表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
感情爆発『幽霊鬼』(旧題:幽霊鬼録)  作者: ナック
プロローグ
2/20

幽霊は得てして鬼と成る

 青年が、眼を覚ますとそこは、ただ白い空間が広がっていた。

 青年が立ち上がり、辺りを見渡して、呟く。


「ーーここは、地獄か……?」


 すると、青年の耳に中性的な声が聞こえてきて、問いに答えた。


「ここは、地獄ではない」


「ーーん?」


 青年が声の聞こえた方を振り向いくと。

 そこには人の形をした光の塊が佇んで居た。


「ーー光?」


 青年ら自分が見えた姿をそのまま、口に出すと、光の塊は考えるそぶりで。


「ーーふうーん、君には僕が、光に見えるのかぁ」


 光の塊は、口が有るであろう場所に、手らしき物を当て、笑いながら。


「僕は君達、人間からしたら、神と呼ばれてる存在だよ」


 神が、面白そうな物を見る眼で、青年を見つめて言った。


「それにしても、僕が光の塊に見えるなんて、君は面白い人間だなぁ。多くの人は髭の長いお爺さんや、美人のお姉さんに、見えるみたいだけどね」


 そう話すと、ついさっきまで、笑っていた筈の神はいきなり、真剣な顔になったかと思うと、語り始めた。


「ここは地獄じゃ無くて、輪廻の狭間だよ」


 神の発言に、青年は腕を組み、疑問を投げかける。


「ーーん?……輪廻の狭間?」


  神は、青年の疑問対してこう語った。


「この場所の事を簡単に言うと、輪廻転生する資格の無い者が来てしまう場所だよ」


 神の言葉を聞き、両親に会えないと、思った青年は膝をつき、頭を抱えて、俯きながら。


「ーーなんで……自分は……ここに?」


 神は首を振りながら青年に対して言いにくそうに。


「ーー詳しくは言えないけど、……君は罪を犯したから……」


 青年は顔を上げて、神の顔に視線を向けて聞く。


「……自分はどうすれば?」


 青年の問いに対して、神は高らかに宣言した。


「君は罪を犯した、罰として、異世界で『100の妖穢(ようあい)』を浄化するまで、成仏は出来ない」


 尚も膝をつく青年に対して、神は微笑みながら手を差し伸べた。


「ほらほら、そんなに落ち込まないで」


 青年が神の手を握った時に、青年の体が仄かに光を帯びた。

 青年が驚いた様に、自分の手を見つめて質問する。


「ーー今のは?」


 青年の反応を面白そうに見て、神は語る。


「今のは妖穢を浄化するのに、

 必要な『鬼の力』だよ」


  神の言葉に、青年は驚いたよに呟く。


「鬼の……力?」


  青年の疑問に神は満足そうに頷き返した。

青年は、故意的に感情を心の底に、閉じ込めただけなので、ふとした時に感情が出てきます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ