第十二話 本気で怒る
私たちは最深部に行くとそこには、何かを見ている黒髪の男性がいた。
「いいぞ、いいぞ、お前は!!」
何に対して言っているのだろう。
でも、相手をクソ転生者共の内の1人、そして、私のいじめと愛野さんのいじめを見過ごしていた。いや、私の場合は、途中から殴ってきたな。あのクソ教師だった。キモすぎる。行動、言語、全てが死んでくれないかな。
「ん?」
一瞬、黒髪の少女が見えたような気がしたな。
「ミワ!!」
パムトリアさんがそう声に出す。パムトリアさんの親友のことなんてわからないけど、ミワさんって言う方が、親友だって言うことがわかる。
「あ?誰だ?テメェら?」
テメェらって、1応、元教師だよね。心配になってくるよ。本当に転生者なの。
「アリシア!!」
やっと姿がはっきりと見えた。黒髪がメインで、白と桃色が少し混ざっている感じだな。
「そこの薄い水色髪は、こいつの友達だな、そして、そこの青髪は、あの死んだ青髪の妹っぽいなぁ」
なんか、喋り方が、クソうざいな。
「お前、ミワを返してください!」
「よくも………お姉ちゃんを!」
アオノとパムトリアさんは感情が爆発するところだった。言われて気分がよくなることでないな。
「おいおいおい、この部屋では、お前らは、魔法を使えないだろ。でも、俺は、しっかりと魔法を使えるけどな」
あいつは、嘲笑う。やっぱり、あのクソ教師だな。あいつは、笑い方とそっくり。気持ち悪る。
「それに、おい、道具。何勝手に出てきてる。忘れたのか、あのときみたいに殴る必要がありそうだな」
今、何て言ったあいつ、ムキリになんて言った。確か、道具だと。ふざけてるの。決めた、あいつは、ここで殺す。
「それに、そこの金髪のチビ」
「ち、チビ!!」
「お前、キリア・ハーズトロコモアだな。ご両親が死んだ気分はどうですかぁ〜?」
「ふ、ふざけてるの大概にしてください!!」
「おっと、怖い怖い」
あの笑っているクソ教師の顔を黙らしたいな。
「で、お前は、何もんだ。アイン・ドールネーヴェル」
「ん?」
「お前に関しては、調べても一切情報が出なかった。それにしても、いいなお前、その金色の目、天空眼。こいつによ、天空眼と同じような性能を持つ瞳を埋め込んだ。それに、未来が見える未来視の性能を持つ瞳を埋め込んだんだよ。こいつは、それに適用してくれてよ。でもさ、本物がほしいんだよ。俺は。だからさ、お前、いや、アイン・ドールネーヴェル。俺の仲間にならないか。天然なその目がほしいんだよ」
ミワさんに瞳を埋め込んだだと…………
それに、私を勧誘だと、ふざけているの。
「なるわけないだろ」
「そう、怒んなよ。可愛い顔が台無しだぜ!」
何が「可愛い顔が台無しだぜ」だ。お前なんかに言われたくなさすぎる。吐き気がきそう。それに、パムトリアさんやアオノのことは、バカにして、ムキリのことは道具のように扱って、ミワさんを実験体にして、キリアのことなんか、侮辱しやがった。許さない、許さない、許さない。
「黙れよ、クソ野郎」
「あ?」
「いい加減にしろ、さっきから、聞いていれば、クソみたいなことしか、できねぇのかよ。ゴミ野郎」
「テメェ…………このガキ!」
「私はお前を殺しにきた」
「はっ、魔法が使えないお前と使える俺とでは、力の差が歴然なんだよ」
私は、一歩前に出た。
「なら、来いよ」
「言われなくても『ソニックブーム』」
ソニックブームらそれが、お前のオリジナルの勇者としての力か。ソニックブーム。早い斬撃だな。
私とソニックブームの距離が1mを切った頃、
スキル『時の目』が天極『時』に変わりました。スキル『天空眼』が天極『魔』に変わりました。
ソニックブームが止まった。いや、相当ゆっくりに進んでいる。そして、次第に消えていく。
「はあ?」
クソ教師は、驚いた顔をしている。やっと嘲笑っていた顔がなくなったな。
でも、天極は使えるのか。
『黄雷』
「はあ?何で使えるのんだ!」
「ああ、どうやら、私の力は、魔力では、ないらしい」
「じゃあ、なんだよ!」
「知るかよ」
「はっ、そんなことを言えるのは今の内だけだぞ」
ミワさんを人質に取りやがった。人としてゴミ以下だろ、こいつ。
「こいつがどうなってもいいのか!」
『赤雷』
赤雷。これは、自分自身の中に雷を流して、高速で移動したりする技だ。私はひょいとミワさんを助けた。
「ありがとう」
「どういたしまして」
ミワさんは、パムトリアさんのところまで下がった。
「なっ!!」
「これで、お前は人質を取ることもできない」
「だが、俺は『勇者の素質』を持っている。テメェなんかに負けるかよ」
「そうか、『霞』」
私が霞を使うと霧が私とクソ教師をおおった。霞。私を霧と一体化させる技。
「クソが!!!!」
「ねえ、クソ教師」
「ああ、あん?教師だと………テメェも『勇者の素質』を持ってんのか!」
「いや、私は、持ったない。聞きたいことがある」
「あん?」
「愛野さんのいじめには加担していた?」
「あん?何でそんなことが気になるんだ?」
「答えろ」
「してねえ、加担したのは、友川だけだ」
「そうか……………なぜ、いじめを止めない」
「止める必要あるか。愛野や友川は負け組、勝ち組の方を味方するに決まっているだろ」
「ふーん」
「で、お前は、どっちだ。愛野か友川か」
「答える必要ある?」
「いや、わかるぞ、友川だな!」
ここで、霞が終わる。私がクソ教師を見下ろしている形になる。
「お前は、1つわかってないことがある」
「あ?」
「お前は、ここで死ぬんだよ」
これでも、表情が絶望に染まらない。
「はっ、でも、ただでは死なんぞ『ソニックカノン』」
しまった。目的は、キリア達の方。
「え?」
突然、ムキリがキリア達の前に出て、右手でソニックカノンを止めようとしていた。ソニックブームの巨大番のソニックカノンが当たる瞬間に、ソニックカノンが消えた。
もしかして、これが、ムキリの力なのか…………
「テメェ、ふざけんなよ、失敗作風情が!!!」
「うるさいよ。これで、作は終わり?」
みるみると絶望に染まっていく。どうやら、終わったぅぽい。最高にいい気分。ザマァ。
「終わったね」
ガタガタと震えて、涙すら流してる。
「待て、お、俺が悪かったから、命だけは!」
「はあ、何言ってんの、クソ教師だって、奪ってきたじゃん命を」
「それは、償うから!」
「無理」
私は黄雷でクソ教師の首を切った。さよなら、クソ教師、2度と蘇るなよ。
私は皆んなのところまで歩いていった。
「怒ってくれて、ありがとうございます」
戻ってきて、初めにキリアからお礼を言われた。
「私も………ありがとう。お姉ちゃんの仇を取ってくれて」
今度は、アオノだ。
「ミワを救ってくださりありがとうございます」
「ありがとう」
パムトリアさんとミワさんだ。
すると、袖が掴まれた。ムキリだ。ムキリは私の方をじっと見てくる。どうやら、「ありがとう」と言っているのが伝わってくる。
「ドールネーヴェル!」
「うん、ミワさん、誰かが入ってきた」
私とミワさんは、それぞれの目で誰かがこの1番上の階に入ってきたことを察知した。
「えっ!!どうするのですか?」
「急がないと来るよ!」
キリアとアオノが焦っている。
「ねえ、ムキリかミワさん、この部屋から外に出る方法ってある?」
ムキリが元気いっぱいに頷いた。
「皆んな、ムキリについて行くよ。ムキリ、案内して」
ムキリは、最深部の左奥に行った。そこには、箱が詰めてあった。そこを退かすと隠し扉が出てきた。私達はそこから脱出した。更に私は追ってが私達が逃げたところに来ないように、最深部の空間だけ、横に動かして壁を壊して、出口をわからないようにした。
私達が出るとそこは、水路に出た。
私の目には、魔力の反応がなかったから、私達はとりあえず、出口を目指して歩いていった。
「疲れました」
「うん、私も」
キリアが疲れたと言うと皆んな疲れているようだった。
「少し、休憩するか」
「はい」
私達は少しの間、休憩することにした。
「ねえ、どうして、隠し扉があるとわかったの?」
「うーん、だって、1つの入り口が教会だよ。それは、人も来るし、自由に出入りできないだろ。それに、パムトリアさんがムキリのことを見たないからね」
「確かにそうです。私は、『勇者育成兵器化計画』は、調べてわかりましたけど、その本人がここにいるとはわかりませんでした」
「そう、教会にいた、パムトリアさんが知らないから、隠し通路があると思ったんだ。でも、場所はわからなかったから、ムキリがいて助かったよ。ありがとう」
ムキリが笑顔で返してくれた。
「では、外に向かいましょうか」
私達は、再び水路を歩いていった。
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