表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/21

第11話 ……赤鬼と狐面 byアンドルフ

……本当に、ごめんなさいでした。

 あの一件から。

 心也達一行(と言っても二人きりだが)は東通りの適当な喫茶店に入り、『店主マスターオススメ』のメニューなる物を(恐らく)猫の獣人のお姉さんに頼んで数分。

 店の店主マスターが直々に運んできたのはスイーツセットなるものだった。店主マスター曰く、人気メニューの一つらしく他の席を見れば女性客の半数位はテーブルの上に同じようなものが乗っていた。スイーツセットの内容が、図らずして、本当に偶然、スイーツセットはフルーツパフェ。ここまでくれば察しの良い人はもう気づくだろう。

 フルーツパフェの中には陽光蜜柑シャインオレンジなる柑橘系の果物、双子甘蕉ジェミニバナナなる果物(正確には野菜らしい)、そして――肉食林檎アングリーアップルが鎮座していたのだ。ちなみに先程までの解説は全て店主マスターの受け売りである。

 ティターニアは少し苦笑い気味にありがとう、と店主マスターに言うと――ごゆっくりとお寛ぎ下さい――そんな風にお辞儀をして店の奥へと消えていった。

 さて、食べましょうかと心也の方に振り向くとアングリーアップルを恐る恐ると行った様な感じで睨みつけている。

 その表情に、パフェなんかより心也こっちを食べたくなってしまうのを理性で抑え付け今一度パフェに向き直りパフェを一口。


「ん~~~~……美味しい!! ねぇシンちゃん、早く食べてみてよ。コレすっごく美味しいよ。大丈夫だって、調理されてるんだから噛み付く訳ないんだから。ね、早く早く♪」


「う、うん…………頂きます」


 心也は恐る恐るスプーンを口元に運ぶと、目を瞑りながら中に放り込む。

 口に放り込んだ瞬間、驚愕。噛んで、衝撃。飲み込み、感涙。

 よわい6歳にしてフルーツパフェのなんたるかを、甘味かんみの心理を垣間見た瞬間だった。




 その後、例の喫茶店での文字通り甘い一時を過ごした二人は東通りをお城のある方角と反対、東通りの端近くまで来ていた。もうここまで来ると少しずつ人は減っていく。そりゃ城から離れれば離れるほど人は減っていく。まぁそれでもたくさんいるのだが。


「ティアお姉ちゃん、お姉ちゃんの言ってるお店ってもう少し?」


「うん。あ、もしかしてシンちゃん少し疲れちゃった?」


「ううん、違うの。だってアレ」


 そう言って心也は視線の先にあるものを指さす。

 心也が指していたのは大きな門。名を「東門」と言う。

 ……普通過ぎて拍子抜けした方には申し訳ないが、東門は東門なのである。

 その東門は『城』から四つ出ている大通りの内、東通りの端。終わりの出口となっている。

 国の敷地をぐるっと囲むようにして存在する岩石を積み重ねて作られた城壁に木製の大きな門が付いているのだ。

 心也が言いたかったのは、アレ=東門が見えると言う事は東通りが終わってしまう=行きたかった店って過ぎてない? ということである。


「私たちが向かってるのはホント端っこにある小さなお店なんだけど、私のお気に入りのお店なの。色々あるからきっと面白いと思うわ」


「ふ~ん……これと同じ物もある?」


 心也は羽織っていた外行き用のローブの内側に付いているブローチを見せる。


「どうかしらねぇ……きっとあるんじゃない? なくってもそれに代わる珍品なんか腐るほどあるわ、きっと」


「そっか、腐るほどかぁ……」


 心也はこちらに来てから見た数々の物。肉食林檎アングリーアップルにしても悪鬼の瞳にしても元の世界にはなかったものである。そんな物の中でも珍品と言われるものが腐るほどあると言われれば自然とワクワクするものである。


 そんなこんなで東通りをずんずんと歩いていき、目的の店へと到着した。

 魚屋とか八百屋は店先がオープンな状態で商売をしているが、この店はドア方式らしい。一見すれば小さな小屋にしか見えないのだが申し訳程度に看板が付いているので一応はお店である。看板には現実とは異なり、『幻獣界』独自の文字が書いてあった。


「ティアお姉ちゃん。これなんて書いてあるの?」


「これはね、『雑貨屋 ブラウニー』って書いてあるのよ」


「それだけ?」


「うん、それだけ」


「ふ~ん、なんかさびしいね」


「ここのお店の人はあんまり派手なのが好きじゃないんだって」


「そっか。早く中に入ろう?」


「そうね、じゃあ入りましょうか」


 ティターニアの手を引きながら心也は木製のドアに手を掛け引くようにして扉をあける。

 すると、チリンチリーンというベルの音がなり店内の香りと温度がふわ~と抜ける。


「……いらっしゃい」


 店の奥の方から低い声が聞こえた。恐らく男性の声だなと思った頃にこのお店の店主がこちらに顔を向けた。

 

「お、お、お、鬼だぁぁぁぁぁ!!!!」


「シンちゃん落ち着いて、ね、怖くないから大丈夫よ」


 店主の顔は赤かった。声からして、特に怒っていたとか、興奮した様子ではなかった。店主の顔そのものが、恐らく最初から赤かった、といえるだろう。

 心也はその顔を見た事があった。恐らく日本中どこを探してもその姿に心当たりと恐怖を覚える事だろう。

 赤い体、深紅の相貌、そして極めつけは頭部から突き出る二本の角。その容姿、まさに鬼。

 心也は絵本でしか出て来ないものだとばかり思っていた。が、現に目の前に存在する人物(?)は桃太郎だとか、泣いた赤鬼で出てくる鬼そのもの。

 鬼は元来気性が荒く、人の里に来ては大暴れする。その剛腕は全てを砕き、その脚は全てを押し潰す。そんなのが目の前に登場したらどうだろう?

 たとえば、買い物に行った先、スーパーにグリズリーやライオンがいたらどうだろう? 檻に入っていなければいつ人を襲うとも知れない猛獣が店内を闊歩していれば大騒ぎである。


「……陛下でしたか。そちらの少年は?」


「えとね、この子はシンヤ君。『狭間』で拾ったんだけど、一目で気に入っちゃってねぇ……。花婿オベロン候補にどうかなぁ~って、それでね、それでね、今さぁ、城下を案内しながらぁ、デートしてるの♪ キャッ、言っちゃった! デートだって、デート! キャァ~~♥」


 赤鬼(?)の店主はティターニアの変装を見破りつつ、ティターニアの後ろに隠れている心也について話を振る。

 すると、とたんにスイッチが入り、自分のペース⇒世界⇒ノロケ話と発展していった。ティターニアのノロケぷりと言ったらもう周りが見えなくなるほどで、後ろで震える心也すら眼中になかった。

 一方の心也は店主の姿にブルブルと震えて、一向にティターニアの蔭から出て来ない。その怯えた視線を受け慣れているのか店主は一度店の奥に消えると、小さな、それも可愛らしい袋に包まれた物を持って再び現れた。


「……僕、シンヤ君っていうんだったね。私はアンドルフ。見たとおりの鬼人オーガだ。この姿の所為でなかなかお客が来てくれないんだ。だがね、そこにいる陛下へんたいは極少数の御得意さんさ。さぁ、これを上げよう。別に害のあるものじゃないから、受け取ってくれないか?」


 低い声、だが広島のヤクザさんが出すようなドスの効いた声音ではなく、深い優しさのある声音でアンドルフと名乗る鬼人オーガの男は袋を差し出す。

 それを心也は、未だにノロケ話ワンマンショーを続けるティターニアの蔭から片目だけ、恐る恐るといった感じで男を見つめる。


「お、お、おじさん、は、赤鬼さんなの? 僕の事食べたりしない?」


「……ああ、食べたりなんかしないとも。私の主食は魚だ。肉も好きだがさすがに人は食べないよ、私は・・ね。それよりもだ、私はまだおじさんと言うほど歳は行ってないんだ。この髪の所為でよくそう言われるがね」


 アンドルフの頭髪は白。白髪、と言うよりは地毛なのだろう。しっかりと整えられた短い髪の毛、そこから覗くように生えている二本の角。赤い相貌は独特のオーラがあるがどこか慈悲に満ちた視線。虎柄のシャツは胸元が開けられていて、赤黒い体、それもガチガチに鍛えられた厚い胸板と割れた腹筋。黒い皮のズボンとブーツをはいている。よく見れば荒々しい感じはそんなにしないな、と心也は思った。


「ぷぷっ……おじさんだってさ。本当は私なんかよりずっと年下なのにね」


「……貴方は規格外だ。恐らくこの世界で一番とし――」


――ギロリッ!!――


「年上のお姉様ポジションに輝かしい人物だと思うよ」


「そう、ありがとう。あんまり余計なこと言うと、その口を耳まで裂くからね♪」


「……(私なんかよりオーガに向いているんじゃないか?)」


 女性に年齢ネタは厳禁だ、と誰が言ったのだろう? 言った本人が存在するならばぜひ会って話をしたいものだ、と心の底から思ったアンドルフだった。

 心也はこの一連の会話から二人は仲が良い知り合いなのだと悟る。雰囲気もリラックスした感じだし、何よりもお互いをそれなりに深いところまで知っている。触るな危険から恐らく良い人、にアンドルフの格付けが変わるとともに少しずつだが心を開く。


「お、おじ……じゃなかったお兄さん? は、ティアお姉ちゃんのお友達なの?」


「……うん、そう、そうだな。私と陛下はお友達みたいなものだろう」


「そっか……お兄さん、それはなに?」


 とりあえずの言葉のキャッチボールが成功したのに、それぞれ二人が安堵すると心也はアンドルフの持ってきた袋に興味が湧く。もしかするとお店に来る前に言っていた珍品の一つかと思い、少し興味深げに聞く。

 アンドルフは警戒を解いて貰えた事に感動を憶えながら自分の手に持つ袋を開け、中身を取り出しながら心也の身長に合わせて屈むと眼前に差し出す。


「……これは『虹飴レインボーキャンディ)』最近城下の子供たちの間で流行っているお菓子さ。結構面白い品だと聞いてね、入荷してみたんだが、私はこんな顔だろ? 子供がなかなか近寄って来ないんだよ、私は何故オーガ何かに生まれたのだろう……」


 アンドルフの持っていたのは虹飴レインボーキャンディなるお菓子だった。チュッパ○ャップスの様な丸い飴に棒が付いたお菓子である。そう言えば東通りを通っている時に小さい子供や、女の人が口に棒を咥えていたのを見かけていた。恐らくこれがあの棒だったのだろう、と疑問が晴れた同時に何だかアンドルフが可哀想に思った。

 後半の愚痴は聞いているものに同情の念を与えてしまうほど深刻で、何だか可哀想だなと思ってしまう呟きだった。

 心也はこんな感じをどこかで体験した様な感じに思った、どこかで、恐らく元いた世界でこんな不運に満ちた鬼をどこかで――


「泣いた赤鬼……」


 心也の口から出たのは誰もが小さい頃に読んでもらうだろう昔話のひとつ。主人公の赤鬼が人間の子どもと仲良くなるために、親友の青鬼が体をはり、そして親友との別れをも快諾する涙と友情のお話のタイトルだった。

 こんな悩みを抱えていた主人公の赤鬼。だが彼には青鬼となる人物がいるのだろうか? ティターニアとも仲はよさそうだが、さすがに『幻獣界ここ』の女王様に青鬼役をかって出てもらうわけにはいかないだろう。突然『幻獣界ここ』をほっぽり出したら大変だ、と思う……。いや、案外いなくてもチェルシー達がいるし大丈夫な気もしてきた。

 それは兎も角、心也の言った『泣いた赤鬼』が少し気になったが手に持っていた虹飴レインボーキャンディを心也に渡すと元の業務に戻ろうとする。


「……今回は何が入り用なんだい? シンヤ君のデートがてらに冷やかしに来たわけじゃないんだろう?」


「そりゃもちろん。シンちゃんの世界にないようなものを取り扱っていて、なおかつ私と顔見知りの店代表よ、光栄に思いなさい」


「……そりゃどうも。じゃあシンヤ君にウチの目玉商品をご覧にいれましょう」


 そう言って店の奥に引っ込んで持ってきたのは大きな入れ物。箱には『不良品』とこちらの字で書いてある、と言うのはティターニア談である。

 大きな入れ物の中からはお面と思われる木製の彫りの物と何か液体の入った紫色の小瓶、そして……布切れが出てきた。中にはまだ何かあるようだがそれ以外を出す様子が無いので恐らくこの三つが目玉商品なのだろう。店内にもたくさんそれらしいものがあるのにあえてこの三つを選んだからには何か理由があるのだろう。


「……お待たせした。これが当店自慢の品だ。先ずはこれ」


 そう言って一番初めに紹介されたのは木彫りと思われるお面。


「……これは『霊孤のお面』北の方に住む狐獣人達の里の名産品だそうだ。一つ一つが手作りで特殊な術が施されている」


 『幻獣界』の北部。自然に満ち、大きな広場と山がある、と探検中にティターニアが教えてくれた。そこにひっそりと集落を作って住んでいるのが狐獣人である。


「へぇ~。お兄さん、その術ってどんななの? 幻覚イリュージョンの術? それとも魅惑チャームの術?」


「……いや、そう言うのではない。と言うよりそんな物騒な術を何故君が?」


 例の件の例の店主。と言えば分かる人は分かるがアンドルフはどういう経緯で知ることになったのかをティターニアから聞いた。


「……なるほど、狐獣人は幻覚イリュージョンも得意とするらしいが今回は別だ。このお面に掛かっている術は変化フォームチェンジの術だ」


「ふぉーむちぇんじ? ムシレンジャーとかのロボットが合体する奴?」


「シンちゃん、それって現世あっちの事よね? ……たぶん、シンちゃんの考えてるのと少し違うと思うわよ、何て言うのかしらね……え~と」


「……強いて言うなら変身、と言ったところだろうか」


「そうね、そう、変身。久しぶりにちょっとやってみようかしらね……『我が姿は偽りに、偽りこそ真の我が姿に――変化フォームチェンジ――』」


 悩んだ末に出てきた答えに一同が納得するとティターニアが調子に乗って自分の身に変身の術を掛ける。一瞬直視出来ないほどに体を発光させるとすぅーと割とあっけなく光がひいていく。

 そこにいたはずのティターニアは心也のすぐ目の前にいたアンドルフそっくり、いや張本人が立っていた。が、上着はトラ柄のシャツではなく変装用のローブ。恐らく目の前の人物がティターニアであった痕跡はそれだけだろう。もしローブを脱がれようものなら見分けがつかない。それほどまでにティターニアの術は完璧だった。


『シンちゃん、じゃなかった。オホン、……シンヤ君。私が店主のアンドルフだ……なんてどう? 似てる?』


「……私の姿でそんなにはしゃがないでくれ。何だかシンヤ君に誤解されてしまうだろう」


「ティアお姉ちゃんが、お兄さん、に? ん? どっちがお兄さん?」


 そろそろ心也の脳内環境が混沌カオス化し始めたかな、といった所でティターニアは術を解く。正直いかつい赤鬼モドキが二体も、しかも一体ティターニアに至ってはこちらを見てはしゃいでいるのだ。まるで『今夜の晩飯は御馳走だ!』と喜び勇んでいるようにしか見えない。


「……どうだい? 今回は例が悪かったがこんな感じだ。このお面では狐獣人に変化出来る。どうかな、やってみるかい?」


「ホントっ!? これ被ってみても良いの? わぁ~……」


 心也はアンドルフからお面を受け取るとニコニコと笑みを浮かべながらお面を隅々まで見る。

 お面は木彫り。顔のほとんどを白色で塗りたくられている。被れば鼻くらいまで隠れるようになっていた。……それだけの簡素なお面。恐らくそこらのお祭りでも似たようなものが買えると思う。


「ふ~ん、他に何もないの? ただのお面にしか見えないけど」


「……被ってみてのお楽しみさ。さぁ、被ってみて」


 心也は恐る恐る顔に近づけると途中から磁石を近づけたみたいに心也の顔にくっつく。


「!? わぁぁぁ!!! これ、ちょっと、とれないよ!!」


「アンドルフ!! これ本当に大丈夫なんでしょうね!?」


「……大丈夫だ、私も一度試した。シンヤ君も落ち着いて、すぐに馴染むは――」


――バタンッ!!――


 お面が急にくっついた上に取れない。あまりのパニックにのたうつ心也にティターニアは気が気ではないが、一方のアンドルフはのんきなものだった、が――心也が倒れた。


「ちょっと!! アンドルフ、どういう事コレ!! 貴方がばったもん押し付けてきた事はないけど今回はヤバいんじゃないの!?」


「……むぅ、そんな事はないのだがな。基本私は自分の体で実験してか――」


「もっと焦りなさいよ!! シンちゃんが二度と目を覚まさないような事があったら、貴方の店及びここら一体の鬼人オーガの住処を草むらにするからねッ!!」


 ピクリともしない心也に焦るティターニア。未だに落ち着き払ったアンドルフにボルテージは上がる。が――


「んぅ……こ、ここは……」


「シンちゃん!? 大じょ、ぶ? …………なんじゃごりゃあああああああ!!!!」


――ぴくぴく♪――


「ど、どうしたのティアお姉ちゃん?」


「どうしたって、その、あの、耳とか……」


――ぱたぱた♪――


「耳? 耳がどうかしたの?」


「だって、その、頭から……」


――ふさふさ♪――


「今度は頭? もう、さっきからどうしたのさ」


「……シンヤ君、これを見てごらん」


 ぱったりと倒れていた心也に駆け寄るティターニア。だが、近寄ると同時におかしな反応をする。それを不審に思う心也をにこにこ顔を作りながら鏡を持ってくるアンドルフ。

 それに映っていたのは耳、そしてふさふさのしっぽ。もちろん本来の心也にも耳はある、が本来の物とは違う金色の毛並みをした耳が頭頂部から、そして同色のしっぽがおしりのから生えていたのである。


「わぁ…………これ、本物だよね?」


「……もちろんだとも、ですよねぇ陛下。ん? 陛下?」


「……(イカン、これはイカンぞぉ……。城に転移したら絶対にチェルシー達にバレるし、宿は西通りだしな……いっそアンドルフを雑草に変えてしまおうか……うん、それがいい。そうしよう)」


「ティアお姉ちゃん、どうしたの? お腹すいたの? ヨダレ出てるよ?」


「……陛下、お願いだから早まらないで下さいよ。いくらシンヤ君が可愛いからってまだ子供――」


「はぁ……はぁ……狐耳万歳……ふさふさしっぽ万歳……ふふふ……ふふふふ♪」


「……(陛下へんたいが覚醒してしまった。迂闊だった……こんなに狐耳としっぽが似合うなんて……)」


 覚醒する変態ティターニア。未だに危険を悟っていない子狐しんや。一人悩む赤鬼アンドルフ。この空間が正常に戻るまで、永遠ともとれる長い時間を費やした(気がした)。

お疲れ様です。心の準備は出来ました、獅子乃です。

さて、まず何故こんなに遅れたのか。

恐らくみなさんをイライラと待たせてしまった事でしょう、ごめんなさい。


本来は火曜日。火曜にはアップ出来たんです。

それが――


6月1日(月)

起床と同時にPCに電源を入れる。

獅「さて、今日であらかた完成させちゃうかぁ~……」

PC:トップ画面を映し出して静止。

獅「よし、じゃあなろうを開いてぇ~……」

PC:ずっとロード中。

獅「ん?なんか今日は遅いな」

PC:相変わらずロード、いやとある画面を映し出す。

獅「ちょ!?まさか!?」

PC:表示できません。

獅「何故だ!?何故!?……父上!!ちょっと!!」

父「どうした、朝からうるさい」

獅「PC料金払った?ねぇ、うんと言って!!」

父「う、うん」

獅「間に句読点を挟むな!!何故払わない!?」

父「仕方ないだろ、金ないんだもん」

獅「可愛くねぇよ!!どうすんだ!!」

父「そんなに慌ててどうした、あ?なんか急ぎのメールか?」

獅「ぐぅ……(言えない、ネット小説書いてるなんて、口が裂けても…)」

獅「べ、別にいいから早く払ってよね、俺学校行ってくるから……」


5日後……

獅「ただいま~」

母「あ、お帰り。学校どうだった?」

獅「ん?別にふつ、おいぃぃぃっ!!!!」

母「どうしたの、そんなに慌てて」

獅「なんでノート付いてんだよ!!」

母「そりゃ、料金払ったからでしょ?」

獅「早く言え!!」


――と言うのが金曜日の話です。

で、本日に至ります。ごめんなさい。

言い訳はこんな感じで。お叱りは今回に限りばっちこいです。

感想欄でもメッセージでも活動報告でも。


今回のお話、割と半端です。

急いでましたから。はい。

直す点は多々、またよろしくお願いします(汗)


そう言えば11話。もう、10話突破してたんだ、なんか嬉しいな(笑)

あ、応援して下さった方々、本当にありがとうございました。

獅子乃はメゲズにがんばります!!

と言う訳で、第2ラウンド(第12話)を執筆してきます。


では、またのお越しをお待ちしております♪

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ