表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
霧開けて、明暗  作者: 小島秋人
1/25

前書


 前書


 「女の好みは幅が広いが男の好みには五月蠅い」と公言している。理想は自分よりも高身長で適度に筋肉質であると良い。部屋の隅に追い立てられる被捕食の側で隆起する二の腕の肉に恍惚としたいと言うのが秘めた願望として在った。


 かと言って根っから受け身で交渉する性質でもない。手技舌技で手練手管で相手を解いて行くのも其れは其れ、愉しみは尽きない。なればこそ女性にも世間一般の雄以上に好奇心が盛って仕様の無い時も間々有る。


 老若男女は時々の気分で相手を変えている。無論毎度都合良く当てられてくれるのが居るでも無し。こんな女は良いね、こんな男は駄目だよね等と管を巻く相手だけは事欠かない程度に知己は持っているので其処で鬱憤は晴らして次の心変わりまでの間を繋ぐ事も屡々。寧ろ二十歳の峠を越してから食傷のきらいに罹ったか決まった遊び以上の模索も頭打ちとなっていった。


 雄めいた自分と牝ぶった自分とが同居する事に違和感を覚える事は無かった様に思う。周りは多分に振り回されたやも知れないが、まぁ付き合いが長じれば慣れてくれるか離れてくれるので良しとしている。類は友を呼ぶでもないのだろうが、深い仲になった相手も劣らず捻者曲者の割合は多かった。覚えている限り文字に起こしてみても良かろうと思う。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ