第12話
第2章の幕開けです。
諒達の住んでる、屋敷に朝日が射す、すると先日買った目覚ましがけたたましく鳴り響く。
諒はその音に気付くと、身体を起こし目覚ましのスイッチを押した。
「ーー今日から学校か……」
諒は立ち上がり寝巻きにしているTシャツと半パンを脱ぎ真新しい制服に着替える。
着替え終わると隣の布団で寝ている華を揺さぶる。
「華、起きろ朝だぞ」
「……ふぁ〜い……」
諒が揺さぶると華は寝ぼけ眼で眼を擦りながら、起き上がる。
「自分は朝ごはんを作るから、顔を洗ってこい」
「……う〜ん……」
未だに眠そうな華を見ながら、諒は大丈夫かと思いながら台所に向かった。
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蛍曰く神様がなんとかしてくれたみたいだが、いつの間にかに電気や水道が使えるようになった、台所で諒は朝食を作る。
朝食はシンプルに白ご飯に味噌汁と鮭の切り身を焼いた物を手早く準備していた。
「こんなもんかな、さてと」
諒はそう言うと華が洗面所から可愛いあくびをしながら来たので、二人は席に着いて手を合わせた。
『ーーいただきます』
諒はそう言うとテレビをつけた、するとちょうど朝のニュースで諒が初めて倒した妖穢の事件の事をテレビの中で青い色の衣装を身につけたアイドルが言っていた。
『ーーそれじゃあこの私、アイドルのYUKIの注目トピックスだよ〜!』
「この事件は……」
諒は事件の事を見ているとある事に気付く。
「ーー殆どその時の映像が無いな……」
「当たり前だよ、真宵禍の中では人魂になっちゃうから、映像も祓穢隊が撮ってた物だろうし」
諒はそうなのかと思いながら見ていると、最後に驚くべき情報を眼にした。
『ーーなんと‼︎その事件の真宵禍の消滅後に少女の前に立つ謎の男が現れたみたいです』
そうアイドルが言うと出て来た、映像には正しく神代 雛里の前に立った全身真っ黒の男……、諒の姿が映っていた。
諒はテレビ画面を食い入るように見つめ続ける。
『ーー目撃者の証言によると、黒い人形を倒してくれたようですが、祓穢隊によると妖穢や真宵禍に関係あると見て調査中のようです』
諒はその言葉を聞くと同時にテレビを消し、唸りながら頭を抱える。すると一つの結論に至った。
「……なんとかなるか」
そう言うと諒は立ち上がり鞄を持って華の頭を撫でる。
「ーーじゃあ行って来るから、留守番頼むな」
「ーーお兄ちゃん、行ってらしゃ〜い‼︎」
華は手を振って諒を見送った。諒は玄関を出た時に大きな溜め息を吐く。
「……はぁ〜、本当に大丈夫か。蛍はどう思う?」
「まあ、なんとかなるんじゃ無い?」
蛍の言葉を聞きさっきより、更に大きい溜め息を吐きながら、肩を落として諒は学校まで歩くのだった。
諒が何とテレビデビュー、全身真っ黒の変態見たいな姿ですがね。
因みに諒は謎の男扱いで出たよりも自分を調査されてる事に溜め息を吐いています。




