第3話
パンチをしたを拳を喰らわせたに変更しました。
商店街の先には繁華街になってるらしく、真宵禍の中の風景はその繁華街をモノクロにした風景だった。
諒はその風景を、見て呟く。
「ここが、真宵禍か」
「真宵禍の中は妖穢やその眷属が動きやすい空間になっているんだよ」
諒は蛍の言葉を聞いて、思わず聞き返す。
「眷属?」
「うん、禍人って言うんだけど……聞いてなかった」
諒が頷くと、蛍が一箇所を見て。
「あっ!あれが禍人だよ」
蛍が言った場所を見ると、2、3体の黒い人形が人魂らしき者を襲っていた。
「あれか?」
諒はそう言うと、禍人に走って近づき、そのうちの一体に対して掛け声と共に蹴りを喰らわせた。
「おら!」
すると蹴りが当たった、禍人は地面を転がり消滅した。それを見た諒は。
「すぐに、消えるんだな」
「禍人はあくまで、個の生命体じゃ無くて、妖穢の一部を切り離した分身体だからね。そんなに強くないし、攻撃されたら簡単に消えちゃうんだ」
蛍の説明が終わると、禍人は諒の方向を向いて襲い掛かってくる。
禍人が影の様な左腕を鞭の様にして攻撃をしてきた、諒はその攻撃を半歩避け、そのまま禍人の腕を踏ん付けた、更に追い討ちを掛ける様に右手で顔に拳を喰らわせ、禍人が消滅したのを確認すると、流れる様にもう1体の禍人に向かって、肘打ちを顔面に当て怯んだ所に蹴りをくらわせる、結果、禍人は殆ど何もしないまま、消滅したのだった。
諒は禍人が、消滅したのを確認すると、一息ついて襲われていた人魂を指した。
「フゥー……でっ?あれが人の魂か?」
「そうだよ」
蛍の返事を聞いた諒は、魂の保護の仕方を聞いたすると、蛍の言った答えは衝撃的なものだった。
「保護するにはどうしたらいいんだ?」
「喰べるの」
「へっ?」
「喰べるの!」
諒は余りにも衝撃的な答えに聞き返すと、蛍の答えは聞き間違いじゃないらしい。
諒はそれを本人の前で言うのは、不味くないかと思い、蛍に聞くとどうも、人魂状態の人達は他人の姿は認識できても、声は聞こえないらしい。
「ちなみに君は耳に、霊力を集中させれば人魂の声を聞けるから、聞いてみたら?」
諒は蛍に言われた通りに、耳に霊力を集中してみた、すると人魂の方から声が聞こえた。
『この人は化け物達を倒してくれたみたいだが、祓穢隊の人なのか?』
諒は人魂の声を聞き、その声の中の聞き慣れない単語に気付き、蛍に聞いた、
「ーー蛍?祓穢隊って?」
すると蛍は辺りを見回しある一点の方向を向いた。
「祓穢隊って言うのは、あれの事だよ」
諒が蛍の向く方を見ると、足の先から指先まで覆うボディスーツを着けて、その上には防弾チョッキを装備して顔にはフルフェイス仕様のマスクを着けた集団が居た。
「あれか?」
諒がそう言うと、蛍は補足した。
「そうそう、あれが祓穢隊。妖穢を祓う事ができるみたい」
蛍が説明すると、諒は自分要らなくないっと思い聞いた。
「祓う事が出来るなら、自分、要らなくないか?」
諒の言葉を聞き、蛍は体を振りながら否定した。
「彼等はあくまで宿主から追い出すだけで浄化は出来ないからね。早く彼等が、妖穢に接触する前に行くよ」
蛍に急かされると諒は戸惑いがちに人魂を噛まずに呑み込んで先に進んだ。
蛍は諒が人魂を呑み込んだ後に、気付いた様に説明した。
「あっ!安心して真宵禍が消滅すると君が保護した人達も、ちゃんと元に戻るからね」
諒は蛍に対して、こいつ忘れてたな、と思ったが、蛍には言わず前を向いたまま言った。
「解った」
そう言うと諒と蛍は妖穢の気配を感じる方に足を進めるのだった。
次の話でやっと、初めての妖穢との戦闘です。




