第十一話 花の結晶と血の絆
「ええええええ、言ってよ!?知ってたなら言って!?俺死んじゃうでしょ!?!?」
「随分と意気込んでいましたし何か策がおありなのかと思いまして」
「それがまさか無計画だったなんてネ。無能にも程がアルヨ」
「う…」
「それに我々が付いていてあなたが死ぬだなんて有り得ませんからね」
「ソウネ、そのために我們連れてきたんじゃないノカ?」
「ウォ、なんやて?まぁいいか…。いや、全くそういうんじゃなく……」
『ギヒヒヒヒ、情けネェナァ、旦那ァ?』
「ぐ…」
まさか剣(?)にも言われるなんて…。
「饞鬼、いい加減にしないと燃やすヨ?」
だから眼がガチで怖いって燐明さん。
饞鬼も燐明の目から逃げるように目を泳がせながら口笛を吹いて見せる。燐明はそれに慣れているのか呆れたように溜息をつきながら饞鬼がいる方の剣を相変わらず地面に刺している。
『姉さん、武器はもっと大切に扱わないとダメっすヨォ?ほぉらほ…dsjhlかば:¥い7ml:s』
「あ゛?」
こいつは自滅したいのか…?
「はぁ…、これではいつまで経っても話が進みませんね。それで、武器が出せないという話でしたね。その話は歩きながらでもできますので先を急ぎながら話しましょう」
「あ、そうそう。そうだな、急がないとだし…。それにしてもなんでなんだろう…」
「なんで、と言われましても、考えてみれば当然のことなのではないですか?」
「まぁ、そう言われればソウネ」
「当然?」
「ええ、だってそうでしょう。貴方は『忘れてしまっている』のですから」
「え、あ、そっか」
そうだ、ここでは俺は『忘れてしまっている』ことになっているんだった。でもそうか、言われてみれば確かにそうだ。俺は武器の出し方なんて元から知らないのだ。さっき出来たのが『まぐれ』だったんだ。
「先程のは咄嗟に体が動いたのでしょう。体というのは案外覚えている物ですしね」
「あはは、そうだね…」
そんなことなんて覚えているはずがない俺は一体どうすればいいのだろう。
本当に『ただの記憶喪失』ならどうにかなったのかもしれないのに。
「まぁ、たとえ忘れていたとしても何とかなりますしね」
「え!?それは本当か!?」
「じゃないと今まで散々忘れてばっかのユウがここまで生きてないヨ」
「そ、それもそうか?」
いや、それは知らんけど。でも!もし知らないとしても何とかなるならこれ以上のことはない!!
「そ、それで!?どうすれば武器が出せるようになるんだ?叶」
「かなえ?叶とは一体誰のことです?」
「え?」
俺、今なんて言った?
クリス。縋るような思いでそう言おうとして口から零れ落ちたのは思ってもいない人物の名だった。クリスも燐明も困惑の色を浮かべている。それもそのはずだろう。急に知らない人物の名で呼ばれたのだから。しかし、それ以上に驚いていたのは他でもない俺自身だった。
俺、今クリスのこと…なんで叶って……。
「誰のことを言ってるネ?」
「え、あ、ごめん…。言い間違えちゃったみたい、あはははは…」
「変なユウネ」
「本当に大丈夫ですか?」
「ああ、ごめん、続けて」
「え、ええ。それにはまず貴方が自分自身の能力についてよく知り、理解する必要があります」
クリスは腑に落ちない、といった様子だったが俺の言葉通り戸惑いながらも続けてくれた。
本当になんで俺…。いや、今はそんなことよりしっかり気持ちを切り替えてこの現状をどうにかしないと。
「俺自身の能力?」
「ウム、ユウ。ユウはあの武器がどうやって出てきたか知ってるカ?」
「え、頭の中で出したいものをイメージすればいいんじゃないの?」
「まぁ、概ね合ってはいますがもっと詳しく知っていないとダメですね」
「詳しく?」
「ええ、まず貴方のその能力はどのようにして形となっているかはわかりますか?」
「あ、ああ。それは体に埋め込まれてる花石の力で、じゃないの?」
「大体合ってるネ」
「大体?」
「そもそも花石は埋め込まれているといいましたが、花石は誰しも持ちうるものなんですよ」
「え、そうなの?でも、確か一般人は花石の力耐え切れず死んじゃうんじゃ」
「だいたい花石が出来るのには二つパターンがあるネ」
「ふたつ?」
「ええ、一つは自然界に咲いている花の魔力が高まり結晶化するパターン。こちらのパターンが主ですね」
「へぇ、それでもう一つは?」
「もう一つはもともと一人ひとり持ってる花が結晶化するパターンネ」
「え、花?一人ひとり持ってるって?」
「もともとこの世界の人間は一人ひとり見えはしませんが自分自身の花を持っているのですよ」
「んー、心みたいなもんか?」
「まぁそんな感じです。正確に言うと、その花を傷つけられると死に至る可能性がありますので心というより命そのものといった方が正しい表現でしょうか」
「命そのもの…」
「もともと強い魔力を持っている人がふとしたきっかけでその花を結晶化させることがあるヨ」
「それが二つ目のパターンです。我々がこれに当たりますね」
「なるほど、でも埋め込むって?俺たちは特殊な花石を持ってるよな?」
確か出会ったばかりの時、確かクリスは「体の一部に花石が埋め込まれている」と言っていた。それは一体どういう意味なのだろう。
「二つ目のパターンの場合、結晶化した花石は一度体外に出てきてしまうのです。それをもう一度体内に埋め込むのですが、ここで花石の力に耐え切れず亡くなってしまう方も少なくないのですよ」
「むしろそっちの方が殆どネ。だから、我們のように花石を持ってる人は特別ヨ」
なるほど、そういうことか。
「我々が各々所持しているこの花石は今貴方が仰った通り特殊なものです。我々はそのまま『罪の花石』と呼んでいましたが、我々以外に似たようなものは持っていてもこれを持つ者はいないでしょうね」
「ほー。見たところ俺たちも花石は一つしかないけど、元々の俺たちの花石はどっかいっちゃったのか?」
「ソンナコトあるわけないネ」
「デスヨネー」
「私たちの元の花石は全て各々の花石の中にいる動物たちの中にちゃんとありますよ」
「動物の中に?」
「ええ、罪の花石が我々の元々持っている花石を包むようにしていることで、我々自身の能力も強化しているのですよ」
「へぇ、なるほど。でもその罪の花石ってどうやって出来てるんだ?」
「ああ、これらの特殊な花石は全て天使たちが作っているのですよ」
「え、天使!?」
「ええ、天使です」
「この世界には天使が本当にいるのか…?」
「まぁ、天使族の天使ならいますが」
「天使族…。まさかの部族規模」
「この世界は一神教ですからね。神はお一人だけ。天使たちはその神のお世話やサポート、天界の行政も行っているそうですよ。まぁ、たいして人間としていることは変わりませんね」
「ていうかこの世界は一体いくつ部族があるんだよ…」
「人間族、巨人族、妖精族、天使族、獣族、龍族、魔族、妖族に神族に神獣族。他にもいっぱいあるアルヨ」
「嘘だろ、そんなあんの…」
「ええ、世界はとても広く、主に部族間で分かれています」
「部族間で?」
国みたいなものなのか?
「ええ、空は龍族や浮遊島で龍族と共存している様々な部族、更にその上の天界には神とそれに仕える天使族や神獣族。扉を越えたその先には魔族や妖族等もいますね」
「扉?」
「他の世界へ行く扉ネ」
「え!異世界に行けるの!?」
「全ての世界への扉が見つかっているわけではありませんが。それに、なにを想像しているのかは知りませんが別に言葉も文化もその世界の構造すらも違う異世界、なんてことはありませんよ?」
「え?そうなの?」
「ええ、まぁ言葉や文化が違うのは確かですが世界の構造が全く違うということはありませんよ。あくまでも全ての世界は平行線上に存在し、天界は必ずどの世界とも繋がっている」
「必ず?」
「ええ、まぁそうですね、平行線上にある数々の世界の上に天界があると考えていただいて結構です。神とそれに仕える天使達は唯一『世界の狭間』を行き来出来る存在ですし、まぁザックリで大丈夫ですよ。ちなみに地獄はその反対ですね。そちらの住民達は天使達と違って『狭間』の行き来は出来ませんが」
地獄まであるのか…。
「その平行線上にある世界を繋ぐ出入口を我々は『扉』と呼んでいるのですよ」
「なるほど…。平行線上ってことは決まった世界にしか行けないのか?」
「いえ、あくまでも時の流れる方向が同じなだけなので扉さえあれば何処にでも行けますよ」
そ、そういうものなのか…。
「異世界の住民とは言葉が異なるので花石で自動翻訳していますが、発音等どうしても翻訳しきれない所等もあるそうで、現在学者たちが研究中です」
「なるほど…」
花石凄いな…。
「あ、でも」
「なんです?」
「世界が分かれてるってことは花石もこの世界特有のものなのか?」
「ああ、そのことですか。実はそれが不思議なことに現在確認できている中では『花石だけは』全世界共通のようですよ」
へぇ、不思議なもんな…。もしかして俺の世界でも実は公になっていないだけで花石があるのかも、なんてな。ないな、そんな非現実的なこと。
「それにしてもそんなに種類があるんだな…。魔族と妖族とかは微妙に違ったりするのか?神獣族まであるのかよ」
一体この世界はどこまでファンタジーなんだ…。
「神族はまぁ神おひとりだけですが、神獣族は代々その長が神獣の名を継ぐらしいですよ。ですよね、燐明?」
「ウム」
「ウム…って、ええ!?」
「燐明は見た目は人のそれでも神獣族なのですよ」
「え!?そうなの!??」
「こう見えて『七つ(う)の大罪』は貴方が集めただけあって種族もバラエティーですからね」
衝撃の事実に頭を抱えているとクリスがしれっとした顔で追い打ちをかけるように言う。
「え、そうなのか?」
「ええ、こよりは妖精族ですしウルは龍族の一部ですよ」
「嘘だろ…」
あ、だから燐明もこよりも喋り方が独特なのか!花石のせいだったんだな…。声は違うってことは本人の声はそのままで聞こえてくる言語だけが翻訳されているのか。って待てよ?てことはクリスも…?
「ち、ちなみにクリスさんは?」
「私ですか?私は妖族です。とはいっても、ひとえに妖精族だの龍族だのいってもその中でもまた部族は分かれますしね。ちなみに私は鬼です」
まさかの鬼。
「いや、なんかめっちゃ予想通りだけどさ!」
いや、でも鬼!?嘘だろ、クリスも人じゃないのかよ…しかも鬼とか……俺ただの人間だよ平気かな…。
「はい?」
「あ、いや、悪い。こっちの話だ。でもそうだよな、ニュンフェーも妖精族だし、フランマドラゴンも龍族になるってことだもんな。むしろフランマドラゴンは竜族になるのか?え、そもそも龍は神獣になるのか?あ、でもあんま違いはないのか。う~ん、混乱してきた」
今までちょっと特殊な力を持っている一般人よりも強いただの人間だと思っていたやつらがまさか人外だったなんて…、ついていけない……軽くパニックだ…。
「龍族はもともと神獣族の一部でしたが規模が大きくなったので一つの部族として独立したのですよ」
「なるほど」
まぁ、とにかくあのこよりとニュンフェーが同じ部族だなんて信じたくない。にしてもこよりは妖精族かぁ~似合うなぁ~。
「ナニヲニヤニヤしてるネ。キモチワルイヨ」
「な、気持ち悪くなんかないぞ!全く!!」
心の底から気持ち悪いと言わんばかりの燐明の視線に慌てて訂正する。
「あ、そういえばさ」
「どうかしましたか?」
「『鏡の世界』も平行線上にあるのか?」
「それは…」
「ワカラナイネ」
「わからない?」
「ええ、現在こちらも研究中なのですが、実際行った人が少ないのと『扉』であるはずの『鏡』が簡単に見つからないことから他の世界に比べて分かっていないことばかりなのですよ」
「はず?」
随分曖昧な言い方だな?
「ええ、他の『扉』とは全く異なるそうで」
「なるほど、それでか…」
「ちなみに実際行って帰って来た者、もしくはその『鏡』であちら側の世界を見た者によると『まるで自分の鏡のような人』を見かけた、と」
「え?」
それって…。
「なぁ、それって…」
「ソンナニ悠長に喋ってると夜が明けちゃうヨ」
「ああ、そうでしたね。そんなことよりユウグレアの能力の方ですが」
クリスが失念していた、というように手を叩き話題を元に戻す。
そうだ、『鏡の世界』も気になるが今はそっちをどうにかしないといけないんだった。
「あ、そうだった…」
「本当にしっかりしてくださいよ、もう」
「あはははは、ごめん…」
わかってはいる。わかってはいる、がどうしても先程の話が気に引っかかって仕方がない。
「…?おかしな人ですね。まぁいいです。それで、話を続けますが…っと、チッ。本当に油断も隙も無い」
「フンっ」
クリスと燐明は慣れた動きで移動中にも度々茂みから飛び出してくる敵を軽くあしらっている。
俺、これ本当に必要ないんじゃ…。
「っと、お話の途中に失礼致しました」
「いや、いいよ。ありがとう」
「いえ、それでお話の続きですが、能力を使うにはまず自分自身の能力がどのようにして発動しているのかをよく理解しておく必要があります」
クリスは途中何度も敵に攻撃を仕掛けられているのにも関わらず、息を乱すこともなく涼しい顔で眼鏡のツルを持ち上げ言う。
「あ、それで花石の話をしたのか」
「ええ、我々の能力はほぼ例外なく魔力を自身の花石に注ぐことで発動することが出来ます」
「魔力を一点に集めてそれを放出する感覚ネ」
「放出……」
「我們ノ能力は花石から武器に力を送って使うヨ」
「我々はヴィヴィやこより、グライスのものと違って武器に自身の能力を付与させて強化するタイプですからね」
「やっぱり戦闘スタイルというか能力にもタイプとかあるのか?」
「全部で七つあるアル」
「七つも!?」
せいぜい五つくらいかと思ってたけどそんなにあるんだな…、なんというか流石はこの世界って感じだな。今更だがまるでRPGの世界だ。
「大きな枠組みとして七つあるだけで七つといってもその中でもまた更に分かれますけどね」
「へぇ、その七つってのは?」
「我々のように武器を強化したりして戦う強化系。ヴィヴィ、こよりのように目に見えない形の精神系、木や大地などの生命を利用した生命系。これは精神系に近いものも多いですね。他種族や動物などと契約して自身の能力を引き出したり力を借りる契約系、物を具現化し武器として使ったり生み出したもので攻撃などをする具現化系。透視や予知、数里先まで聞こえる超聴力などの潜在能力系。あと残る一つは極めて稀ですが、今挙げた六つとは全く異なる能力を持っている者や天災などを操る特殊系」
「コレ知ってると能力使いやすくナルネ」
「へぇ、そうなんだ。あ、じゃあ俺のは?」
「貴方は極めて具現化系に近いですが特殊系に当たりますね」
「え、そうなの?なんで??」
「ナンデッテ夢ヲ具現化するなんて世界中探してもユウぐらいネ」
「まぁ、それもそうですが貴方は夢を具現化する他にも夢を取り出しそれを具現化したり、逆に本物の夢や創り上げた“偽”の夢を見せたりもできますからね」
「そんなことできんの!?」
「ええ、まぁ。危険だし、他人の夢に勝手に干渉するのはよくないといって貴方は極力使おうとしませんでしたがね」
「それで特殊系」
「ウム」
そ、それは…思った以上にできるようになるまで大変そうだ。
「あ、そういえば他のみんなは?」
「ああ、それはですね…。何というか、何度も言うようで何なんですが……」
ん?なんかクリスにしては妙に歯切れが悪いな
「ウルは潜在能力、グライスは特殊系アル」
「っていうと、七人中二人が特殊系?」
「ウム」
「稀って言ってた割には意外と多いな」
というか、てっきりグライスは契約系だと思ってたけど違うんだな。
「そんなことないアル、だいたい一億人に一人アル」
「え?ええ!?」
「というか、一応分かれてるケド大体みんな特殊系みたいなものネ」
「ええ!?」
「はぁ、そうなると思いました…。ですから、何度も言うようですが貴方が集めただけあってみんな特殊と言いますか、まぁ変…変わっているのですよ」
今この人変って言ったぞ。
「ウルのあれは万年筆を使っていますし強化系や具現化系にも見えますが、ウルの龍族特有の能力なので潜在能力系に当たります。」
「へぇ」
「グライスは幽霊契約シテルから契約系に見えるアルガ、特殊系アル」
なんかさっきもチラッと聞いた気しかしないけどナニソレコワイ。
「まぁ、グライスの能力はその…生を奪ったりもしますから」
え、ナニソレどういう状況メッチャ怖い。そういえばさっきグライス自身もそんなことを言っていたような気がしなくもないがそんなことよりグライスの表情が気になって全く聞いて…じゃなかった、理解出来てなかった。あ、だからクリスはさっきあんなに歯切れが悪かったのか。まぁ、そりゃ言っていいのか躊躇うよな。
「それ以外にも能力的に複数のタイプに属する人も存在します」
「複数のタイプに?」
「ええ、その代表例でうちのヴィヴィなんかもそうですよ」
「え、あのヴィヴィが?」
「ヴィヴィは物や他人を操作したりスルカラ一見精神系に見えるガ、残留思念を具現化したりト具現化系でもアルネ」
「なるほど」
「複数のタイプを持つ人はその分、魔力消費の多さ等の体への負担や能力発動条件が厳しかったりとそれ故の問題も多いみたいですね」
へぇ、やっぱそういう制限もあるんだな。強い魔法を使うほどってやつか。…にしてもあのヴィヴィがか。凄いのは分かってはいるんだけどやっぱり想像がつかない……。
「あ、そういえばさっき言ってた大体みんな特殊系って?」
「ああ、それですか。まぁ、主に私や燐明がそれに当たるのですが、先程種族の話はしたでしょう?」
「ああ」
「燐明は神獣族、私は妖族で鬼なのですが、我々はその種族の中でも強い力を持った種族でして能力とは別に違う力も使うことには使えるのですよ」
「う~ん、ウルみたいな潜在能力みたいなもんか?」
「ウルのあれは種族特有の力に更に自身の能力が加わったものなので少し違いますね」
「その種族の強い奴はもともと持ってる基礎能力みたいなモノネ」
「まぁそんな感じですかね。六つのうちのどれにも当てはまらないので言うなれば特殊系、といったところになりますかね」
「それで、大体みんな特殊系」
「ええ、その種族だからと言ってみんながみんな持っているわけではないので」
「なるほどな…。あ、じゃあお前らはその基礎能力?っていうの、どんなのが使えるんだ?」
「まぁ、私は一応鬼なので鬼火などは出せますよ」
「なんというか普通だな」
「なっ…」
「燐明は?」
「火吹けるヨ」
「え!?マジで!?すげえ」
「貴方の判断基準は相変わらずよくわかりません、鬼火と一体何が違うんですか全く……」
「え、火を吹くってマジで口で吹くのか!?」
「って聞いているんですか!?」
「ウム、こうやって…」
「え、飛んだ!?」
話していたと思っていたら燐明は急に空高く飛び上がり空中でクルクルと回っていたかと思いきや、俺らを見下ろすようにしてピタリと宙で止まった。
ま、まさか…、なんだろうこれ、なんか知ってるぞこの展開。ただ一つ言えるとするならこれは確実に嫌な予感がする!!
お久しぶりです!作者の月乃です^^*
ここまでお読み頂き有難うございました!更新が遅れてしまって申し訳ありません…。久しぶりの更新ということもあってか、前回より随分と長くなってしまいました。今回のテーマはこの世界での『異能力』と『種族』です。異能力についてはファンタジー特有のものに思えますが、種族については私たちの世界の歴史のも深く関わっていると思います。世界史という学問から見てみても種族間の争いというのはずっと起こり続けていたことです。この世界の種族とは妖族や神獣族などそれこそファンタジー特有のものばかりですが私たちの世界に通ずるものがあり、共感できる部分があるかもしれません。今回、この作品では『種族』間の争いについては深く触れていませんが、『七年戦争』も一つの争いということでその背景にはなにがあるのか想像しながらこの作品を楽しんで頂けたら幸いです^^
『種族』間の争いについてはこの作品が完結したら、『七つの大罪』の団員の過去編も考えていて、そちらも書けたらなぁと思っているのでもし書けたらそちらも楽しんでいただければ幸いです。
長々と失礼しました。ここまで付き合って頂きありがとうございます。
追記:すみません、作中で誤字と燐明のセリフが間違っていたので修正しました。ウルの能力系ですが、『具現化系』ではなく、クリスが言っていたように『潜在能力系』です。混乱させてしまって申し訳ございませんでした。
それではまた☽




