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前編・噂

 俺の通っている公立高校には、噂話を総括しただけで「それどこの都市伝説」と我ながら笑ってしまい最後まで語り尽くせない完璧超人がいる。当然我が校のアイドルである。その存在感たるや王子様だ。



 まだ笑わずに話せるところから説明していくと、まず当然顔が良い。二枚目だ。当世風に言えばイケメンだ。

 スタイルも抜群で、程よく理想的に筋肉を纏った細身の長身、そして足の長さなど遠目で見ても日本人離れしている。嫉妬心すら沸き起こらないほどの整いぶりである。

 嘘だ。ちょっとくらい俺だって嫉妬はする。自信も喪失する。こちとら自意識過剰な思春期だもの、そういうお年頃なのだから。


 その恵まれた体格をいかしてか、運動神経もえらいこと発達している。ちょいと走らせれば陸上部も追い付けず、体育の授業で軽く野球部のエース相手に本塁打を放ち、剣道部と柔道部と空手部と相撲部が束でかかっても歴戦の達人の胸を借りた通し稽古のような有り様となるそうだ。


 もうすでに笑ってるだろ?まだ導入部に差し掛かってもいないんだからな。覚悟しろよ。


 頭も良い。ここは分かりやすく、全国模試で常に貫禄の一桁台だ。一位もざらだ。

 俺は全国一位というような存在は、そりゃあ当然どこかにはいるのだろうが、同じ学校にいるようなものだとは夢にも思ったことがなかった。すげえ。一位取る奴って実在したんだ。

 お前どうしてうちの学校にいるんだと、多分みんなが思っている。これまたちょっと笑ってしまうんだが、理由を噂で聞いているのでここに記しておこう。うちの学校が一番家から近かったからだそうだ。そのお約束、俺は嫌いじゃない。


 さてハンサム、スポーツマン、成績優秀と来て、なんとこの男、性格も良い。

 俺も詳しく知っているわけではないが、少なくとも悪い評判は聞かない。これだけの傑物、女子はともかく男子からはやっかまれても仕方ないと思うのだが、こいつに限ってはもうかけ離れすぎててそういう次元の話にならないのだと思う。

 いや、そりゃちょっとは男として嫉妬もするけれどもさ。いくら追いつけないのは当たり前といえども、それはそれ、これはこれだ。モテるしな。でもいい奴なんだって同じクラスの奴等が口を揃えて言っているのでそうなんだろう。


 まあモテる。当然モテる。校内どころか軽く学区を跨いでファンクラブだか親衛隊だかが存在するらしい。

 どこの漫画の世界だよって思うだろ?そもそも何がどうして一般人を相手に組織なんかが発足して拡散していくんだって不思議に思うだろ?

 しかしそこに不思議はないのだ、何故なら奴は有名人だから。


 さて、この芸能人や政治家もかくやという知名度を語るにあたり、伝説めいた数々の逸話が登場することになる。俺は途中で笑ってしまうかもしれないが、知っている限りの噂を列挙してみようかと思う。


 裏をとったわけではないので、真相について責任を持てないことは初めに断っておく。ただしこれから語る内容に俺の創作は混ぜていないことは誓っていい。つまり、真偽のほどはともかく、そういう噂が流れているということ自体は紛れもない事実なのである。


 とはいえいくらか確実そうな話から始めるのがいいだろう。

 そう、まずこの男は天才料理人として高校生ながらに名を馳せている。

 なんでも奴の創作した調味料や用具、技術、そしてレシピの噂を聞き付けて、幾つか星だかのシェフがわざわざ教えを乞いにやって来たのだそうだ。遠い外国から。

 無敵超人としては当然のことながら語学にも堪能なので、家に押しかけられても相手をするには困らなかったらしい。

 それからその独創的なアイデアをなんやかやあって一部事業化し、実業家として馬鹿にならない収入を得ているという。アルバイト要らずで羨ましいことだ。

 すでに嘘のような話に聞こえているだろうが、これについては俺も店で売っているのを食べたことがあるのでまるきりの作り話でないことは確実だ。旨かった。なんか甘い辛い苦い酸っぱいしょっぱいを超えた、新しいとしか言えない味だった。あれは癖になるので、流行るのもよくわかる。

 本職の料理人が列をなして学びに来たとか、収入で土地を購入して素材の生産や品種改良にも乗り出しているだとかいう部分についてはさすがに尾ひれがついたものかもしれないが、調理技術にレシピ開発、店舗経営といった噂の根幹部分は本当のことで間違いない。

 家事のできる男がもてはやされる昨今、外さない男だとつくづく思う。


 その超人ぶりを語るのに外せないもう一つのエピソードといえば、驚くべきまでの人助け実績が挙げられるだろう。感謝状をもらったり朝礼で表彰されたりローカル新聞から時には全国紙やテレビニュースで取り上げられたりしているので、この辺りもノンフィクションな出来事のはずだ。……そのはずだ。

 まあちょっと言葉に詰まってしまう気持ちも、これから並べる内容を聞けば理解していただけるかと思う。


 まず軽いところでは引ったくりを取り押さえてお手柄高校生として警察から感謝状を渡されたというのがある。朝礼でも表彰されていた。立派だ。なかなか出来ることじゃない。最近の若者も捨てたもんじゃないと被害者は感謝したことだろう。そこらの学生がやったことなら危ないことをするんじゃないと注意されるようなこともあったかもしれないが、我が校の王子なら十分に勝算あってのとだろうと素直に思える。そう、白昼堂々引ったくりをするような浅慮な犯罪者など、奴の敵ではないのだ。


 ではこれが刃物を持ったコンビニ強盗となればどうだろう。ちょっとぐらい超人でも、丸腰の高校生が相手取って良いものではないと分かるだろう。

 しかし奴はちょっとどころではない超人なので、素手で、無傷で、強盗犯を制圧したそうだ。

 いや、いくら完璧超人とはいえこの世に絶対ということはない以上、手を出すよりも公権力の到着を待つのが正しい判断であると思うのだが、まあ結果論として無事相手を無力化してしまったのだからこれ以上言うこともない。

 ちなみに結構うちの生徒も頻繁に使う学校近くのコンビニの話であるので、このエピソードの信憑性もかなり高いと判断して良いだろう。近場でそんな事件が起こりかけるとは、考えてみれば物騒な話である。


 世に犯罪の種が尽きないのは誠に残念なことではあるが、ストーカーを撃退して女子生徒を守っただとか、痴漢から助けただとか、そういった武勇伝も枚挙にいとまがない。

 当該生徒のプライバシーに関わるデリケートな問題でもあるのでこの辺りの詳細は伏せられているが、複数の生徒がその恩恵にあずかっていることについて、恐らく間違いないだろう。


 学校周辺の治安維持で終わらないのが彼の噂のすごいところだ。

 ここまでが現実的と感じられたかどうかは個々の判断に委ねるし、これより先はさすがに眉唾だろうと思われるのも承知だ。承知の上で、まあそういう噂もあるよという話になるのだが。


 あくまで噂だが、国家規模のテロ計画を未然に防いだらしい、と聞いたことがある。


 うん、ハリウッド映画の話ではない。同級生の話を俺はしている。そのはずだ。ちなみに国家機密に関わる案件であるので表立って言及されることはないというところまでがこの噂のセットだ。

 これについては誰かが面白おかしく創作したのだろうと、そう思うのが当然だ。理性ある態度というものだ。しかし奴ならもしかして……とちらっとでも思わせる時点で奴の凄さは十分証明されているのではなかろうか。


 あと、噂ではどこかの国のお姫様を誘拐犯の魔の手から救ったというのもあるな。唐突に出てくるお姫様の存在感と来たら。

 笑いたい気持ちはわかる。俺も今ちょっと笑っていることだし、遠慮せず笑ってくれ。

 ちなみにこの噂が広まるのと時を前後して、奴のクラスに「ワタシ、アナタスゴクアイタカタ!ダカラキチャッタ」と言って、金髪の美少女留学生がやって来たことは紛れもない事実である。学内で見かけたことがあるが、清楚で上品で絵に描いたような美人だ。そして近付くには勇気のいる強面の外国人護衛をぞろぞろ連れている。けれどまあ、こんなのはこれまでの話と直接関係はないちょっとしたエピソードというだけだが。うん。


 あとは知名度エピソードということでは、ファッション雑誌に匿名モデルとして掲載されてあの美形は誰だと騒ぎになった、というのもある。

 俺はそういったオサレ雑誌購読の習慣がないので知らないのだが、モード系?とやらで正体不詳な写りではあるものの、奴でまず間違いなしという方向で女子の意見は固まっているそうだ。ただし直接本人に問い質した勇者は誤魔化されて煙に巻かれて確信が掴めないまま撤退してきたそうだが。

 なんでも奴は芸能活動に一切興味がなく、街を歩けばスカウトだの街角スナップの依頼だのに出会わずには三歩も進めない有り様だというのに、そのすべてをにべもなく断っているのだという。この辺りもあくまで噂で聞くのみだが、まあ奴ならさもあらん、と思える程度の話ではある。繰り返していうが、完璧超人は目がついていれば誰でもわかるイケメンなのだ。くそ、人間結局顔かよ。

 まあそんな訳で十中八九謎の匿名美形モデルは我が校の王子ではあるが、芸能界に興味の無さそうな彼がなにか訳あって隠しているのならば無理に問い詰めることはやめようと、そんな風に収まったという出来事だ。

 なのでこの場合名前が知られたというわけではないが、全国津々浦々にイケメンの顔が衝撃をもたらしたというのは有名エピソードのひとつに数えて良いのではないかと俺は判断しているわけである。



 さて、どうして俺がこの今まで噂にはよく聞くもののほとんど接点のなかったイケメンについてつらつら語っているかというと、つい最近思いがけず交流を持つことになり、頭を整理したかったからだ。


 何を思ったかイケメン超人こと渡会(わたらい)星知流(せしる)は俺の所属する文芸部に入部希望届けを携えてやって来た。

 ちなみに星知流はまごうかたなき本名だ。特に外国の血は入っていないと聞くが、本人がキラキラっと、こう、セシルっという顔をしているので違和感はない。違和感がないのが違和感しかないのだが、名は体を表すというのは昔の人も上手いこと言ったもんだと思う。


 代々穏やかで静かな場所で細々と趣味の創作に打ち込んできた我が文芸部の歴史において、控えめに言って事件だった。

 部長は恐慌をきたし部員どもはざわついた。やつの取り巻きの美女たちがもれなく着いてくるのではないかと期待した野郎共の野望は粉砕された。無敵超人は普段の彼とはかけ離れた世界に単身乗り込んできたのである。

 すわこの完璧王子、次は芥川賞か直木賞でも狙っているのだろうか、というのが俺の第一印象だったのだが、しかしうちの文芸部というのが解せない。

 自分で好んで所属しているところにこう言うのもなんだが、我が校の文芸部は決して格調たかく純文学に打ち込むようなストイックな性格ではなく、漫画研究会辺りと緩く提携関係にある、どちらかといえばオタク寄りの日陰の存在なのだ。

 ついでに謎めいた無口系文学美少女なんかも勿論いない、割と男の園だ。何となく住み分けがあって、女子は図書委員とか新聞部とかに行っちゃいがちなもんでね。

 そして厳しい部則はなく、部員はそれぞれ思い思いの作品を書いている。中には自分では書かずに出版物を読む一方の部員などもいるがそれで咎められることもない。

 俺はSFや冒険小説が好きで割とその辺りに挑戦しているのだが部内では少数派で、現在の主流は異世界転生ものや俺tueeeなどといわれる所謂ライトノベル系だ。まあ主流とか傍流とかいうほど大所帯でもない弱小の部活だが、部内だけに収まらず、ネット上に無料の小説投稿サイトというものがあって、そこで作品を発表して良い評価をされているメンバーもいる。なのでその辺りの発言力が多少強かったりする。

 とはいえ別に作風で差別を受けるようなこともなく、同じ趣味を持つもの同士和気あいあいとやっているのだが、重ねていうが決して我が校のアイドルが所属するべき部ではない。


 お前は美人の幼馴染みを甲子園につれていったり、美人マネージャーの誘いを受けて弱小の運動部をもり立てて全国へ行ったり、そういうことをしなくていいのかという話だ。明らかに渡会の属性はそっちだろう。


 同じ文化系でもせめてブラバンで天才的な演奏の才能を示して全国へ行くとか、書道パフォーマンスで話題をさらって全国に行くとか、とにかくそういう華々しく集団の中心人物として活躍するように生まれついたのではないのかと言いたい。

 天才高校生作家として文壇にデビューするというのなら止めないが、その際我が文芸部所属というのはむしろ足を引っ張る要素なのではないかと老婆心ながら心配なのだ。

 渡会は絶対に「高校での部活は文芸部です」って言って、えーっ運動部じゃないんだ意外だなあ文化系かーああでもいいと思うようんうん知的な感じで大人しくて真面目なタイプなんだねー、などと生温い目で見られるのは似合わないと思うんだぜ?

 と、奴の入部初日はきらきらしいリア充の存在に気圧されてすっかり動揺していた俺含む文芸部員であったが、奴と同じクラスの部員吉田が果敢に攻めこんだ。正直やるなと驚いた。


「え、渡会、小説とか興味あるわけ?お前ずっと帰宅部だったじゃんか?」

「あ、吉田って文芸部だったのな。知ってたら声かけてから来たんだけど、クラスメイトの癖になんかいきなりだったよな、ごめん」

「いや、そんなのは全然良いんだけど……あれか?なんかどっかの文学賞狙ってるとか?それか壮大な推理小説のトリックでも思い付いたとか……?」


 この会話に聞き耳をたてていた俺は、やっぱりみんなそういう認識だよなと内心頷いていた。文芸部の心はひとつになっていたと思う。

 ところが渡会からは驚きの事実が告げられた。


「いや、そういうんじゃなくて……えーと、吉田って異世界転生ものとか知ってるかな?俺も自分では書いたことないんだけど好きなジャンルでさ。そういう設定とかの話をできたら良いなと思って入部希望で来たんだけど……もしかして文芸部ってそういうライト分野は扱ってないのかな。俺、浮いてるかい?」


 まさかの我が部活におけるメインストリームドンピシャだった。


「渡会君、だよね。僕、小笠原っていうんだけど、僕は今まさに異世界ものの長編を書いてるんだけどさ。『作家を名乗ろう』っていうサイトでも連載してるんだけど」

「『なのろう』で?すごいね!俺、結構頻繁にチェックしてるからもしかして読んでるかもしれない」


 イケメンの口から『なのろう』だと……!? まさかこのイケメン、サブカルチャーまで押さえているとは……!

 ほぼ初対面で突っ込んでいく小笠原の暴走を止める間もなく受け止めきった王子の対応に、文芸部はおののいた。物理的に驚いた誰かが机を蹴ったみたいでガターンッて漫画みたいな音がした。


「どうかな、なのろうには異世界ものだけで膨大な作品数が掲載されているからね。ちなみに僕は五十嵐薫風って名前で何作か書いていて、過去の例だと『エロイムエッサイム―最強勇者の成り上がりとハーレムと復讐』っていう作品が完結済みだけどね」

「それ、ランキングに載ってた作品だよな?すごい、じゃあ本当に俺読んでるよ!まさかこんな身近に作家さんがいるなんて思わなかったな」


 イケメン超人がこちらオタク世界の生き物を下に見ることなく、嫌味のない表情でキラキラと笑った。

 同性でも思わず胸を撃ち抜かれるようなイケメンぶりと、これまでの非リア人生で培った警戒心が内部で衝突する感触があり俺はひどく居心地の悪い思いにとらわれた。

 小笠原は嬉しそうにしている。

 掃き溜めに鶴というか、ど田舎に摩天楼というか、まあ高校の一、二を争う地味な部活に学校一の人気者というのが現状なのだが、そんなわけでどうにも座りが悪く俺なんかは渡会と他の連中のやり取りを遠巻きに眺めていたわけだが、奴には特段腹に抱えるものもなかったようでごく自然に部に馴染んでしまった。



「次回作の構想で魔法チートなんかどうかと思っているんだけど、渡会君の意見も参考に聞かせてもらえないかな」

「俺なんかで良ければ。小笠原の力になれるかはわからないけどな」

「いや、君の考察はとても興味深かったからね。ほら、魔力を電力に例えていただろう?あの発想はなるほどと思ったし、新しい切り口で攻められるかもしれないっていう手応えを感じたものだからね」

「ああ……、個人の膨大な魔力とはいってもそれは自家発電みたいなもので、やっぱり発電所を持っている方が断然強いって、そんなようなこと話したんだっけ」

「そう、その観点だ。発電所っていうのは魔力の持ち主を管理する側ってことなんだろうか?」

「まあ、そうだね。魔力を国家規模で運用しようと思ったら個人の覇を競うだけの時代はそう長くは続かないだろうから。いくらチート並みの魔力の持ち主だって、それを使わない間は無いのと同じことだし……個人が好き好きに使えるならそれはそれで単純な話なんだろうけど、魔力が日常生活でも用いられるほど一般的なら、誰かがその仕組みを整えているはずなんだ。個人の武勇は埋もれて、効率よく魔力を集めて安定的な運用をする、その利権を握った者が強者になる……かなーっと、ちょっと思っただけなんだけどな!」

「その着眼点は僕にはなかったからね。ただ、なのろうで人気のあるチート主人公に落とし込もうと思うと、むしろアンチテーゼといえる設定なだけに難しいとは思うけどね」

「や、なんか夢のない話になっちゃうよな。やっぱりあんまり小笠原の参考にはしてほしくないかもな」

「うん、僕も渡会君のアイデアを剽窃するような真似はしたくないからね。ただ作品に仕上げないのももったいない気がするのだよね。渡会君は自分で書いてみないのかい?」

「いや、それがどうも、小説を書くのって難しいだろう?なかなか形にならないというか」

「君は何でも完璧にできるのだと思っていたよ。意外な弱点があったものだね」

「いやいや、俺なんか出来ないことだらけだよ」


 嘘だろっ、とそこで部内の心の声は一斉につっこんだと思うが、まあそんな感じでやや設定廚の片鱗を見せつつオタク寄りな会話も易々とこなし、いまや渡会も立派な文芸部員なのである。



 なにも問題ないじゃないかと思われるだろう。何をこいつは長々と回想をしているのかと不快な思いをさせたとしたら申し訳ない。けれど言い訳をさせてもらいたい。俺は今大層テンパっているのだ。


 なぜなら今、俺は部室で渡会と二人きりという状況に置かれているので。

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