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僕の妄想と夢魔   作者: 荒野 京介
6/7

⑤こんな夢酷すぎます!

「好きだよ、ずっと私と一緒にいて?」

そう僕は由佳から告白をうけた。しかし僕のお顔は気持ち悪い。

「僕なんかで良いの?顔気持ち悪いよ?」

「弓弦君が良いの!弓弦君の性格が好きになったんだから。」

由佳は顔を赤くして、うつむいてしまった。

それから僕たちはつきあい始めた。

最初の3ヶ月はうまくいってたと思う。

手もつないだ。キスもした。その・・・まだその先はしてないけど・・

でも5ヶ月目僕と由佳は喧嘩をした。

別れてしまうような大きな喧嘩をしてしまった。

理由は些細なことだった。

僕がほかの女の子と楽しそうに話すところが由佳にとっては

不満だったみたいだ。それから口論が続き全く話すことも目を合わすこも

無くなった。このまま僕は振られるのかなと思った。

でも僕は由佳が好きだ。喧嘩したのも由佳が僕のことを好きだったからで、

8割は僕が悪かったのだから。また仲良くしたかった。ただそれだけを願って。

ちょうど一週間後は由佳の誕生日だった。

「そうだ、誕生日プレゼントと一緒に謝ろう。」

そんな簡単なことで許してくれることはないのだろう。

でも謝りたかった。そしてできたら仲直りしたかった。

「おしっ!そうと決まったらプレゼントを買いに行くかな。」

買う品物は決まっていた。彼女がほしがっていた5000円程のペンダントだ。

そして僕は財布に現金を入れて家から飛び出した。

前に由佳といったお店に行きそのペンダントを手に取りレジに向かった。

「これ、プレゼント用に包んでお願いします。」

僕がそう頼むと店員さんは慣れた手つきでペンダントを包装した。

僕はワクワクしながら家への帰り道を辿っていった。

しかし僕は見てしまった。

由佳と知らない男子がラブホテルから出てくるところを・・・・

そして僕は由佳と目があった。

由佳は目を一瞬目を見開くと僕のことを知らん顔をして通り過ぎようとした。

そして僕の横を通り過ぎようとした瞬間由佳は僕の持っている袋に目を移した。

由佳はこの袋がどこのお店のだか知っているだろう。

びっくりした顔を一瞬見せる。何回も一緒に買い物をしたのだから。

そして由佳は止まることなく男と話しながら僕の横を通り過ぎていった。

目から涙があふれてくる。

溢れると言うことしか知らないのか?と言うくらい涙が出る。

何分くらい歩きながら泣いただろう。

気がつくと僕は由佳の家の前にいた。まぁ帰り道に由佳の家があるだけど。

僕は由佳の家のポストに今日買ったプレゼントを入れた。

買ってしまったんだからしょうがない。僕が持ってても必要ないものだし。

でも僕の性格はねちっこい。だから僕はポストカードに今日の気持ちを書いて

一緒にポストに入れた。内容は

「今までありがとう。このプレゼントは来週の由佳の誕生日に買ったものなんだ。

ほんとはプレゼントと一緒に謝って仲直りしたかったんだけど。

由佳には新しい彼氏が出来てたんだね。おめでとう頑張って。

このプレゼントいらなかったら捨てても良いから。最後にもう一回

初めての彼女になってくれてありがとう。付き合ってくれてありがとう。そして

さようなら。」と書いておいた。本当の気持ちと嫌みが混ざってるけどね。

そして僕は家に帰った。僕は一人になったのだ。

まぁ高校生の恋なんて短いと思ってたけど。

思ったより恋が終わるのはつらい、なんでだろう?

やっぱり由佳をまだ好きだからかな?

また涙が溢れてきた。


その日の夜、由佳から電話があった。

出るのが怖かった。

そして手が震えながらも携帯を手にして電話に出た。

「もしもし?」

「・・・・・」

相手が無言だ。

「もしもーし?」

「・・・・ッグ」

鼻をすする音が聞こえる人はいるようだ、でも返事がない?

「由佳?どうしたの?」

「ご・・ごめっ・ん・・なさっ・・い。」

「なんで謝ってるの?由佳は悪い事してないよ。」

僕は優しく答えた。だってそうじゃないか僕が彼女に嫌われても

良いことをしていたのだから。

「悪いのは僕の方だよ。由佳は正しいよ。

今日一緒にいた男の人の方が優しそうで顔もかっこいいじゃん。

僕より由佳とお似合いだったよ。」

「弓弦はっ・・・それでいいの?・・・悔しくないの?

私の事嫌いになっちゃたの?」

由佳は勝手な事を言っていたと思う。

喧嘩したのは僕が悪い。浮気されたのも僕が悪いと思う。

でも僕を嫌いになって浮気をしたのはあっちだ。

それで「私のこと嫌い?」と聞いてくるのは卑怯だと思う。

僕は悔しいし由佳のことが今も好きだ。

でもそれを言ってどうなる?

由佳には今、僕以外の彼氏がいるのにどうやったら変わるの?

でもそう思いながらも変わると信じて僕は本音を言った。

「由佳のことを好きに決まってるじゃん。今日は仲直りしようって

決心して由佳のことが好きだからプレゼントも買いに行ったんだよ?

こんな事で仲直りできないかもしれないけど話すことは出来るかな?って楽しみにしてたんだ!

そんな帰り道に僕は好きな相手が知らない男の人と一緒にラブホテルから

出てくるのを見たんだから悔しいに決まってだろ!」

いつの間にか僕は怒っていた。

僕は怒れる立場じゃないのに。

由佳は泣いていた。

泣いていれば良いと思っているのだろうか。僕が好きと言えばまた付き合えるのか。

分からない。分からない。分からない! そうだ・・・一緒に死ねば良いんだ。

そして僕はナイフを持ち彼女の家へ・・・・


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