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第29話 バズる

 ———KO!! winner愛羅!!


 画面の中で、何故か彗星の光の如く尾を引く光となったド◯キーコ◯グと、リングの上で立ち尽くすガ◯ンド◯フ。


 そう———現在俺と柚は、スマ◯ラをやっていた。


「———おいおかしいだろ! ちゃんと復帰したやんけ!! この機械不良品なんじゃないのか!?」

「機械のせいにしないー! 負けは負けなんですー! 素直に認めないえーたの負けー!」

「はぁ!? 負けを認めてないんじゃないし! どうせならもっとかっこよく愛羅が決めれる様にしたかったんですー! 推しに勝つオタクがいるか!」

「え……ガチで言うのやめてよ……従兄弟の推しが私とか流石に無理なんですけどー」

「深刻そうに言わないでよ! いいじゃん! 知らずに推してたんだから!」


《僅かな時間で慣れすぎだろww》

《それなww》

《始めはえーた君、クソ緊張してたもんな》

《水から揚げられた瞬間の魚みたいに震えてたなww》

《面白さって遺伝するのか?》

《幾ら何でも相性良すぎww》

《と言うか2人共操作のレベル高過ぎない?》

《それなww》

《日本ランキングでもいいとこ行くだろ》


「私もだけどー、えーたもゲーミングPC壊されるまで日本ランキング5位だったよー?」

「何で愛羅が知ってんの? 俺話した覚えないんだけど?」

「だって戦い方が似てるんだもーん」

  

 俺は普通に驚いて柚に訊き返すが、普段とはかけ離れた元気な声ではぐらかされた。

 ただ、何度か柚とはスマ◯ラをしたことがあるし、柚は俺以上の腕前なので、バレるのは仕方のないことなのかもしれない。


 ただ———


「———推しが俺のことを認知していた……だと……!?」


《反応がただのオタクで草》

《従兄弟なのに……まぁ知らないなら仕方ないか》

《従兄弟って意外と接点ないこと多いしな》

《しかもガチオタやんけww》


「———だから何で復帰ミスんねん! どう考えても———はぁあっ!? シンプル緊張し過ぎて、手が痙攣して小ジャンプになっていただと!? そんなことある!?」


 俺はブルブルと震える自分の手元を映しながら驚愕に目を見開く。

 よこで柚も『緊張し過ぎ』と言う目を向けてきているが、相手が推しならしょうがないと思う。

 

《しゃーないww》

《反応が推しに遭遇したガチオタ野良なんよww》

《可愛いなぁ……》

《あんなウブな姿見せられたらな》

《普通に戸惑ってるのおもろいww》


 俺は緊張で胸が張り裂けそうながらも、あまり悪い印象を与えていない様で、炎上の気配も殆どないことから小さな安堵を吐く。

 その瞬間———柚ではない、知らないインターネットの人に殺されていた。


「はぁあああああああ!? 俺が深呼吸してる時に攻撃してんじゃねぇよ!!」

「あ、あああああああ———ッ!! 私も死ぬー! あ、死んだ。私はもう残機ないから後は頑張ってえーたー!」

「よしきた任せろ! 日本ランキング元5位の意地を見せてやるぜ!!」


 俺は人生で1番頑張った。


 結果はその後全員ボコしました。









「———で、バズったと。ほんとインターネットって何があるか分からんから怖過ぎる」

「ん、日本トレンド1位」


 柚はとあるSNSのトレンドを見せてきた。

 そこには『#柚木愛羅の従兄弟がガチオタな件』と言うラノベの様な題のハッシュタグがトレンド入りしている。

 更にはVtuberとして柚がトレンド入りしていた。


「……何で? もしかしてネット民の方が、ウチのクラスの女子より良い奴なの?」

「ん、えーたのクラスの女子は屑ばっか。気にしない方がいい」


 まぁ確かに。

 男子はそこまで俺を毛嫌いしていないが、女子の一部は毛嫌いしている節がある。

 これからはやっぱりいつも通り気を付けて動かないとな。




「———ん、次もやろ。配信」

「絶対にやらん」



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