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---- デオ=ティーゴ ----

見た目が美しく、性格も良い。こんな人、あんまりいないと思います。

 ティブから日記のページが余ったから何か書いてと言われたので、昔のことでも少し書こうと思う。


 ボクとティブの最初の出会いは、冒険者学園に行っていた時じゃない。実は、ティブの実家だったんだ。


 あの頃、ボクはただの名もなき黒い色のスライムだった。たまたまティブの実家に迷い込んでしまうと、庭の椅子に座っていた、まだ幼かったティブがボクを呼んだ。ボクが近づくと、彼女はボクを膝の上に乗せて、優しく()でてくれた。


 それからは、ボクが家にお邪魔すると、ティブはいつもボクを迎えてくれて、相手になってくれた。すごく嬉しかったのを覚えている。


 ボクは彼女と会話がしたかった。もっと仲良くなりたかった。でも、彼女からの声は、いつも一方的だった。ボクが喋ることが出来ないからだ。だからボクは旅に出た。いつしか体の色は黒から透明になり、人型に変化する能力を得た。


 けれど、ボクはメスだった。


 ボクは旅の途中、師匠と出会い、より多くのことを学んだ。人間は男女で一緒になるものだと知った。モンスターでも、人間と愛をはぐくめることを知った。ただし、男女であれば、の話だ。


 ボクは修業を重ね、男にも変化出来るようになった。


 久し振りに故郷に戻り、男の姿でティブの家に入ると、不審者扱いされたが、彼女の両親と話す機会が生まれた。ティブは冒険者の学園に進学し、今は寮にいると聞いた。


 そこでボクは、その学園へ一緒に通いたいと申し出た。ティブの母親はすぐに受け入れてくれたが、父親は反対し、一対一の剣の勝負をすることになった。ボクが彼に勝利すると、彼もボクを認めてくれた。ボクはデオ=ティーゴの名を頂き、ようやく彼女と会話が出来るようになった。


 ティブにはこれまで、ボクの過去を話していないが、これを読んでもらえれば、知られることになるだろう。彼女が冒険者ギルドの依頼で、あまり人の脅威にならないスライム狩りに否定的だったのも、黒いスライムだったボクのことを覚えているからだろうか。


 ボクはメスでスライムだけど、ティブはそんなことを気にしないだろう。気にしたって、ボクは一生彼女の近くを離れるつもりはない。


 これを読むティブへ。


 ボクは君と、常にともにある。


 君のことが好きだ。

デオみたいに一途(いちず)になれる者がかっこいいのです。


今回も読んで下さり、ありがとうございます。

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