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真実の中の虚構世界《フィクショニア》  作者: AKIRA SONJO
第2章【首都奪還プロジェクト、女の子が最優先です】
34/54

30話【あっ、片付けしてましたよ?ちゃんとやってんだってホントホント】

あっ、どうも、リョーガです。

収まりつかなかったんで、1度話切りました。

いやもう頑張りましたよ。

でも徒党を組んだ女の子は強いんすよ。

シンシアは何故かアワアワモードでフリーズ、解凍後は暴れだそうとするし、切り刻もうとしてくるし。

二面性あるなー、相も変わらず。しかし可愛いな、アワアワしてる方は。普段の騎士然としてる方も可愛いけど。

他の近衛隊の女の子達も、やたら絡んでくるからねー。

大変だったのよ、マジで。


それで、さっき城を揺らしちまったから、中の確認してたんだ。

壊れたものは無かった。幾つか倒れてたけどさ。

爆発したところがあったから、その辺の瓦礫やらを俺が片付けた。

その他重いものを俺が担当。

さっき力を使いすぎたシンシアは、俺が源子を供給することで多少疲れが緩和出来たらしい。

ふむ、バッテリー替わりじゃなく、回復系も欲しいんだよな。

俺は一極型じゃなくて、万能型を目指してるし。

まっ、それをシントウ流に籠めているんだよね。

あらゆる願いと想い、それをシントウ流に籠める。

シントウ流は、俺の武術の流派って訳じゃない。

シントウ流は、俺が望む、俺そのものを表すもの。

これは師匠の教えでもある。

まぁ、師匠から教わったことなんて、殆ど無いけど。


今は、城の中にある箪笥とかでかくて重いものを一旦外に運んでる。隣には補助として近衛のレニーがいる。

じゃんけんで勝ったらしい。

レニーは濃い金髪、紫がかる青色の瞳。

髪型は、何て言うのかな、サイドテール?肩くらいの髪を左側で括ってる。身長は152~153程かな。年齢は、俺より下か?

日本人の感覚で言えば、中学生が兵士をやってるなんて、想像も出来ないわな。


「やっぱり凄いですねぇ、リョーガさんは」

「またその話か、俺は大したことねぇよ」

「そんなことないですって!隊長のことだってありますし」

「シンシア?彼奴がどうかしたのか?」

「はい、実は───」


近衛隊は女性、女子で構成された部隊。

元々、関所、砦に避難することを前提に造られた部隊だ。

年齢層は王女方に合わせた為、元の世界で言う中・高生が多い。

近衛隊の歴史は浅いが、その役目上、そこそこの地位がある。

隊長には、シンシアが就任した。

しかし、シンシアの出自は少し特殊らしく、周りが色々と五月蝿かったらしい。

更に、見た目はちっちゃいが顔はかなり可愛く、何より近衛隊隊長と言う身分も有り、言い寄る男が多かったと言う。

はっきり言ってロリコンだロリコン。

まぁ、同年代位の、貴族の子息当たりが多かったと。

シンシアはそれを拒絶した。というか男苦手らしい。

んで、色々と反発やら何やらあった。

シンシアは、弱気な所もあるが、芯は強い。

でも、それでも女の子だ。次第に口数が少なくなった。

ストレスとかで、暗くなってた。それでも人に当たらないところは良いところだと思う。

だけど、周りともあまり話さなくなってしまった。

隊の中でも浮いてたとか。暗い子タイプとか、今じゃ想像つかん。

だけど変化が起こった。

途中から明るくなり始めた。周りとも話すようになった。

てゆーか可愛くなり始めた。

男は苦手だったのに、男の話ばかりする。

そう、俺だ。大抵はなんなんだ彼奴は!とか苦言ばっかだそうだけど。


「感謝してるんですよ皆。隊長、明るかったのに、凄い落ち込んでて。でも皆助けられなくて。でもリョーガさんが助けてくれた」

「そうなのかなー。シンシアのイメージと合わねぇんだけど。リネットの前だと、騎士然としてたぜ?」

「見栄張ってたんですよきっと。隊長真面目ですから。王女方に心配を掛けないように」

「俺、何かした覚え無いぜ?デコピンして気絶させた思いでくらいしかないな」

「そういうことじゃないですよ。他に要因があったんです。リョーガさんは気付いてないようですけど」

「へぇ、どんな要因なの?」

「教えて上げません。自分で気付いてあげて下さい♪」

「なんだよそれ」


シンシアにそんなことがあったとはねー。

彼奴も苦労、してるよなそりゃ。

それに加えて気付いたこともある。


「レニー」

「はい、なんですか?」

「君も無理してるよな?」

「え!?えと、何ですか急に」


―――


「何ですか急に、無理してるなんて」

「何となくなんだけどな。君は、キャピキャピするタイプじゃないだろ。寧ろ、心配性で優しいタイプだ」

「そんな風に見えますかー?私はそんな子じゃ無いですよー」

「今更ぶりっ子しても意味ねぇって」


そう、最初から違和感があった。

単にミーハーな娘だったら、こんな感覚にはならない。


「君は、俺のことをあまり信用してないな。悪い意味じゃなく、知らないから、信用してない」

「!?」

「他の娘達が警戒しないように、怯えないように、自分から俺に近付いたんだろ?怒られたりするのは自分だけで済むように」

「何ですかそれ、深読みし過ぎですよ」

「それだけならな。だけど君は他の娘を相当気に掛けている。シンシアのこともかなり視ているし、ネルの時だって一人だけ浮かないようにするためだろ?」

「…………」

「違うか?近衛隊副隊長(・ ・ ・)レニー・ケインズ?」

「……………もう、酷いですねリョーガさん。誰にも気付かれてなかったのに」

「すまないね。俺は心読シントウ流。心を読んじまうのさ」

「随分とズルい流派ですね」

「まぁね。だから判る。君が他の娘に構う理由も」

「──!?」

「俺には妹が居てね。よく気を使ってた。でも君は違う。保護欲じゃない。正反対の感情、つまり」

「寂しいから」

「先に言われちまったな」

「ええ。自覚してる」

「嫌われたくない、見捨てられたくない。だから気を使う」

「ホントに良く分かりますね。それで、軽蔑でもします?それとも嫌悪しますか?自己保身で皆を助ける私を」


ふむ、やはり何か勘違いをしてるようだな。

とゆーか何故いきなりこんな感じになってんだ?

バトルとコメディメインじゃなかったのか?


「はっ、するわけねーだろ」

「何で?こんな私を」

「だってよ、そんな自己保身なんて当然だ。見返り求めず助ける人間なんて少数だ」

「でも」

「第一、君はそれだけじゃないだろ?確かに自己保身もある。でもそれ以上に君は優しい。視てれば分かるさ」

「優しい?」

「おうよ。シンシアの心配するところなんて、自己保身の欠片も感じなかったぜ。それにさ、レニー、君は何故自分が副隊長に着いたか知ってるのか?」

「それは、確か隊長が能力で選んだって」

「ああ、そうだ。でもそれは魔法や戦闘力で選んだんじゃない」

「え?」

「選んだ理由はな、『レニーが一番、周りを視ている。そして周りに優しく出来る。私には出来ないから、レニーには隣に居て欲しかった』だそうだ」

「隊長っ!!!」

「だから、あんま気にすんなよ。自己嫌悪することはない。それで、気に病むことなんて無いんだ」

「もう、なんなんですか。惚れさせたいですか、こんな優しくして」

「おーう。そうだぜ、心盗流は心を盗む。気を付けないと惚れちゃうぜ?」

「何なんですかもう。とりあえず」

「周りには誰も居ないから、思いっきり泣いちまえ」

「───────!!!」


―――


シンシアの裏話+レニールート攻略の後、泣き止んだレニーは恥ずかしくなったのか、別の所に行っちまった。


「ありがとな、リョーガ」

「おやおや、何のことですかねぇ。俺は単にレニーを攻略しようとしただけだ」

「そうか、ならそれで良い」


シンシアが現れた。

この時点で気付いた人も居るかもだが、実はシンシアに頼まれてたんだよねー。

副隊長のレニーがこの頃元気無いから、元気づけて欲しいと。

自分が苦しい時に助けて貰ったこともあるからと。

そういうシンシア、お前も優しいって。


「レニーは、良い娘だな。あれで更に魔法も有るんだろ?」

「ああ。戦闘の面でも中々強い。私とは相性が悪くてな。模擬戦でも崩すのが大変だった」


レニーの魔法は爆発魔法。あれだけ周りに気を使えるから、サポートタイプとも思ったんだが。

そう単純なものでも無いらしい。俺やジンは思いっきり魔法に好みが反映されてるけど。


「まっ、シンシアは近・中距離型だからな。レニーは全距離型なんだろ?そりゃ相性悪いな」


それでもシンシアの方が強いらしい。

シンシアの風は回避・防御に向いてるしな。

速度もあるから近距離に持ち込んだんだろう。


「そうだ、後仕事はあるか?」

「そろそろ夕方だ。西城に戻ろう。作業は大分進んだからな、明日で良いだろう」

「そか。んじゃ戻ろうぜ」


―――


「へぇ、ジェイクさんってそんな強いのか」

「ああ。私ではジェイクさんにまず敵わない。まぐれで何とか一矢むくいる程度だ」

「相性あっても、そんなんなのか」

「ジェイクさんの魔法は、強化魔法と確定魔法だ」

「確定?どんな魔法なんだ?」

「必殺だ。攻撃を当てると、確実に相手を殺せるらしい」

「またチートな魔法だな」

「その分発動条件が難しいがな。人間には使えないらしいし」

「モンスターや魔人用ってか。強化魔法もあるのか」

「物凄い速度なんだ。確か、必殺を出すためには、最速状態にならなければいけないらしい」

「ふぅん。速度強化の槍使いか。手合わせ願いたいな」

「今は無理だろう。落ち着いたら、話してみてはどうだ」

「そうだな。そうしよう」


シンシアと話しながら西城に戻る。

他の近衛隊はやることが少し残ってるそうだ。

シンシア自身も、西城でやることがあるとか。

あれ?そういや何か忘れてるような?


――――――


「お帰りリョーガ君♪」

「身体、大丈夫?」


ウインクをしながらリネットが詰め寄ってくる。

ヴェルは大丈夫?と聞きながら何故か危険な気配が漂う。

ああ、これだ忘れてたの。

フリーズなんて無駄な行動は刹那もしない。

一瞬でバック走、逃げ出す。


「逃げられると」

「思ってるの?」


セリフを分割するという、実は難しい技術で俺を精神的に追い込む。

ふん、逃げることが出来ないなど分かっているさ!

でもやる。それがお約束だ!


ダッシュ、ダッシュ、ダッシュ~!

西城入ってすぐ遭遇したから外に出るのは簡単だ。

でたら罠があったけどさ。

宙に浮かび、俺を睨み付けてくる64もの銃口。

ジンのガンズ・カーニバルか!


見れば近くにジンがティーと一緒に居た。


(どういうことだ!)

(すまんリョーガ。オレには無理だった)

(何がだ!)

(ヒメサマコワイ)

(どした!?)


ダメだ、あのやろう完全に脅されてる。

ふん、覚醒したジンとはいえ、俺も覚醒してるんだ。

全力でやれば、この包囲網も抜けられる!

……何故コメディパートで全力出す事態になっているのかは不明


ギシッ!

なんだ?身体が、動かない!?

いや、動くことは動く。だが、かなり阻害されている。

何からの影響だ!


「私だよ、リョーガ君?」

「リネットォ!?………騎士にして主なり、あれは強化魔法じゃない。まさか、強化の逆、弱体化出来るのか!?」

「流石リョーガ君。そう、私の魔法は反逆する騎士を抑えることも出来る。私の魔法は、甘くないよ?」

「くっ!」


リネットと俺を繋ぐエネルギー経路(パス)から、阻害の意思力が伝わってくる。

まずいな、俺はこのパスに対して、殆ど何も出来ない。

なら、リネットの阻害を受けながら逃げるしかないか。

速度は落ちてるが、瞬連加をつかえば何とか。

って、今度は物理的に身体を阻害されているだと!?


「これは、認識阻害かけた精霊か!」

「うん。捕縛に適した精霊達。普段のリョーガならともかく、今のリョーガじゃ払えないよ?」


やっべぇ。詰まれたッッッッ!!!


「それじゃ、覚悟してね?リョーガ君♥」

「治すから大丈夫」


そういうもんだいじゃねぇぇぇ!!!???


―――


「あらぁ?大丈夫ですかぁ?」

「どうもエティさん、お久し振りです」

「そんな久し振りでも無いですよぉ?」


いえ、結構久し振りです。小説的に。

そもそも、初見以来?彼女はどうもメイン扱いに近いそうなので、一応補足説明を入れておこう。


彼女はフェイクライナ王国所属の研究者。

研究内容は多岐に渡り、主に源子学、源子魔法学、源子科学など。

源子学と源子科学って、何が違うの?作者はきちんと区別出来てるの?そもそも、源子科学って、原子科学と音が同じだから紛らわしいんだよな。

現在は、主にビジターの存在について研究中。

実物(俺やジン)が目の前に現れたことで、研究する気になったらしい。

外見は、メガネ!巨乳!白衣!!!

これで良いかな。よくない?後は、色々と緩い人だ。ゆるゆるのふわふわだ。なのに20才だって、成人してるんですって。

この世界に成人の習慣?は無いらしい。

砦に居たのだが、研究で医療について知識が有るので、関所まで来たらしい。


「身体は、大丈夫そうですねぇ。覚醒の影響も取れたようですぅ」

「覚醒?それって、一気に強くなることでいいのか?」

「はいぃ。そうですよぉ?」


適当に覚醒と名付けてたが、公式でも覚醒なのか。

詳しく聞いてみることにした。

夕食の時間までまだあるし、何より気になったからな。

ちなみに聞いた内容は、ダイジェストで。

何故ならば、この人の喋りはゆるふわ過ぎて進まないのだ!

俺自身も、説明は巧くないが、その辺は勘弁してくれ。

何なら、作者を責めてくれ。


この世界での覚醒とは!

人間ならば、種族を問わず、必ず因子と言うものを保有する。

種族によって保有する因子に偏りがある。

この因子の種類によって、使える魔法の種類が変わってくる。

例として、シンシアの風魔法を上げる。

風を纏わせた剣なら、【風】【武器に纏わせる】のような因子が必要となる。実際にはもっと複雑だけどな。

そして、保有する因子は、自分の内面に意識を傾ければ判る。

保有する因子は、必ずしも発現するとは限らない。

何らかの理由により、因子が発現せず、ある時いきなり使えるようになるそうだ。

ここまでは、前にやったかな。

そして覚醒とは何か。

それは簡単、能力の急激上昇。

戦闘力に限らず、芸術家とかも。インスピレーションが湧いた、などは一種の覚醒らしい。

訓練や修行などで、能力や魔法の力を上達出来る。

覚醒はその名の通り、潜在能力を覚醒させるのだ。

覚醒は、訓練が限界まで行き詰まったとき、つまりレベルキャップやステータス上限に達したとき、起こることがある。(起きないこともある)

他にも、極限状態や、現実を塗り替えるほど強い想いがあると起こることもあると言う。

此方は、まず起きないそうだけどな。奇跡、或いは御都合主義。

しかし、これはこの世界人、ビジターと比較するならネイティブか。の話。

ビジターは少し違うそうだ。


「どうもビジターはぁ、覚醒が起こりやすいとか」

「それは、過去に例が?」

「そうですぅ。これはぁ、研究が必要ですねぇ」


つまり判ってない。

逆境を跳ね返すことさえある覚醒。

逆境時の覚醒は、身体に負担を著しく掛けるそうだ。

そりゃそうだな。前者は修行の末に覚醒するのに対し、俺やジンのやった後者の覚醒は未熟なまま、相手に勝つために無理矢理したものなんだから。

しかも、だ。この覚醒だと、発現していなかった因子が発現したり。新たな魔法、能力を得ることが多いという。

正し未研究。因果は不明。


「なのでぇ、リョーガさんはとても良い研究対象なのですよぉ」

「嬉しくもないんだけどな。まっ、俺も自分の力が未知なのは確かだし、研究してくれて有り難いけどよ」

「個人的にぃ、リョーガさんは好みですからぁ、研究意欲が湧きますよぉ」


何だろう、好みって言われたのに、ゆるふわ童顔だけどめちゃ可愛い系なのに、ちっとも嬉しくない。

あれか?俺を研究対象、つまりモルモット的な見方だからか?

なんか、ちょっぴり悲しいっす。


「そうだ、色んな研究してんなら、研究成果あるんだよな?」

「はいはいぃ。色々とありますよぉ」

「俺、新しく炎を操る能力を手に入れたんだが、発火は出来なくてな。いざとなったらジンやヴェルに協力してもらうけど、効率が悪いと思うんだ」

「つまりぃ、発火出来る魔法道具が欲しいと?」

「ああ、出来れば携帯出来る奴が良い。火種があれば大きく出来るから、発火能力は最低限で良いんだが、どうだろう」

「出来ますよぉ」

「本当か!」

「少し時間がかかりますがぁ、造れると思いますぅ」

「マジで!やったぁ!」


エティさんの柔らかお手てを掴んで上下に振る。

発火系の道具がありゃ、戦略が一気に増す。

そりゃあ、喜びまくりだぜ!


「あのぉ、リョーガさん?」

「おっと、スイマセン。テンション上がっちゃって」


流石にゆるふわだからって、女性だ。失礼だよな。


「発火道具を造ったらぁ、実験に協力してくれますかぁ?」

「あれ?そんなこと。そりゃ構わねぇけど。手ェ掴んじゃったのは

良いのか」

「それぐらい全然~。リョーガさんならぁ、どこ触られても構いませんよぉ」

「あのエティさん。その発言はどーかと。それじゃあ胸でもなんでも触って良いってことになるけど」

「構いませんよぉ」

「マジで!?」


どゆこと!?エティさん実は痴女説!?


「リョーガさんはぁ、好みって言ったじゃないですかぁ」


何だろう、一気に萎えた。何だか、男として認識されてないような。気のせいだと思う。気のせいだと分かってんだけど、なんとなーく、研究対象的なあれが俺を萎えさせる!


「まぁ、そう言うなら遠慮なく」


うむ、萎えても関係ないな。そりゃ仕方ない、男だもの。

ドガンッッッ!!!


「アホかお前は」

「いったぁ!シンシア!何もハンマーで殴ることはねぇだろ!」

「心配ない。これは木製で軽量だ」

「そりゃピコハンレベルの大きさとはいえ、かなり威力じゃねぇか!」

「アホなやり取りしてるからだ。それより、リョーガも、エティさんも。夕食の用意が出来たそうですよ。エティさんも御一緒にと、王女方が」

「俺はまだお星様が見えるのだが」

「あらぁ、私も良いんですねぇ。楽しみですぅ」

「リョーガ、早く行くぞ」

「スルーか、まあ良いや」


良いのか、と突っ込みは受け付けます。


「夕食は豪華らしい。私も呼んで下さった」

「何だかんだで、シンシアもよく一緒にリネット達と食べてるな。普通じゃない気もするが」

「普通じゃないよ。リネット様達は優しいから。それにフェイクライナの王族の、女性の方々は、あまり身分の差を気になさらない性格だったらしい」

「そりゃまた。お国柄か。まぁ、好感持てる性格だな。しかし、夕食は何だろうな?」

「私も知らない。だが、良いものが手に入ったと聞いた。昼頃に商業キャラバンが寄ったらしいからな」

「そいつは楽しみだな」


この時、俺は呑気だった。

そのキャラバンがもたらしたものが、フェイクライナにある伝説を生むことになる。


思わせな引きのまま次回へGO!


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