表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
39/43

第39話 メイド姿と執事姿は目立つよね

 えー、はい。

 ごめんなさい。

 普通に投稿忘れてました。

 お詫びに明日から1週間の間は2話投稿します。

 俺はオムライスが運ばれてから30分ほどでメイド喫茶を出た。

 

 因みに瑞稀は仲のいい友達を見つけてその子達に着いて行ったので、今は居ない。

 そして現在俺は執事服姿で、芽衣と柚は大変似合っているメイド服のため、それはもう周りの視線をこれでもかと集めていた。


 俺はそんな中で———ただひたすらに愚痴を吐いていた。


「———いやこのパターンはチェキ撮影が当たって『すげぇ!』ってなるやつやん」

「ん、何の話してる?」

「国語弱い奴いたわ。と言うか自分のクラスの出し物の詳細くらい把握しとけよ」

「あ、あはは……柚ちゃん、しっかり覚えておいて下さいね? それに瑛太君、チェキ撮影は3日間で1人しか当たらないので、寧ろ当たらないのが普通ですよ」


 俺は芽衣の説明を聞いて驚きで目を剥く。

 それと同時に、俺の中でふつふつと怒りが湧いて来た。


「は? 1人? 誰だよそんな馬鹿な確率にした奴。芽衣か柚、どっちでもいいからちょっと呼んできてくれ。いや寧ろ俺が迎えに行くから教えてくれない?」


 地獄への片道切符と反感を抱いている多くの男子一同を連れてくからさ。


 俺は思わず目をバキバキにさせてしまう。

 それほどまでにチェキ撮影の定員の数に憤怒していた。


 そもそも、ただでさえメイド服姿の女子は校内での撮影は禁止なのに、1人しか撮影許可出ないとか明らかなバグだろ。

 メイド服姿の女子と写真が撮れると宣伝して金取れば、今の数倍相当は余裕で儲かっただろうに。


「ん、怒らない。私が一緒に撮ってあげる」

「そ、そうですよ瑛太君っ! 私達となら幾ら撮ってもらっても構いませんっ!」


 俺は2人の言葉があまりにも現実離れしていたので、思わず聞き返してしまった。


「…………えっ? いいの?」

「ん、おっけー」

「はいっ! 沢山撮りましょう!」


 …………おいおいマジで俺の目の前にメイドを模した天使が現れたぞ。


 俺は2人の気遣いに驚きを通り越して一種の尊敬の念を感じていた。

 今はいつも美人な2人が、5倍増しくらいで可愛く見える。


「あぁ……神は俺を見捨てていなかった様だ……ありがとうございます……」


 最近やたらと神に感謝すること多いな、と思いながらも神に感謝した。









「ん、どうせなら、写真屋で撮ろ」

「写真屋……だと? 何だそのリア充の巣窟みたいな店の名前は」

「えっと……何処がリア充の巣窟みたいな名前なんでしょうか……?」


 俺の言ったことをイマイチ理解出来ていない芽衣に、俺は親切丁寧に教える。


「まずな、男友達だったら写真屋にはそもそも行かないわけ。それで、女友達だったら自分に自信がある陽キャしか行かない。そしてカップルだったら逆に行かない理由がない」


 俺がそう言ってみるも、芽衣はまだ納得していない様子。


「ず、随分と偏見な気が———」

「偏見じゃないぞ。これは絶対に偏見じゃない」

「ん、偏見」

「あれ? 柚は俺の味方ちゃうの? いつもならここで同意してくれるじゃん」

「ん、それこそ偏見」

「上手いな———じゃなくて! ……まぁいいや。取り敢えず俺の言いたいこと分かった?」

「はいっ。瑛太君が写真屋に随分と偏見をお持ちになっていらっしゃることが分かりましたっ!」

「ぐ……笑顔でそう言われるとダメージが……」


 俺は突然の大ダメージに自分の胸を押さえて耐える。

 それと同時に、周りの視線が俺達に集まっていることに気が付いた。

 更に好奇の視線ではなく、どちらかと言えば嫉妬している様な視線。

 

 俺は素早く自分の状況を把握する。


 現在俺は執事服で移動しており、芽衣と柚は勿論メイド姿。

 はい、直ぐに把握&原因解明。


 それは注目されるし、嫉妬もされるわ。

 だって大して顔が良くない執事が、超絶美少女のメイドさん2人と歩いてるんだもん。

 だけど、ここで怯めば俺に後はない。


「お、おうおう、何だよお前ら。文句があるなら面と向かって言って来たらどうだ!?」

「ん、私の後ろに隠れて言うな。ダサい」

「だって怖いもん」


 嫉妬ってこの世で1番怖い感情じゃない?

 ヤンデレは嫉妬で人を刺すんだよ?

 ヤンデレじゃなくても嫉妬で人殺したりする人多いし———ってあぁ!?


「やばい2人とも! てぇてぇ警察みたいな格好の男子生徒10人くらいが俺達目掛けて走って来てるって!」

「ん、てぇてぇ警察? ちょっと何言ってるか分からない」

「俺も分からん———じゃなくて、取り敢えず逃げませんか!? 何かめっちゃ目が血走ってるもん! 絶対非リアで2人目当てでメイド喫茶に行った男子やん!」

「ん、賛成」

「え、え、あの……っ!?」

「……っ」


 俺はこの場を離れるため、やむなく2人の手首を掴んで走り出した。


「あぁくそッ! 文化祭は何処か頭のネジが飛んでる奴が多いなぁ!?」

「「「「「待てやゴルァッ! 校内での不純異性交遊は禁止やぞ!!」」」」」

「ただの嫉妬やないかクソが!」


 俺は全速力で写真屋の出し物をやっているクラスに逃げた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ