好きな小説5つ!
・最後の医者は桜を見上げて君を想う 他/二宮敦人
①一人称複数視点+三人称。主人公とその他のキャラクターで考える正義が違って、どちらが正しいかも結果論でしか分からない。病院や医者の内部事情を本当によく取材したことがわかる内容の濃さで、健康な自分には気が付けない現実があることを知ることができた作品。
・ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか/大森藤ノ
②一人称。オラリオという箱庭で繰り広げられる物語。設定が工夫されていて、似たような作品があるようで他には見当たらない唯一性をもっているところが好き。展開も王道かつ王道すぎない。キャラクターに魅力がある。また、今後、主人公に立ちはだかる壁が伏線的に見えるようにされていてそれがいつになるのかというワクワク感と、主人公の早い成長スピードも読んでいて飽きない。作者とキャラクターが悩みをシンクロしているような作品。また、物語の軸である迷宮探索もまだまだ底が知れず、60階、70階、100階はどのようになっていくのかという終わらないワクワク感がある(ゲームでいうところのエンドコンテンツが豊富)。
とにかく読んでいてワクワクした。
・アクセルワールド/川原礫
③一人称。冴えない男主人公が綺麗な女性主人公に気に入られるところから始まる。主人公の心優しい性格や仲間を想う気持ちによって周りにひとが増え始めて、加速世界と呼ばれる世界でもうひとりの自分になって成長、活躍する主人公がおもしろい。また、加速世界における争いや女主人公(黒雪姫)のもつ目的が明確であり、作品の目指すところが読者にも共有されているところが読んでいてわかりやすい。目標に突き動かされる人物や世界に影響されながらも、自分にとっての答えを模索し続ける主人公には意志を感じるところがいい。
あと、読んでいて加速世界がとにかく面白くてわくわくした。
・絶対ナル孤独者/川原礫
④一人称。主人公の塞ぎ込んだ性格が読んでいて面白い(嫌いなひとは多いらしい・・・)。特殊能力の原動力は同じでありながら、もたらされる性質によって味方と敵の2陣営にわかれる話。特殊能力は科学あるいは化学をもとに説明されていて、能力に科学的説明をつける発想がすきだった(そのせいかとにかく新刊が出ない。。。)
また、キャラクターもかわいかったりかっこよかったり魅力があって、主人公の塞ぎがちな性格も、ひととのかかわりのなかで変化していく。ただし、主人公のもつ”ひとびとから忘れ去られたい”という願いそのものは変わらない。「いずれこの主人公は、みんなの記憶からいなくなるのだな」という儚さがすきだった。この生活は主人公しか知らないものになったとしてもかけがえのないものであるだろうし、あるいは終盤で主人公の願いそのものが変容する可能性も考え得るなと思う作品。
能力の説明が科学的根拠によるものなのが好きだった。
主人公の謎につつまれた能力をどうしていくのかワクワクした。
・ちょっと今から仕事やめてくる
⑤自殺をしようとした主人公のもとに謎の男が現れて、引っ張りまわして遊びまくらせる話。
「『逃げるな』って育てられた人間は、逃げ方を知らないから死んでしまう」。
このセリフがこころに凄く残っている。死んでしまうほどつらいなら、逃げてしまえばいいんだと思った。逃げてしまっていいんだと思った。たしかに、このセリフを読むまで知らなかったから驚いた。衝撃だった。
終始、この引っ張りまわしてくる男を幽霊だとか存在しない妄想を見てるのかとか、謎を謎のまま引っ張って読ませる作品なのかなと思う。ちゃんと読者の知りたいことは残しつつ、作者の伝えたいことを両立している良い作品の例だと思う。
以上。
これらを踏まえて考えるに、大きくわけて好みの小説が2種類ありそう。
①非日常的で読んでいてとにかくワクワクするもの
②日常に潜む自分の知らない世界や考えにハッと気づかされるもの
ちなみに、最近読んでいる作品でいちばん影響を受けているのは、ピッコマで連載されている「死して生きるSSS級ハンター」です。
これは、スーパースターを羨ましがるだけで行動に出ていなかった主人公が、とある事件を経て能力が覚醒したことで、強い覚悟のもと行動をおこして成功していく話。これを読んで、別に自分には特別な能力はないんだけども、なにか行動を起こすことでしか成功は掴めないなと後押しされた。なにか自分にも変えられるものがあるんじゃないかと思い始めたきっかけの作品。設定自体もおもしろくて、これも毎週読んでいてワクワクするので好き。やっぱり自分は、読んでいてワクワクする作品が好きなんだな~~と自覚するところである。
大森藤ノ先生原作の「剣と杖のウィストリア」もおもしろい。私あるある:同じ作者の作品すきがち。




