第1話 学年の美少女達にフラれる
カクヨム様に追い付くまで1日2話投稿。
突然だが、俺———佐々木瑛太は現在進行形で猛烈に彼女が欲しい。
何故かと問われれば、そう言う年頃だからと言うのもあるし……。
「はい、こう君……あ〜ん」
「あ〜ん……美味い! 相変わらずゆいの弁当は美味いなぁ……」
……とか。
「ねぇねぇ和樹、明日デートに行きましょう!」
「うん、それは良いね。ってことは明日は可愛い沙耶香が見れるってことだね。楽しみにしてるよ」
「……っ、も、勿論よ! じゃあ明日の10時集合ね!」
…………とか。
因みにあの2人の男子は中学からの、もはや親友と言っても過言ではない俺の友達な。
それも3人で非リア同盟を結んだ奴等でもあるんだ。
…………チッ。
「う、うぜぇぇぇ……こんな教室でイチャイチャすんなよ裏切り者共め……でも羨ましいなクソッタレ……!!」
ただ1人、彼女の居ない俺にはただ僻むことしか出来ない。
ずっと一緒に行動してきたのだが、高校2年生になった今、何故か俺に彼女は出来ず、あの2人には知らない間に彼女が出来ていた。
しかも2人の彼女は学年でも可愛い方で、そこそこモテていた記憶がある。
普通にリア充でウザい。
どうだろうか。
これで俺が彼女が欲しくなった理由が分かっただろう?
だが、仮に彼女を作るにしても、好きな人はいないし、あの2人の彼女よりもブサイクな彼女は嫌だ。
何か馬鹿にされそう……いや、間違いなくマウント取ってくるから。
しかし丁度いいことに———この学年にはずば抜けて可愛い女子生徒が2人いる。
誰にでも優しく、文武両道、同い年なのに年上の様な包容力があることから、学年のマドンナと呼ばれている———姫野芽衣。
常にぼーっとしていると言うか、無表情で、誰に対してもスルーか単語で話すマイペースな美少女———姶良柚の2人だ。
数多の男子の告白を断っている2人なので、こんなモブofモブの俺なんぞ相手にしないだろう。
まぁだが確率的には完全にゼロでは無い(と信じたい)ので、俺は今日ダメ元で告白しようと思っている。
昼休憩に姶良柚、放課後に姫野芽衣だ。
既に手紙で知らせている。
さて———いっちょやってやりますか。
———昼休憩、姶良柚の場合。
「す、好きです! 付き合ってください!」
「ん、ごめん。無理」
「あ、うん。だよねぇ」
即答で断られた。
うん、まぁ予想通りだからそこまでダメージない。
———放課後、姫野芽衣の場合。
「好きです、付き合ってください!」
「えっ……あ、ごめんなさい……まだあまり話したこともないし……」
「ありがとうございましたぁー」
物凄く申し訳なさそうに断られた。
こっちの方が心にダメージが響いた。
———夜、自室のベッドにて。
俺は今日2人連続で告白を断られたことと、来週の月曜日のことを考えて項垂れていた。
「…………うん、案の定ダメだったな。全く考えられる間もなく断られたな」
やっぱりノリで告白するもんじゃないな。
一体来週の月曜日にはどんな噂が立っていることやら。
そう思っていたのだが———。
「弁当、私にプリーズ」
「い、一緒にお昼ご飯食べませんか……?」
「……あれ? 俺ってこの前2人にフラれたよね? 何で2人して俺に構うの?」
———2週間後には、俺の席には弁当を持った姫野芽衣と、俺の弁当を奪おうとする姶良柚の姿があった。
本当に何でこんなことになっているんだろうか……?
恐らく原因は、告白をした次の週のことだと思う。
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