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拝啓  作者: Say
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二人Ⅲ


 祖父が亡くなってわたしは静かな日を送っていた。思い出に浸りながらゆっくり目を閉じた。

久しぶりに夢を見た。あの砂時計だ。さらさらと落ちていた砂は今はゆっくりと落ちている。

ふとあの子を見るとどこかで水滴の落ちる音が聞こえた。



 静かな日々は終わりを告げる。ある日祖母が家族を前にしてこう切り出した。

「私一人で暮らすのが寂しくて…。テル、…てるちゃんと暮らしたいのだけれどダメかしら?」 

 その頃両親との関係は良くも悪くも普通であった。わたしは窮屈さを少し感じていたけれどそんなものかと割り切っていた。そんな時に祖母の申し出が来た。

普通の子供がどうであるべきなのかは分からない、しかしこの提案に乗るべきだと本能的に悟った。

『わたしもおばあちゃんのところで暮らしたい。』


そこから祖母と二人暮らしが始まった。祖母と暮らし始めた日、わたしは夢をみた。あの夢だ。あの子は居らず、水があった。砂時計はまだ上に砂が残っているにも関わらず止まっていた。



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