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Night-mare  作者: せつ
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終章

 悠真は今疲れていた。それはルフィアによって動揺し、慌てた瞬間、未だに熱心にお祈りしていた芳季を直で見てしまったからだ。その変わりように思わず溜め息をつき、どっと天界でのできごとでたまったストレスが現われた。


「何でそこで溜め息つくんですか!何か祈りが届かなく思えてすごく嫌なんですけど」


「ご、ごめんごめん。いきなりこの日本の未来について不安に感じちゃったから。タイミングが悪かったんだよ!」


 落ち込む芳季に無理な内容で誤魔化して謝りながら、二人は教会を後にし、別荘に戻る。外に出たことで底冷えしたため、二人は先に風呂に入ることにした。結構雰囲気のいい別荘で、浴槽も桧風呂といった風情ある造りだ。管理が大変なんだろうなぁっとまたよくわからない観点で見ながら、悠真は身体をあっためる。

 髪の毛を拭きながら与えられた部屋に入り、窓の外を見る。火照った身体には少し冷た過ぎる風を身体に受けながら、さわさわと綺麗な自然な風景を見つめる。この自然だけを見ていると天界にまだいるのではないかと思ってしまうが、時に聞こえる車の音や人の声にはっと我に返る。


やばいな、最近あっちに行き過ぎて混乱してきてる。


 苦笑してベッドにダイブする。温まった身体とふかふかなそれは悠真に積もった疲れを上手く引き出して、眠りに誘う。ゆっくりと目を閉じようとしたその時、何かを感じて目を大きく開いた。そして突然安心したように微笑んだ。


よかった、門を封印できたんだ。


 胸を撫で下ろしながら、悠真は少しだけ今回の事件のことを思い返す。地球と繋がっているせいで影響が出た天界。一回封じたはずの門が出現。いつの間にか心が汚れている天族の人々。

 思い返すだけでやはり原因がわかるわけではない。今度魔界を訪れた時に伯凰さんに聞いてみようと、緩く決心をして、悠真はそのまま眠りについた。


「先輩、ご飯ができたみたい………って寝てるし」


 芳季は寝てしまっている彼に苦笑して部屋に入る。身体が冷えないよう開けっ放しの窓をゆっくりと閉めた。そして、うつ伏せのまま寝ている悠真に近付き、布団を掛けようと手を延ばした時、彼はあることに気付いた。


「変なところにイレズミつけてるんだなぁ、先輩。あれ、でも消えかけてる?なら、イレズミじゃないのか?」


 疑問に思いながらも彼は布団をかけた。首元についたイレズミを最後まで不思議そうに見つめながら、起こさないように静かに部屋を出ていった。




そして、事態は深刻になっていく。

天界の門。

天族の人々の変化。

魔界との契約の印。

そして、異界での力の変化を感じ取る悠真。

彼自身も気付かない微かな変化は、そのうちに増え、そして……。


彼が気付くのは、もう少し先。





天界シリーズ完結です!

ふぅ、ちょっと一安心です。そしてそして、地道に進めてきたこのお話も次のシリーズで完結となります!中学から考えてきたこの話にも終わりが見えて来るなんて、とても感動です!

最後の話は悠真の家族も出しますよ!つまりは、ギャグ満載です(多分)

では、最後までお付き合いして頂けると嬉しい限りです☆

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