27話【焔と共に俺☆復☆活。1度リアルでやってみたいシリーズが出来たぜ】
「任せたぜ、親友」
「任されたぜ、親友」
俺は、動き出す。身体は炎で、焔で、燃え上がる。
「あらあら、おねいさんの凍りを、融かしたの?」
「ああ。ジンのお陰でな」
少し動揺しているな。
「おねいさんの凍りは、存在そのものを凍らせるのに。君は、リョーガ君は、世界の理を覆せるのね」
「シグナルコード?良くわかんねえけどさ」
一息。
「こんなもんで俺を止められるほど、俺は温くねぇんだよ!!!」
カッコつけてやったぜ!!!
―――――
さて、ここできちんと解説しておこう。
何故俺が復活出来たのか。
倒してから改めて解説ってのも良いけど、俺は先に聞きてえんだよ!ってタイプでもあるので先に解説。
まず、存在ごと凍らせるという文言があった。
俺はリネット達を守るため、凍化を自分から受けた。
でも、俺は凍らなかった。
正しく言うと、身体は凍ったけど、精神は凍っていなかった。
存在ごと凍らせる、それにしては効果が薄い。
前にヴェルの精神支配は効かなかった。
それと同じで、精神は凍化を受けなかったのか。
とにかく、意識はあった。
ジンは、最初驚愕していたが、俺の瞳を、瞳の奥の意思に気付いた。俺は凍っていないと気付いた。
後はアイコンタクト。眼で会話した。
これがこんなにも便利だと思ったことは、恐らくこれからも何度も思うのだろう。賭けてもいい。
身体が凍っているので動けない。
俺の力じゃどうしようもなかった。
今の、俺では。
シントウ流の極意の1つ。進化すること。
進化すれば、成長すれば、何とかなると思った。いや直感した。
厨二データベースにアクセス。
思考を重ね、俺は火があれば、なんとかなるんじゃね?と思った。
凍りを融かすには炎。存在を凍らせるなら、存在をを燃やす炎を生み出せば良い。
でも、俺に発火能力は未だ無い。(そう、未だ!発火能力は欲しい)
ならば、何処かから調達すればいい。
しかし、この中で炎使いはヴェルとジン。
しかし、二人合わせても、足りない。
まず、俺に届かない。凍りが邪魔だ。
だからジンは、強くなることを願った。
ラターニャを倒す為の力ではなく、ラターニャを倒す為に俺を助け出す力を願った。
んで、ジンは火力を手にいれ、俺に集中砲火。
更にヴェルの火力を加えて、俺に届いた。
炎が届いたんじゃない。感情が届いた。
リネットが全力で繋げた、エネルギーパスを通じて。
パスを辿り、炎を掌握。どうせ未だ操れん。
俺ごと燃やした。
そして復活!
後は直接作者に聞いてくれ。ん?何言ってんだ俺。
―――――
「良いわあ。良いわよお。そうでなくっちゃ」
「あん?」
「おねいさんの凍りくらい破ってくれないと。ここにわざわざ来たかいが無いもの」
「成る程、やっぱりそういう目的か。強い相手に会いたい。更に男なら尚良しってか?」
「そうよー。リョーガ君は可愛いし、来てよかったわあ」
「可愛い言われても嬉しくないがな」
さて、どうしよう。
復活したは良いものの、勝てる算段が無い。
カッコつけたのにそれは有りかって?
だってさ、強すぎんだもん。虚栄張りまくって頑張ってるの。
どうする。なんて考えない。
そんなことは考える意味がない。
厨二データベース。アクセス。
あらゆる場面を思い起こせ。
この場面に近似する事象を。
打開する為の解決策を。
「そろそろ、始めて貰えるかしら?おねいさんを熱くさせてね?」
「ああ。やってやるさ。燃やしてやる!」
タイムリミット。戦闘、開始。
―――――
俺は今、燃えに燃えている(物理的に)
まずは確認。
瞬連加を起動させながら突撃。
「<一刃乃突楓>!」
風を、更には炎を纏いて突撃。
まぁ、炎は俺が造り出したものじゃないから、操りきれない。
でも、
「おねいさんのフィールドに入っても凍る様子はなし」
「当たり前だ。この炎はラターニャ、あんたの凍りを無効化するために纏ってるんだからな!」
「あらあら、それで勝てるとでも?」
「思ってねえよ!それでもあんたの凍化領域には対抗できる!」
「おねいさんのフィールドをそんな風に名付けたの。良いわねえ。それ採用」
すんのかい!
とにかく、この炎がありゃ、近付くこと自体は出来る。
さっきまでは、近付くことすら無茶だったんだ。
気をつけなきゃならないのは、炎が俺のではない。
つまり、鎮火したらそこで御仕舞い。
燃えるためには、燃える媒体、薪や油。助燃性の酸素が必要となる。
源子は媒体にも、助燃性にもなる。
だから源子を使いまくって炎を大きくすることは出来る。
でも、造り出せない。1を10000にすることは出来ても、
0を1には出来ない。
まっ、燃え尽きることは無いけどな。
リネットのエネルギーパスは、精神に直結している。っぽい。
俺を燃やしながら燃え盛るこの炎は、精神、感情を媒体とする。
昂れば昂るほどに、炎は猛りを増す。
身体ですか?いえいえ平気ですよ?
リネットに全力で直し続けて貰ってるからな。
リネットの限界もある。短期決戦っきゃねぇな。
刀を創造。刃はつけず、斬りかかる。
「あらあら、気遣ってくれるの?」
「あんなこと(人を凍らせたこと)をしていると言っても、あんたは女性だからな」
「あらあら、舐められてるわねえ」
左肩を砕きにいく。
「そもそも、攻撃は通用しないのだから。刃を落とす意味は無いわよ?」
衝撃が、凍らされる。
「知ってるよ。だから」
刀身に炎を灯す。いやさ、刀身を燃やす!
刃を滑らせて頸を打つ。
「!。っつう」
「おっと」
その瞬間、瞬連加で貯めたエネルギーを使って緊急回避。
全力でバック。目の前に氷柱がそそり立つ。
「凍らせるって言うんなら、燃やせば良いだろう?」
「良いわねえ。良いわねえ!おねいさん火照り始めてるわあ」
「なら、もっと火照らせてやる!」
「お願いねえ。出来れば、冷まさないでね?」
凍り、いや氷の槍が襲い来る。
凍化領域を無効化。尚且つ、凍化防御も無効化。
寧ろ、それを求めてた節がある。
襲い来る氷雨。これでは表現が足りない。
氷刃伴う嵐だろうか。
俺の炎は凍化領域に対しての防御。
実際の氷にも対応出来る。ある程度まで。
めっちゃ身体に刺さるな。
「シントウ流<颯舞>」
舞を起動。ついでに刀から剣に。更には両手に。
双剣だ。きじn、おっと、これは師匠の技だ。
勝手に使ったら殺される。
両の剣を閃かせ、氷槍を斬り、割き、砕き、塵へと戻す。
それはある現象を生み出した。
ダイアモンド・ダスト。ダイヤかダイアかは、徹底的に論議しよう。
すぐに俺の炎で溶けるとはいえ、微細な氷は美しく散る。薔薇みたいな表現だな。薔薇は♪薔薇は♪………止めておこう。
まっ、疑似ダイアモンド・ダストは綺麗だけど、それを生み出した攻防は、けっこー死力尽くしてるんだよね。
「ふふふ、綺麗ね。とても綺麗」
「大分切羽詰まってるがな!」
「違うわよ。君の剣術。綺麗ねえ。純粋な願いが籠ってるわねえ」
「そりゃどーも!!!」
速度を上げる。瞬連加で平均速度の底上げ。
疲労はマシマシ。とりま無視。
切り裂いてーの、突撃!
ここで発動!
「シントウ流<業焔剣嵐>!!!」
幾重咲き、剣嵐舞闘を経て発言するこの技。
十の刃。いや、両の手に二振り、宙空には十八の刃が舞う。
計二十の刃。成長してたのか。
一振りずつ、熱く紅く煌々と、燃える刃は空を舞う。
閃く炎刃は氷槍を襲い、道を開ける。
「ふふふ。良いわあ!なら、これを突破できる?」
ファンッ!と目の前にガラス、いや氷の壁。
形としての氷り。現象としての凍り。
空間を別つ壁が、冷気を伴い俺を遮る。
十八の刃を先攻し、氷壁に突撃。
やっぱり効かない。でも、シントウ流に、
「そんなもん、壁になるかァァァ!!!」
気炎を正しく上げる。
剣を、レイピア、いやもっと鋭く、貫通に適する形に。
脳裏に描く技を、現実に。
「シントウ流<氷柱/貫き>」
技名そのまま。貫き、そして氷柱貫。
対氷系の技。特に、こんな氷柱や氷壁に効果のある技。
どんな氷りだろうが凍りだろうが、、全て等しく貫く。
瞬継加+瞬連加。加速に加速を重ね、ここに俺の、シントウ流の全力を賭ける。
「シントウ流奥技<心剣×双炎十字>」
俺の最速にして最大にして最強の奥技。
奥義じゃなくて奥技ってのがミソ。
現在繰り出せた俺の全力。
効果の程は、
「やるじゃない。おねいさん、久しぶりにここまで火照ったわあ❤」
ダメージは、通ってる。でも効いてない。
「楽しかったわあ。でも、そろそろ終わらせましょうか」
「良いのか?」
「んー?」
「俺をここで殺って良いのかと聞いている」
「というとお?」
「俺を生かしておけば、もっと強くなるぜ?あんたを、心の底から火照らせられる程に」
「………。ここで倒された魔人達。アズィ君は分かる?」
「アズィ。あの獣の魔人か。強い奴だったぜ」
「ふーん。アズィ君が名前を教えるほどの人間か。良いわねえ」
「?。どういうことだ」
「見逃してあげるわ。君に興味が湧いたから。だから」
パッと目の前に立っている。いつの間に動いた!?
「これから先、死んじゃダメよお?」
「―――――!?」
「「「!?」」」
う、奪われた。
「じゃあね。リョーガ君」
キス、されちった。
ヒュウウンっと消える。瞬間移動?
倒されなくても、自力で出来るのかよ。
とにかく、出来たのか。
(俺は、誘導しきったのか)
序盤に出てくる、余りにも強すぎる敵。
どう対応するか、簡単だ見逃して貰う。
指輪や鼻輪を埋め込まれたりとか、仕掛けを残して立ち去る場合もあるけど。
まさかキスっすか!?しかも深いんですけど。
でも、誘導出来た。生き残れた。
本当に、勝てる気がしねぇよ。
だって、
(解放という、魔人の力を引き出すこともせず、俺を圧倒していたんだからな!)
まぁ、生きてるんだ。とりあえず、
「リョーガ、君?」「リョーガ、貴様ァ」「……リョーガ?」
女の子をどうにかしねぇと。