④サンドバックなんて興味ありません!
「ふぅー課題を多くされるのは回避できたけど、なんで僕がこんなに雑用をしなきゃいけないんだ!」
そう僕は今あの忌々しい担任からの雑用命令をこなしていた。
雑用の内容は学校にあるポスターすべての張替えだ。
高校のポスターってどんだけ多いと思ってるだあの先生・・・
もぉ200枚は張ったのにあと余裕で200枚以上はある。
はぁ・・・美紀にも手伝ってくれるように頼んだのに・・・
学校が終わる直前の頃・・・
「今日、僕の雑用をこの後鉄だってほしいんだけど」
「えっ?なんであたしがサンドバックの手伝いをしなきゃいけないの?」
「ちょっ美紀!名前をサンドバックに変えないで!?みんな変な目で見てるよ!主に美紀のこと!」
「あーそれは私のこの美貌に見とれてんのよ。」
「どこに美貌があるか!?このぺったんこが!!・・・どぼぁっ!!」
強烈な腹フックが決まった。
「貧乳は!・・・貧乳は!!・・・普通なのよ!ステータスなの!胸が大きいからなんなの!?
ていうか胸が大きいのってデブってことじゃないの・・・ねぇ?弓弦!!」
「それ、グラビアアイドルに失礼なんじゃ!。。。がはっ!」
次はきれいなアッパーが僕のあごに直撃していた。
「ねぇ、弓弦・・・ぺったんこでも良いわよね?」
美紀の笑顔が怖かった、非常に怖かった。
「そうだよ、貧乳だからって気にするな美紀!貧乳でもきっと良いことが・・・・
良いことが・・・・あっ・・・貧乳好きの男が好きになってくれ・・・
げぼらぁぁぁ!」
強烈な左ストレートが右のほっぺたにやってきた。
「弓弦なんてゴミ捨て場にいる害虫みたいになっちゃえ!!」
と暴言をおいて教室から出て行ってしまった。
「はぁ~僕が悪かったかな・・・・」
と考えながらポスターを貼り続けていると
「ちょっとそこのキモイあなた。」
・・・・・・なんか神栄さんに呼ばれた。
ってキモイ男だから僕じゃないか(笑)
男子生徒なんてほかにもいるし・・
「ちょっと聞いていますかキモイ顔のあなた!」
大きな声で僕の顔を指差されながら言われてしまった。
・・・・・・
「ん~何かな?ちょっと僕屋上からスカイダイビングをしたい気分なんだけど。一緒にどう?」
「あなたは頭が狂ってるんですか?スカイダイビングをいきなりしたいとか
言い出すなんて顔だけじゃなくて中身もキモイんですね。」
「いやっ!スカイダイビングしたくなったのは主に神栄さんのせいだから!」
「責任転嫁とかキモイですね!」
・・・・もぉいい・・どうせ僕はキモイから・・・話を進めよう・・はぁ・・もぉいやだこの世界・・・
「んで何かなちょっと雑用を早く終わらせたいんだけど。」
「ちょっと、こっちに来てください。」
そぅ言われると僕は手と引っ張られた。
「えっ?あの・・・知り合いだっけ?」
「いいからきなさい。」
命令形だった。
「はい」
そして僕は校舎裏に連れて行かれた。
僕は何かの小説でこんな話を呼んだ事がある。
いつもキモイとか言われてるのにいきなり女子に「校舎裏に来て」と呼ばれる。
そしてワクワクしながら校舎に行くと・・・・・
初めてかつあげされるという話だ。
かつあげされるのかな・・・神栄さん転校してきたのが今日なのになんかすごいな
そう思っていると彼女は口を開きこう言った。
「キモイあなた、昨日妄想してた通りに私に告白しなさい。」
「えっ!?何で?てかなんで妄想の事知ってるの!?エスパーですか!?
てか僕にもプライドがあるし、神栄さんの行為はプライバシーの侵害だ!」
「いいから、言わないと殺しますよ。」
なんか、彼女のお話は飛んでいた・・・
殺す?殴るじゃなく殺す?・・・アハハハまったくかわいい冗談だなぁ
「かわいいジョークだね。殺すだなん・・」
ボコォ!!
・・・・・彼女の右拳の下あたりの土に大きい穴が開いていた。
「ごめん、神栄さんもう一回やってっくれるかな?何が起きたかわからないんだ。」
そう僕が言うと
「しょうがないですね、後一回だけですよ?」
そういうと彼女はかわいい顔で答えると左拳を軽く持ち上げ地面に突き出した。
ボゴォ!!
・・・・・・大きな大きな穴が開いていた。
「よし僕の妄想通りに告白をしようじゃないか。」
冷や汗がやばい!殴られる=死ぬレベルの突きだぞあのパンチは?空気圧で穴があくって何?
「お話がわかってくれて良かったです。」
何この子!?怖い!怖い!怖い!
人じゃないでしょこれ!もぉプライドとかプライバシー言ってられないよ!
「好きです!付き合ってください!」
「嫌です!あなたキモイしオタクだし顔タイプじゃないし。」
「・・・・・・あ・・えーとそれだけですか?」
涙をこらえろ僕!
「えっ!まだ言って良いんですか?OK任せてください!」
「嫌いいっす!任せてないし!僕のHPはもぅ0に近いから。。。」
「あっそうですか、じゃあこれで。」
そして彼女は僕に背を向け走って行くそしてこっちを振り向き
「うぇー」
・・・・・・僕は倒れた
涙の出すぎで干からびそうだ。
今日の朝の想像以上だ、叫ぶことすらできない
願っていない告白で振られるなんて僕はなんて不幸なんだ。
「はぁ・・・」
ため息をついて僕は立ち上がる
そうすると走って行ったはずの神栄さんが
ものすごい勢いで僕の方向に向かって走ってきた。
ものすごい顔で・・・・うんとても怖い。あの顔は般若?
それにしてもなんでこっちに走ってくるんだ?
「・・・・・!」
なんか叫んでるみたいだけど・・聞こえないな・・
「な・・・・の! 」
へ?なんだか分からない・・・そして神栄が僕の前に来てこう言った。
「なんで!あなたの妄想を叶えたのに!私はここから消えないの!」
はっ?僕は相手が何を言ってるのかさっぱり分からない。
「えっ消えるって何?神栄さん何言ってるの?」
「私は人間じゃないんです!あなたの妄想を叶えたら消える存在なんです!あっ!」
なんか神栄さんが「言ってしまった!」見たいな顔をしている。
「人間じゃないって?」
そう訪ねると彼女は重そうな口を開いた。
「そう、わたしは人じゃありません。私は人の夢を覗きその夢を叶え
人の幸せから力をもらう夢魔です。」
夢魔って何?
「こっちの世界で言うと・・・サキュバスですかね?」
「サキュバス!?」
サキュバスは知ってる!あのエロイ格好をした可愛い西洋の妖怪でしょ!
でも神栄さんの顔は般若に近い状態になってたし。
「ちょっと、失礼なこと考えてませんか?殺しますよ。」
なぜばれた!てか素直に答えたら殺されそうだしここは
「考えてないよそんなこと!いやっ上栄さんは般若みたいにきれいだなって。」
「ついでに夢魔は人の頭を覗くことができます。」
「そ・・そうか(笑)んでさーそんな笑顔で襟締め上げないで!苦しいグベェ!」
「あぁすみません力を入れすぎましたっ!」
「ちょっ!!締め付けがぁぁ。 強いぃぃぃぃ!!・・・きゅぅぅ」
「あれ?落ちちゃったんですか?しかし私は何で消えないんでしょうかね
夢は叶えたのに?ちょっと頭覗いてみますか。」