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オーガ襲来の報せ
『タカヤ!起きていますか!?』
「んぁ…どうした?」
レイとレオパルダスとの食事の翌朝、レイが焦った様子で紋章越しにタカヤを呼び出してきた。
『他国が進軍してきたんです!まだ遠いのではっきりとは分かりませんが、たぶんオーガではないかと』
「オーガン?あぁ、カッコいいよな
。地球仕様もなかなか…」
『違います!オーガです!鬼です!』
オーガ、鬼、だと?
タカヤの頭に恐ろしい鬼のビジョンが浮かび上がる。
「初陣からハードじゃないすか……」
『タカヤ、助けてください!城の騎士達はすでにオーガの軍へ向かっています!』
「臆病なんだか勇敢なんだか分からない種族だな…分かった、急いで向かう!」
どれだけ役に立てるか分からないが、ここで勇者である自分が逃げれば、それだけでビスティアは降伏してしまうかもしれない。
タカヤは家から飛び出し、レイから聞いた方角へ走り出した。