妄想短編妖怪起源~花子さん~
前回のひきこさんにつぎ、またまたやります。
どうも、花子です。今日は、人間の皆さんに伝えたいことがあってきました。
それは、もう二度と戦争などしてほしくない、ということです。私自身が、それを経験したからです。
私が死んだころ、太平洋戦争の真っ最中でした。当時私は小学生でした。たびたび聞こえるB_29のエンジン音におびえているうちに、笑い方を忘れ、常に無表情になっていました。プラスの感情がなくなっていったのです。
いつものように戦争の訓練を受けていると、学校中に先生の言葉が響きました。
「爆弾がふってくるぞ!!!」
私は校舎に逃げ込みました。必死に逃げた結果、いつの間にかトイレに行きついていました。個室で、ただおびえていました。
30秒ほどたったでしょうか。わたしは焼け死にました。
…笑うことを知らないままに。
死んでも、私は笑うことを思い出したくって。それで、「遊びましょ」と呼んでくれる子と…。
でも、いまだに、笑うことを思い出せないんです。
皆さんには、笑っていてほしいんです。私みたいになってほしくないんです。
お願いします。もうこれ以上、被害者を出さないでください。
そして、戦争を忘れないでください。
花子さん
特徴:小学生 白いワイシャツ 赤いスカート いじめっこに厳しい