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私達は、近所でも仲の良いと言われている双子の姉妹。

姉の秋雨恋(アキサメ レン)は、黒髪ロングのストレートで、見た目からしてスタイルも良く長身だけどスレンダーだ。そのせいか、モデルに間違われる事もしばしば。文武両道を絵に描いた様な性格からか、中学生の時からクラス委員に何度もなっている。

対する私は、名を秋雨咲(アキサメ サキ)と言う。

茶髪セミロングで、裾をカールさせた所謂ゆるふわ系とでも言うのかな? そんな感じ。スタイルは恋と違い、背は低いが胸だけは大きくて目立ってしまう。成績も恋は上位なのに対して、私は中の中という良くも悪くも無い普通だ。


そんな私達は、中学生まで同じ部屋で一緒に過ごし、喧嘩する事も無く本当に仲良かった。それが高校入学と同時に、お母さんから恋との部屋を別々にされた。更に中学校ではずっと同じクラスだったが、高校では別々のクラスとなってしまった。

この状態が一年も続けば、お互いがお互いを干渉しなくなっていた。それは、二年生になった今でも恋とは別々のクラスのまま。

その頃になると、一緒に要るグループも全く違い、あんなに仲良かった私達は離れてしまっていた。



ある日の昼休み。

一年生の時から仲良かった友達と、三人でお昼ご飯を食べていた時、恋バナの話で盛り上がっていた。


「咲は好きな人居る?」


「居ないよ」


「え!! そう言っておきながら、本当は付き合っている人居るでしょ?」


「だから居ないよ! そもそも恋愛なんて考えた事も無いし」


「えー! ソレ勿体無い! 咲の事好きだと言う男子居るし、ファンクラブもあるから、もう誰かと付き合っていると思ってた!」


「え!? ファンクラブとか初耳なんだけど」


「マジ? ファンクラブある事知らなかったの?」


「うん。今知ったよ。…… でも、誰かと付き合うとか実感沸かないかな」


「それは誰かと付き合った事が無いからだよ。じゃあさ、もし同性とだったら、誰と付き合いたい?」


「え? 同性……? 異性でも考えた事無いのに、同性はもっと無いよ」


「はーい! 私、秋雨恋が良い」


「ソレ、うちも思った!」


「でしょ! 同性で付き合うなら、絶対彼女が良いよ」


秋雨恋って …… 姉なんだけど異性にはモテていたが、同性にも人気あるのかな? そんな事を思ってたいたら、どうやら顔に出ていたらしい。

「咲、不思議そうな顔してるけど …… ああ! 秋雨ってもしかして咲の親戚か何か?」


「私の双子の姉」


「そっかー。双子の姉……ええー!! マジ?」


「うん。高校に入ってからクラスも違うし、一緒に居る事無いのと、容姿も性格も私達全然似てないから驚いても仕方無いけど、私の姉と言うのは本当の事だよ」


「マジかー。確かにアンタら本当に似てないよね。姉妹ならそんな顔するのも納得だわ。毎日顔合わせていれば、そんな表情にもなるか」


「二人共、何言ってるの! あの秋雨恋だよ! 彼女と姉妹だなんて羨ましいよ」


「羨ましいって……佳奈、そんなにも秋雨恋が好きなの?」


「そう言う美優は違うの?」


「憧れはあるけれど、羨ましいとまでは思わないかな」


「えー! 美優と私は同じだと思ってた」


「同じって …… まぁ、クラスの他の連中とか他クラスの中には、佳奈と同じ意見と言う人居るかも」


「……それって、その三人だけなら私一人だけじゃない。どうせ私は、二人とは違いますよーだ! ふん!」


「憧れも何も、私は実の姉だから……」


「まあまあ。佳奈、不貞腐れるなよ」


美優が佳奈を宥めているのを見て、微笑ましく思いながら、改めて恋の事を思い返していた。

容姿端麗で文武両道。クラス委員もこなし、男子だけでなく女子にも人気がある。だからと言って、私の中で何かが変わるとか無いと思う。ただ、佳奈と美優から恋の話しを聞いていると、何故か胸が締め付けられる感覚があり、その度にズキリと痛くなる。

理由なんて分からない。そのせいか、午後からの授業中でもモヤモヤしたままで、恋の話しを思い出す度に胸が締め付けられ、勉強に集中する事が出来なかった。

初めましての人も久し振りの人も、このは作品を読んで頂いて有難うございます。


気付いた人も居ると思いますが、タイトルに双子の名前を入れて見ました。

この話しを書く時から、タイトルに二人の名前を入れたいと思って出来たのが「恋の花咲く」でした。

本当は、もっと良いタイトルにしたかったのですが、作者の語録力じゃ出てきませんでした(T ^ T)


次話は明日、更新します。

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