表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

『ハンバーグ』『メンヘラ』『独占欲』

・匂わせ程度のカニバ描写あり。

・『ハンバーグ』の霊圧が消えている。


以上、大丈夫な方のみお読みください。

 お帰りなさい。と微笑むあなたの唇はいつもつやつやしている。

 おいしそうだな、と思うけど、キスしようとするとあなたはすっと避けてしまう。

「ごはん食べたばかりだから。歯磨きしてからにさせて」

 同棲して、ずいぶん経つのにあなたはいつまでも初心で可愛らしい。

「じゃあ、私もご飯食べちゃおう」

「今日はミートソーススパゲティよ」

「お、好物」

 あなた得意のトマト料理は本当においしいから。もう口の中がミートソースの味でいっぱいになってしまう。

「あたため直すから先に着替えちゃって」

「うん」

 くつくつと鍋がおいしそうな音を立てている。

「そういえば今日は何食べたの」

「ハンバーグよ」

「好きだね」

 三日に一度は食べてる気がする。

「ええ、好きよ。とっても」

 鍋を煮ている間に横で歯磨きを終えたあなたの唇はもう艶めいてないけれど。

 弧を描くそれが今日一番に艶やかに見えた。

「あ、そういえばね」

「ええ」

 絶品のミートソーススパゲティを食べながら今日のニュースを話す。

「今日、バイト先の男の子が無断欠勤したんだけど、なんか事件に巻き込まれたみたいで警察が来てびっくりしたよ。聞き込みとかはじめて受けた」

「あら、それは大変ね」

 一番仲が良かった子だから、すごく心配。

「なんかハンシャ? みたいのと関わりあるかもって」

「まあ、それじゃあ……」

 私の言葉にあなたは大きく目を見張って。

「悪い人に食い物にされてないといいけれど」

 そう言って、トマトみたいに真っ赤な唇を指でなぞった。

お読み頂きありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ