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第十六話 バイバイ王都

 私達は、満霧で学園から抜け出しました。今もなお、キリアとアオノは、意識がありません。そして、王都を出たパムトリアさん達と合流するために探しています。私は、満霧で移動をホワイトさんに探すことを行なっていた。


「見つけた」


 ホワイトさんが指差すところにパムトリアさん達がいた。どうやら、銀髪の女の子を連れているようだ。

 私は、そこ目指して、急加速した。


「うわ!アイン・ドールネーヴェルさん!」


「イェーイ、合流」


 私がピースしようとしたが、キリアとアオノを担いでいるため断念した。


「セラ!無事だったんだね」


「リーア、この人達が助けてくれたんですよ」


 どうやら、このセラと呼ばれた人とホワイトさんは、知り合いだったようでセラと言う人は魔族かな?


「パムトリアさん。セラさんとは、どういって知り合ったとですか?」


「逃げているときに偶然会いました」


 偶然ね………


「あのときはありがとうね。助けてくれて」


「こちらこそ、ここまでの護衛、ありがとうございます」


「セラ、何があったの?」


「ちょっと、この国の王子に出くわしてね。やらかしたわ」


 あの王子にやられたんだ。


「大丈夫だったの!!」


「そこで、そちらの方々と出会して、回復してもらいましたの」


 それは、よかった。よかった。


「あの、アインさん」


「ん?どうしたの?ムキリ?」


「どうして、王都から逃げて出してなんて言ったのでしょうか?」


 そのことか。


「私も思った。何で魔族が学園に攻め込んでいるって気づいたの?」


「それもそうか……………」


「ん?」


「ねえ、ホワイトさん」


「何ですか?人間」


 私は、シド様とアル様に約束していたことを守りましょうか。


「私を魔王に合わせて」


「はあ!?嫌なんだけど!」


 まあ、断られると思っていた。


「ちょっと、理由があるのですよ」


「嫌々、無理!」


 こんなに全力で拒否しますか?

 まぁ、いいでしょう。私にも作があるので。


「でも、ホワイトさん」


「何?」


「君、私がいなかったら、死んでたじゃん」


「………………」


 黙り込んだ。図星じゃん。


「死なないもん」


 意地張ってきた。


「負けてたよね?」


「負けてない」


「負けてた」


「負けてない」


 私もホワイトさんの言い争いが始まった。パムトリアさん達は、苦笑いしながら、眺めているし。


「負けてたよ。それに…………」


「それに?」


「私達、人間の国に居場所なくなったからさ……………」


「確かに………」


 共感してくれそう。


「だからさ、私を魔王のところに連れて行って」


「でも…………」


「リーア、いいんじゃあないかな」


 セラさんが助け船を出してくれた。


「セラ!人間は…………」


「あの子だって、人間だよ」


 あの子って誰だろう。


「あの子は、特別!」


「私は、魔王のところに連れて行くべきだと思うよ」


 セラさんが賛成してくれた。これは、デカいぞ。


「え?なんで?」


「あそこの2人は、この国の教会の人が探している人だし…………やっぱり、命の恩人に仇で返すようなことなんてしてはいけないしね」


「……………」


 ホワイトさん、迷ってる。


「…………わかった。いいよ、連れて行ってあげる」


「ありがとう!」


 よし。これで、約束を守れますね。

 それにしても、キリアとアオノが目覚めないな。息してるし、魔力の流れもいつも通りだから、生きていると思うけど……………そんなにダメージがデカかったのかな?

 やっぱり、あのクソ転生者共、許さない。キリアとアオノを傷つけやがって。


「キリアさん、アオノさんは大丈夫ですか?」


「一応、2人共、大丈夫だけど目覚めてない」


「それは、よかったです」


 ムキリ、安心しきってるな。


「アイン・ドールネーヴェルさん!」


「はい!何ですか?」


 突然、パムトリアさんに声をかけられた。何かやらかしたっけ?


「何で、人間の国に居場所がなくなったのですか?」


「それは……………」


 言うの気まずくなってきた。何でだろう?


「ドールネーヴェル、ハーズトロコモア、フロウテリナの3人は、国家反逆罪で殺されるのですよ」


 ホワイトさんが答えやがった。でも、人間呼びから変わってる。


「…………そうなんですね。もしかして、あそこに行ったことバレたのでしょうか?」


 確かに、勇者の素質を持つクソ転生者共を殺しただけなら、国家反逆罪に問われるのは、私だけだから、キリアとアオノが問われるのは、違うし。もし、侵入したことがバレたのであれば、パムトリアさんも問われるから、違うのかな?でも、たん単純にパムトリアさんがその場にいないから言われていないのかな?


「わからない」


「ねぇ、人間」


 また、人間呼びになってる。


「何ですか?ホワイトさん?」


「多分だけど、あの勇者の素質を持っている内の2人が持っていた、髪の毛じゃあないのかな?」


 髪の毛………

 そんな物持っていたっけ?


「筒に入れて持っていたような」


 それなら、見たような………


「確かに、それなら、持っていたかも?」


「何で疑問系………」


 仕方ない、自身がないから。


「確か、それぞれ白銀の髪の毛、黄色の髪の毛、青色の髪の毛が入っていたな、気がする」


「それじゃあない?」


 そのせいで私とキリア、アオノの3人は、国家反逆罪に問われているけど、パムトリアさんは、問われないってことか。


「確かに………」


「私の髪の毛は、なかったのですかね?」


 それも謎だな?

 普通になかったのか、発見されてないだけなのか、誰かが隠しているのかのどれかかな?


「わからん」


「ねぇ、そんなことよりか、早くここから移動しない?」


 突然、ミワさんがそんな提案をしてきた。確かに、ここはまだ、結界の中だし、それに、王都の方から魔力を持つ人間が来ているし。


「確かに、来ているね。これ」


「転移魔法は無理か。おい、人間、あれで逃げれないのか?」


 満霧のことだろうか?


「まだ、無理。あと数十分以上は、待たないといけない」


 それに、この中にいると満霧が再度使えるまでの回復が遅くなっている。


「なら、結界の外まで走れ!」


 ホワイトさんの掛け声と共に私達は、結界の端に向かって走り出した。



 ―――――――――――――――――――――――



 結界の端が見えてきた。あと少し…………


 ドォォォン!


「いた!」


 1番先頭を走っていた、ホワイトさんがおもっきりぶつかった。どうやら、結界の外には、出れなくなっているようだ。どうしようか…………


「どうする?」


 セラさんが問いかける。パムトリアさんとミワさんは、走ってなくて、疲れ切っている。ホワイトさんは相変わらず頭を押さえてる。


「ねぇ、ムキリ」


「何ですか?」


「そういえば、あそこでさ、あの野郎の魔法を無効化していたよね」


 私は、ムキリにあのときのことを聞く。


「うん、そうですけど?」


「なら、あの結界をどうにかできる?」


 ムキリが納得したかのような表情を見せ、結界に近づいて行き、結界に触れた。


「あっ、できました!」


 ムキリが触っている周りの部分だけ、結界がなくなって人が通れるスペースが出来上がった。私達は、そのスペースから抜け出した。


「よし、みんな!私の近くに集まって」


 私達は、ホワイトさんの周りに集まった。


「じゃあ、行くよ」


 その瞬間、転移魔法が発動された。私達は、魔王城に転移していった。

これにて、一章が完結です。今後もよろしくお願いします。


広告の下にある[☆☆☆☆☆]を[★★★★★]にしていただけると嬉しいです。


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