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真実の中の虚構世界《フィクショニア》  作者: AKIRA SONJO
第1章【異世界との邂逅、あと女の子も】
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4話【砦is……女の子!】

ゴブリン以降、またオーク×4の小隊に出くわした。

源子操作の練習台代わりにぶっ飛ばした。


やっぱ魔法の使い方は全くわかんねーなー。

姫さんに聞いても、具体的に説明出来ないって言うし。

砦に、教えるの上手い人が居るらしいから、その人に教わると良いって。早く砦につかないかねぇ。


「リネット様、リョーガ様、もうすぐ砦に到着致します。御準備をお願い申し上げます」

「おっ、ようやくか」


馬車から外を見る。

森を抜けるのか。ん?あれは………城壁か?

つーことは、あれが砦か。


「向こうに見える城壁が砦、正式名称【ハルクァース城】でございます。砦と言うのは、1種の符丁です」


符丁、つーかあれお城なのか。


「首都が陥落した場合、避難基地として目された場所であり、散り散りになったフェイクライナ民の集合場所でもあります」


ふーん、この侍女さんも説明好きかな。

まぁ、ありがたいから良いけどね。

この侍女さんも綺麗だし。ちょっと愛想ないけど。


「城壁が開きます。馬車でこのまま中の城まで行きますので。内部は城下町と、城を併せた造りになっております」


周りをぐるりと囲って、モンスター達から守るのか。

って中に入っても先に城壁があるな。

あれが城本体か。


「ん?なんかやけに女性が多いような」

「元々、モンスターとの戦闘で男手は出払っておりますし、モンスター達に連れ去られた者も多いのです。ここに居る男性は、戦闘系の魔法、能力の無い者。年端もいかない幼子。老人。他には、何らかの理由がある者位でしょう」

「おいおい、警備や防備は平気なのか?」

「女性の衛士や騎士、魔法士も居ります。ただ、男性に劣るものが多いのですが。男性は前線基地である、通称関所に集まっているでしょう」


ん?てことは、ここは女の子ばっか。

つまり、


(ハーレムじゃね!!!!?)


とまぁアホな考えは置いといて。


「さて、お降り下さい。リネット様、リョーガ様。中に第一王女セリア⚫コル⚫フェイクライナ様が居られるそうです」

「!姉上はもう到着していたのですね!さぁ急ぎましょう皆さん!リョーガさん!」


姉上ね、妹のリネット姫さんがこんなに美少女なんだから、姉のセリアさん?もスゲー美少女だろうか、だといいなぁ。


城の中に入ると、騎士っぽい女性や、侍女っぽい女の子が姫さんに、よくぞ御無事で!みたいな反応してた。

ついでになんだこの男は、ん?【ビジター】か?みたいな反応もされた。なんか突き刺さる視線もあった。

ちょっと悲しいッス俺。姫様助けたの俺デスヨ?


2階に上がる。イッツ王座!じゃねーな。

執務室?をでっかくした感じだ。高級感はあるが。


「リネット!無事で良かったわ!供とはぐれたと聞いてとても心配していたのよ?」

「姉上こそ!無事で良かったです。私は、ここに居るリョーガさんに、危ういところを助けて貰いました。あの【ビジター】の方ですよ!とても強かったです」

「なんと!あの【ビジター】ですか!実在するとは。……リョーガさん、でしたね。妹を救って下さり、心より感謝致します」

「!いや、別に礼を言われることじゃないですよ。それにこの世界のことを教わったり、ここまで運んで貰いましたし」


ひゃー、スゲー美人だな。つかデケェ!女性の象徴的なあれが超デケェよ。F?G?くそ、全くわからん!!

姫さんもセリアさんも、ロングヘアのシルバー。そして姫さんは快活な美少女、セリアさんは優しげな美人と言ったところか。

でも瞳の色が違うんだな。姫さんは薄く澄んだスカイブルー、セリアさんはエメラルドグリーンと言ったところか。

おっと、見とれている場合じゃない。


「そんな!リョーガさんはここまで護衛してくれました。お礼をさせて下さい!」

「そうね、恩人にはきちんとお礼をしたいのですが」

「?姉上?」

「無礼を承知で、お願いします。この砦を、このフェイクライナを護って貰えないでしょうか?」

「!?」

「この国、この砦には戦力が足りません。正規兵は皆関所にて警戒。さらに労働力としてモンスター達に拐われている。戦える者が少ないのです。あまりお礼も出来ません。貴方に利は無いでしょう。それでも私は貴方に助力を求めます」

「いや、あの、……お礼とかは良いんですが。俺、見ず知らずですよ?こんな部外者にそんなこと頼んで良いんですか?」


こちらとしては、ここに居る理由も出来るし、美少女達が周りに居るから良いんだけどさ。

そりゃ、まだこの世界のことはわかんねぇ。

元の世界とかもちょっぴり気になる。

でもな。美少女な姫様(!)も居るし、この人も美人だ。

可愛いは正義。やっぱ真実だな。

だがこれは俺の話。

普通、そんなこと頼むか?

普通じゃない状況だろうけど。

それでも、怪しい?男に頼むこととは思えねぇ。


「リョーガさんと、呼んでよろしいですか?」

「勿論、構いませんよ」


クスッと、意外と可愛らしく笑う。失礼だなこの表現。


「ため口で構いませんよ。妹にもそう話してたそうですし」

「へっ?でも良いなら、ため口で話しますよ、楽ですし」

「それで、理由でしたね。簡単です、妹が、リネットが護衛として選んだ。それだけです」

「え?そんだけ?」

「はい、それだけです。あの子はすぐに人を信じる性格ではないのです。「ちょっ、姉上!?」その子が信じた人なら、私は信じられます。納得頂けましたか?」

「…………マジか」


いやいや、全くスゲー理由だな。

まさかの妹全面信頼とは、姫さん赤くなってるし。


「俺で、…良いんだな?」

「ええ、貴方だから、頼めるのです」

「………よし、わかっ

「待ってください!!!!!!」

えーーー」


なんだ、スゲー張りのある声。

てか、芯はあるけどめちゃ綺麗な声だな。声優か?

いかんいかん、混乱してる。


「どうかしました?シンシアさん」

「私は反対です!こんな素性も分からぬ男を。防備を任せられません!」

「近衛隊長さん!リョーガさんは強いですよ!オークやゴブリンを一撃で倒しましたし」

「その程度の低級モンスター、私でも一撃で倒せます。それ以前にこんな品性の無い男をっ………」


ちょっと、いや結構ムカッときた。

このシンシアとか言う女の子。俺と同い年くらいか?

そんで近衛隊長か。さぞかしお強いんでしょうねー。

可愛くなけりゃ、即蹴っ飛ばしたぞ。


「うーん、王女権限使っても良いのだけれど。そうね、では、決闘しなさい!」

「「えっ?」」


奇しくもかぶった。


「シンシア、貴女とリョーガさんが決闘し、リョーガさんが勝てば彼を迎え入れる。それで良いわね?」

「はい、分かりました。ご命令に従います」

「すみませんリョーガさん、こんなことになってしまいましたが」


えー、マジでー。騎士と戦うのー。

そりゃないわー。

んで、


「勿論構わねーよ。俺の力を見せてやる」


ぶっちゃけ、生意気な女の子を懲らしめたいだけである。

鼻っ柱叩き折ってやる。

姫さんが話しかけてくる。


「気を付けて下さいリョーガさん。近衛隊長は、剣術、体術に長け。魔法の練度もかなりのものです。この国の女性で、彼女に敵うものは、数少ないでしょう」


えー、きいてないよー。

いや、マジで!

いやぁー、めっさ睨んでくる。

(キ⚫リ⚫キ⚫ザ⚫ム)

口は動いてない!あんなこと言ってない!俺は聴こえない!

つーかマジこえーよ。やめよかな。


「リョーガさん、私の魔法は治癒系統でそこそこのものと自負しています。怪我させても、多少なら構いませんよ?」

「がっ、頑張って下さい、リョーガさん!」


セリアさんに姫さんが応援してくる。


(ダメだ、逃げらんねぇぇぇ!!!)


「では、決闘スペースに案内しますね。こんな場所でやるわけにもいきませんし」


ちくしょう。

もう、どうにでもなれやぁぁぁ!!!



――――――――――――


「えっ、ここ異世界?【フィクショニア】?マジで、つーか魔法もあんのかよ。スゲーなー。リョーガもこっちに飛ばされたんかねー、会えたら良いなー」




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