにあった」

さっきいた場所だな。先輩の話は本当だったか。

「何か分かったか?」

ナギは頷く

「この歩川中学校は山の上に建っているだろ。だが地学研究者によると、ただの山じゃないらしい。そこの坂を登ってくるときに右側に崖の下に降りる階段があるだろ、その下には防空壕のような穴があるんだ。今は入れないがな。でもこの日記から読み取った。どうも防空壕とはまったく違う穴らしい。入口は二つ、その穴と、格技室の床下のさーらーに下だ」

ナギは品川先生の日記を取り出した。

品川先生は俺たちが中学の時、美術を教えてくれていた。しかし、中三の夏明に消息を絶った。警察はなぜか動かなかったから不審に思っていたが。学校に残っているという痕跡があったのは確かだ。やはり何かあったのだな。

「降りて見るか?」

ナギの振りは断ろう

「日をあらためるよ、今日は坂本と来てるんだ、もしかしたら帰ってこれないかもしれないからな」

「ああ、その確率は高いな、降りるときは俺も同行する。日が決まったら言ってくれ」

「ああ」

俺たちは学校を出た


    永久の月アジト 会議室にて

「今、この時から、我ら“永久の月”は本格的な行動に入る。支部長たちにはそれぞれ新たな任務を与える。真木君と杉本君には仕事はないが、研究と開発を進めてくれ。かぐや、君は引き続き処刑を頼む、もちろん研究も自由だ。だがかぐや、もう少ししたら、繊細な仕事ばかりになるぞ」

「分かった、おもしろくなりそうだね」

神差は横で立っていた微影に言った

「君は行ってくれ」

すると微影は姿を消した。


    ●吉崎:吉崎家にて

 俺は品川先生の日記を読んだ。日記の最初のページが俺たちの行った修学旅行の三日目の夜だった。このときから遺言が書かれている。

内容は“私は今年の夏にこの世を去るだろう、だから日記を残す。私には今年で4歳になる息子がいる。もう何年も会っていない。このまま会わないことにする。私の死に対して、先ほど微影様より断言された。息子の面倒を見て下さる、とても安心している。これで未練もなく、この世を去れる。任務のため歩川中学に赴任したが、ここの子たちはみんないい子だ。私がこんな仕事をしていなければ、なんと楽しい生活だろうか。我らが望む理想郷に向かうことは出来ないが、この世界の為の重要な犠牲に私はなるのだ。これは名誉だ。しかし、最後の任務を達成する為には邪魔な者がいる。江舞寺の子たち、認識できていない者もいる。その上、この中学には教師にも何人か敵がいる。とりわけ強い彼は私より強い。正体がバレれば間違いなく目的を成せず殺される。作戦を練らねばならない”

このことから、彼女はただものではないことが分かる。

“微影様のお力をお借りすることになった。これで津川は恐れるにたらない。全ての罠を把握する、目的地までの最短のルートを検索、目的を成すまでの命の安全を保障する。完璧な計画だ。さすが微影様。この方と共に最後の任務を成せるとは光栄だ。私はそれだけ信用された人材なのだ。任務に向かう前日に同僚の者たちから祝いを挙げてもらうことになった。三村はこないだ任務をともに行ったが、小宮や大竹など長い間会っていない。あいつらももう支部長だ。小宮なんて娘も時期支部長候補だ。あの子は子供の頃から剣術の才能があったからな。私はというと息子には戦ってはほしくないのが心の内だ。微影様も戦士にはしないと約束してくださった。本当に安心している。あの子だけでも理想郷に行けるのだ”

この微影という人物は恐らく彼女の上司だろう、確実に教師が本職でない。この先、何ページかあるが、最後の手前のページを見た

“久々に小宮たちに会った。こいつは娘まで連れてきた。今年で17らしいが、良い風格だ。ただ優しすぎるな。大切に育てられたのだろうな。幼少より任務はしっかりこなしてきたから問題はないだろう。聞くところでは一度失態を犯したそうだが、粛清されていないなら大したことではないだろう。ボスが私に最後の言葉を下さった、私は死しても報われるのだ。もう何も恐れない。目的を成すぞ”

最後のページ

“これより遺跡に入る、ここは体育館の格技室の地下だ。私が死んだのち、これを見つける者に送る”

つじつまが合わない、なぜこんなものを残すのだろうか。本来ならば知人に渡すのが妥当だ。なぜ歩中においていくのだ。俺たちが見つけて良かったものなのだろうか?江舞寺の子、認識できていない者。あの五人だけじゃないのか?魁人たちはなんなんだ?なぜ恐れられている?

「坂本、魁人はさ、どんな奴だと思う?」

坂本は椅子に座って考え込んでいた。

「成績優秀、スポーツ万能、なんでも1人でできて、その上誰よりも優しくて、でも表だって目立ちはせえへん」

「そうだな、いつも朝舞と一緒にいたせいで、ヤンキーだと思われた時期もあったな。あいつ喧嘩も強くてよ、そいつが従ってる朝舞はバケモンだって言われてたな」

「その朝舞ちゃんも、連絡とれへんし、一体どこにおるんやろうか」

江舞寺の厳格からして、魁人が常人じゃないのは分かる。だが、何かを知っていたのは歴然としていた。あいつは事件のことを知っていたんだ。このことは卒業後、みんな思っていた。

「そういえば、矢沢ちゃんが魁人から最後に話を聞いたらしいんやけど、それについてはもう聞いたん?」

そうだ、矢沢は集まりに来なかったからな、卒業以来に一切関わりがない。

「会いに行ってみるか」

    ●柚紀

 矢沢友里也、ケーキ屋の娘で魁人はよく味見役として彼女にお菓子を渡していた。傲慢で自分勝手な矢沢ちゃんは魁人を自分の僕のように扱いだし、魁人もそれを拒まなかった。それを見ていると腹が立って仕方がなかった。これはクラスメイトのほぼすべてが思っていた。中3になれば化粧をしだし、目もあてられない状態になった。実のところ苦手な子だ。まあ、卒業式で何かを話していたのはみんな見ていたからな。10年前は話してもらえなかったけど、今回は話してもらえるだろう。


    ●吉崎:帯刀赤十字病院

「ここに矢沢ちゃんが?」

「ああ」

ここにいるということは聞いていた。連絡はもうとってある。アイツとは小3のときからずっと仲が悪かった、でも力になってくれるはずだ。

    ナースステーション

1人のナースが受付でカルテを書いていた

「吉崎に柚紀ちゃんだよね」

10年でだいぶ変わったな。化粧をしていないから分からなかった。中2までの以前の姿だ。座っているが昔よりスタイルが際立ったのは分かる。

「ああ」

「久しぶりだね、それで、二人で何しに来たの?」

坂本が言った

「独自捜査で帯刀に来たんよ」

「俺ら刑事でな」

矢沢は目を輝かせた

「え、マジ。事件?」

「私たちの世間ではこう言われてるんよ、江舞寺亭襲撃事件・・・」

目の輝きが霞んだ

「魁人たちの・・・」

「結局あの捜査は急に打ち切られた。魁人の家の独断でな」

坂本が語る

「当時の刑事たちは不審に思ったんやと、見つかったんは千秋ちゃんただ一人、それで当時の私たち3の4の子たちで話し合ったんよ、他の兄弟、誰ひとりとも連絡がつかなかったことに疑問をもった。何か大きな思わくが隠れているんやないかと」

「私は・・・」

そう、こいつは来なかった

「ああ、お前は話し合いの日に来なかった。だから今、説明する。俺たちは決意したんだ、大人になった時、少しでもいい、魁人たちの情報を掴む、もしくは力になれる人間になろうと」

矢沢は黙っていた

「ねぇ友里也ちゃん、卒業式で魁人から何か言われなかった?」

坂本が優しく聞くと、矢沢が口を開く

「アイツは私にこう言ったんだ。俺はもう君の傍にいない、と。私はその言葉の意味が分からなかった。次にこう言った。俺が君の傍にいたのは君のことが好きだったからではない、と。魁人は私のことを好きなんだとずっと思っていた。でも違ったみたいだ。嘘だったとしてもその言葉に意味があったはず。私は悩みながら家に帰った。その後、魁人んちの事件を知った。私は何があったのか分からなかった。連絡をとっても通じない。どうすることもできずに、あなたたちの招集も蹴った。私は何もできなかった」

矢沢は泣き出しそうな目をしていた

「そんなことはねぇんじゃねえか。お前、過去を悔いているだろ」

矢沢は俺を見て泣きながら言った

「今まで人一倍、魁人に頼ってきた。恩なんて感じたことはなかった。いつまでもいるものだと思っていた。でも、いなくなって初めて気づいた、自分がどれだけ人を酷く使ってきたか、魁人だけじゃないわ、いろんな人に迷惑をかけてきたかということに気づいたの・・・」

坂本が言った

「間違いを悔いるのは大切なことやね。私もな、昔魁人に間違いを悔やまされたんよ」

矢沢はキョトンとした顔で坂本を見る。坂本が続けて言った

「中3になってすぐ、私のお爺ちゃんは亡くなったんよ。小さい頃から私をかわいがってくれた人でな、大好きやった。せやけどな、中学生になってすぐに母さんから私の親について聞いたんよ。私の母さんは実は義理の母、その父であるお爺ちゃんはもちろん血が繋がってへん。私の本当の母さんは私を生んですぐに死んだんやと。つまり弟は半分しか血が繋がってへんことになった。酷いもんやろ、騙されとったんよ。私の肉親は離婚した父さんだけやと知った。せやから、その日以降、私は家族と距離をおいたんよ。父さんのもとへは中学卒業まで行かせてもらえへんから、嫌な気持ちで中学に通った。せやけど、父さんは私に良好的に援助してくれた。高校受験も京都まで交通費を何度も出してくれた。当然、母さんからは反発されたんやが、気にせえへんかった。そんな中でお爺ちゃん亡くなって、私は葬式にすら行かへんかった。私には関係のない他人やと思っておった。私はその間、部屋で勉強していたんよ。そこへ魁人が来てな、小さい頃の写真を渡してくれたんよ。魁人んちとは昔から交流があってな、よく遊んだんよ。そのときの私がお爺ちゃんに抱っこされとる写真でな。お爺ちゃんが優しく微笑んどるんよ、写真に映る私は今とはまったく違う、幸せそうに笑みを浮かべていたんや。涙があふれたんよ。急いで葬儀場へ行ったんやけど、間に合わへんかった。せやけどそこで気づいたんよ、自分がいかに醜く汚れていた人間だったんやとな。せやけど、結局は京都に逃げて、今もなお母とは縁を切っとる。どうにかしたいと思う友里也ちゃんの方が、よっぽどええ子やと思うよ」

この話を聞いたのは二度目だが、血の繋がりは大事なことなのだろう。俺も母さんと血が繋がっていないと言われたら、同じ気持ちになるのではないだろうか。矢沢が言った

「分かるよ、私のお父さんも血が繋がってないもん」

そうだな、たしかこいつは親が離婚して歩川に引っ越してきた。

「なんだよ、ここ問題家庭ばっかじゃねえか」

矢沢は思い出したように言った

「そう言えば、魁人がもうひとつ言ってたっけね。出会ってすぐに渡したものを覚えているか、と」

「え?」

俺は驚いた。この言葉は俺も卒業前に魁人からもらった。出会ってすぐではないが、たしかにもらったものがあった。

「たしか、もらったものは」

俺と坂本が重ねて言った

「ペンダント」

矢沢は驚いたように言った

「え、そうだけど、2人ももらったの?」

俺たちは頷く。驚いた。矢沢も、坂本ももらっていたのか。坂本は鞄からペンダントを出した。

「これでしょ」

そのペンダントに付いている宝石は青かった。俺のは濃い緑だ。

「あ、でも私のはこの石が黄色だ」

やはりみんな色が違うようだな。一体いくつあるのやら。

「確実にまだ色がある。他にもらった人がおるやろ」

ごもっともだ。配色はあいつのお得意だからな。この三色では偏りがある。赤とか紫があるとみて間違いない。

「あいつが選んだとすれば、飾森や富田だろう、もしくは朝舞とかか」

「そうかもね。ありがと友里也ちゃん、仕事中にごめんね」

「いや、ぜんぜん。力になれたみたいで良かったよ」

こいつはかなり更生したな。今なら信頼できるだろう

「矢沢・・・俺たちの仲間に入らないか?」

矢沢は喜んだように言った

「よろこんで入りますよ。入りたかったんだ」

小学校から6年間ぐらい、いがみ合っていたこいつとも分かりあえる日が来たんだな。素晴らしいことだ

「じゃあな」

俺たちはそこを後にした


    飾森の車の中

飾森が言った

「結局、泊まりこんじまったな。俺らみんなフリーターだから、いいんだけどよ」

「悪いな、変なことに付き合わしちゃって。あ、そうだ」

魁人は赤い宝石の付いたペンダントをバックから取り出すと

「富田、これ持ってて」

「何これ?」

富田は不思議そうに見ていた

「もうちょっと早く渡したかったけど、絶対失くしそうだったからさ」

富田はそれを詳しく調べると

「骨董品のようだが、カビ臭いぞ」

「古い物だからな、仕方ないよ」

飾森が言った

「あ、それ俺も持ってる。カビキラーしとかなアカンな」


    ●吉崎:赤十字病院

俺たちは病院のエレベーターに乗ろうとしたときに、横から医師が数名のナースを連れて歩いてきた

「あの子は慎重に接しないといけないから気をつけてね」

「はい、先生」

「鶴峰先生、この子なんですけど」

ナースはカルテを医師に出した

「あ~この子か、俺が一緒に見よう」

「ありがとうございます、先生」

坂本は医師の顔を見ると

「健ちゃん?」

医師は振り向くと、坂本を見て

「坂本さん、久しぶりです。吉崎も、気付かなかったよ・・・」

こいつの名は鶴峰健太。俺たち連合軍の仲間だ。矢沢に取り合ってくれたのもこいつだ。今は小児科の医師をやってるらしい。


    病院の屋上

俺たちはさっきのことを話した

「そうか、そんなことが。そうそう、アイツらの情報だったら少し掴んだよ」

なんだと、それは驚いた

「マジかよ!」

「どんなことでもええから全部教えてくれ」

健ちゃんはあやすように俺たちに言った

「まあ焦るな。実はこないだ、安澄が俺に連絡してきたんだ」

ヤス(枯間)がいなくなったのは俺らが高校を卒業する時期だ

    ●鶴峰:数ヶ月前 深夜の病室

俺は机でカルテを書いていた。すると横にあった携帯が唸りだした。ここは通話可能な場所なので、それに出た。

「健ちゃん・・・?枯間安澄だ・・・」

安澄はかすれた声をしていた

「お前、今まで何処行ってた?心配したぞ」

「ああ、ごめん・・ザザ・」

ところどころノイズが入る

「今どこにいるんだ?」

「それは言え・ザザ・ない・・・」

「誰かに捕まってんのか?ノイズが」

「大・ザ・丈夫・・・聞きた・ザザ・いことがあるんだけど・・・ザザー」

「何だ?言ってみろ?」

あきらかに話し方が変だ

「永火君・ザー・どこにいるか知って・ザザ・る?」

「永火は5年くらい前から行方不明だ」

「分かった・ザザー・じゃあ飯沼く・ザザ・んたちは?」

安澄は飯沼たちのことを知らないのか

「お前と同じ日に家を焼かれ、行方不明だ・・・お前、本当に大丈夫か?」

「平・ザザ・気・・・ふザーー・ぶき君が傍にいるから」

「吹雪鬼が!お前、今どこに!」

「ザーーー」

通話が切れた。

    現在

「間違いなく安澄は正気じゃなかった、もしかすると幻覚を見てたのかもしれないが、吹雪鬼と一緒にいるハズだ・・・」

坂本が問う

「そのことをみんなに伝えないんはなぜ?」

「言った通り、100%確かではないからだ」

「そう・・・」

俺は2人に提案する

「もう一回、3の4連合軍で話し合ってみるか」

「10年も経つんやから、少しは情報が集まっとると思うわ・・・」

「お前、これるか?」

俺が健ちゃんに聞くと

「何としても、その日は空ける」

本当に良い友達だ。こんなことに付き合ってくれるんだからな。俺は携帯を取り出した

「3の4連合軍、集結せよ!送信!」

するとすぐに、坂本と健ちゃんの携帯が唸りだした


    富田のマンション

 魁人がキッチンで料理をしていると、テーブルの上にあった二つの携帯が鳴りだした。

「メールか?」

飾森は携帯に浮き出てる文字を見た。そこには3の4連合軍の文字が映っている。


    羽田空港

菊岡と栗原の2人が到着したところだ。

「あれ、メールだ」

栗原が携帯を見た

「ウチにもきた」

二人は携帯を開いた。


    歩川中学校 職員室

鹿島と松村は同時に携帯を見ると、離れていた互いを見て、同時にうなずいた。


    老人ホーム

男が老人のケアをしていました。男は職員室に戻ると、机の上の携帯を見た。


    帯刀市役所

「はい、はい、そうですか~それでは後ほど、失礼します」

梅前は電話を切りました。するとマナーモードにしていた梅前の携帯が震えました。梅前は携帯を見ました。


    東京 ゲーム会社の仕事場

イラストを描いていた女性が携帯を見た。


    建築場

熊谷建設と書かれた標識の中で大勢の男たちが家を建設している。標識の横でガタイのいい男が指示をしていると、男の携帯が鳴る。


    南原亭

榊は忠一と叶恵に一礼し玄関を出た。そして携帯を見た


洞窟のなかからフードを被った男が出てきて、携帯をカッコつけて閉じると

「さて、こちらの世界でも再び友のもとへ集うとしよう」


    とある場所

机の上の携帯が鳴っていた


 携帯の連絡を見た3の4連合軍の者たちは一斉に

「了解!」

メールを送信した。



最後の部分で察していただいたと思います。新キャラ大量生産のお知らせです。次の第三節で連合軍はほぼ出そろいます。

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