表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
華街の占者  作者:
3/12

華街の占者(3)

すこし昔、この大陸は戦国時代といっていい状況であった。

五十年ほど前、大陸を統一していた大国が斃れ、そこからいくつもの小国が乱立し、戦国の世となった。

続くと思われた戦国の世は十年ほど前、ある国が興ることによって、とりあえず収束することになる。


現在、大陸には大小、六つの国がある。

十年前に興った国は今では大陸一の大国と称されている。


その国の名は滝国。

当時、十七才の若き王『(ろう)』はその溢れる才をもって国を興し、大国へと押し上げた。

彼の下には多くの才能ある若者たちが集い、国を強くしていった。

その中でも、他国から恐れられた男がいた。


滝国将軍『(らい)』。

彼の圧倒的な力の前では何もかもが無力であった。今の世となっては操り手が少なくなった『天恵(てんけい)』を持っていたことだけでなく、彼の武術、策謀すべてが他を圧倒していた。

戦国の(すえ)には『滝王の抜き刀』とも呼ばれていた。


他国に知り渡り、恐れられていた『滝王の抜き刀』。

それとは別に定かではないが密やかに囁かれた『懐刀(ふところがたな)』の存在があった。

けして、戦場に出ることはない存在。


彼の者は『天恵』を持つのだという。

過去を、今を、時には先を視るチカラを持って、戦を制するのだと。

ただでさえ、操り手の少ない『天恵』の中でも(たぐい)(まれ)なそのチカラ。


その操り手は当時、まだ七つにも満たない幼子であった。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ