第13話
諒が歩き初めて三十分くらいが経った時、白い大きな外観の建物が見えてきた。
白い建物の中の気配を諒が探ると、多くの霊力の反応があり、諒は驚き顔をあげた。
「ーー多くの霊力?」
「あそこは鏡怪学園。人に混じって多くの妖怪が通ってる学校だよ」
「そうか……」
蛍の説明を聞き、まだ納得しきっていないような、反応を諒が返す。そう言っている間に、学園へと近づくにつれて人が多くなってくる。
諒は周りの気配を探って、霊力は感じるのに妖怪の様な存在が居なくて不思議に思った。
「……不思議に思ってるみたいだけど、妖怪がそのままの見た目で、居たら大騒ぎだよ」
「ーーそうか」
諒が答えると、蛍は諒の周りを回りながら飛ぶ。
「この世界は妖怪の存在は認知してるけど、その見た目で居るのは良しとしてないの、だから妖怪も人化の術を使うのが必須になるんだよ」
「ーー人化?」
諒の疑問を拾った蛍は更に説明する。
「人化の術とは、妖怪が人の見た目になる術の事で。色々な制限がある術だよ、例えば妖怪の力が弱くなったりとかね。因みに真宵禍に入ると人化の術も強制的に解けるみたいだよ」
「ーーへ〜」
蛍の話を聞いているうちに学校に着いた。広大な土地には白く大きな校舎に、広い運動場のような場所と、校舎とは別に大きな建物があり、それ以外にも建物が数個あった。
諒は少し驚きながら、玄関へと向かった。諒が入ると眼つきが鋭い男の先生らしき人が新入生に向かって声をあげて指示していた。
「ーー新入生はここで整列する様に」
諒が並び数分経つと全員揃った様で前に進み始めた。
講堂に入り式が始まって、そろそろ終わるかと思った時、蛍が慌てる。
「ーー諒君‼︎妖穢の気配がする、怪しまれるといけないから真宵禍の発生と同時に人魂に成って」
「ーーえ?」
諒が驚いて聞き返した時に世界はモノクロに包まれる。諒はすんでの所で人魂に成った。
人魂状態で周りを見渡すと、人魂に混じって妖怪の様な者が居るのを確認する。
みんな色々な反応しながらも、生徒は慌てて居る様だった。
その時玄関で指示を出していた、先生の声が響く。
「ーーみんな慌てるのはわかるが落ち着け、妖怪の生徒は人魂に成った者を保護しろ‼︎」
声のした方向を諒が向くとそこには赤い顔で鋭い眼をした鼻が高い天狗が居た。
先生の指示で落ち着きを取り戻すかと思った、その時講堂の真ん中で黒い人の形をした何かが笑う。
【ーーヒッヒヒ‼︎】
黒い人形は禍人は違い白い歯を見せながら笑い続ける、その様子を見てまた生徒達は慌て出す。
それを見た諒はヤバイなと思い、講堂の外に抜け出す。講堂を抜けた諒は人魂から戻り溜め息を吐くと、顔に手を当てお面を被る。
「……行くか」
諒はそう言い講堂に戻るのだった。
因みに今回出た黒い人の形をした何かは禍人ではありません。
違いは口があるか無いかなんですけどね。




