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灯りの少年  作者: nankome
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朝の風景

朝の匂いがする


始まりの香りだ。


ベッドから降りて窓へ向かうと、丘の上にある家からは街の景色がよくみえる。街はキラキラと朝の光に包まれて、始まりの時を告げる。しばらく窓の外を見渡した後、身支度もそこそこに、部屋を出た。

階段を降りて、リビングに向かう。

「おばさんおはよう」

キッチンにいるおばさんに声をかけると、おばさんが振り返り優しく応えてくれる。

「あら、サバニおはよう。今日も早いのね。あなたの分の朝食とお弁当はできてるわよ」

「ありがとうおばさん」

椅子に座るとおばさんが朝食を並べてくれる。

カリカリのベーコンに、ふわふわのスクランブルエッグ、香ばしいパンの匂いに包まれながら、朝の幸せを堪能する。

キッチンから聞こえる心地の良い音に耳を傾けながら朝食を食べ終える。

「ごちそうさま。じゃあ行ってきます」

「いってらっしゃい。あっ待ってサバニ」そう言ってこちらを振り返ったおばさんは何かに気づいた様子で、サバニに近づいてきた。

「ふふ。また寝癖がついてるわ。ちゃんと身支度しないとだめよ」

そう言って手櫛で寝癖を直してくれた。

「もう大丈夫よ。頑張ってらっしゃい」

「うん。ありがとうおばさん」

おばさんに挨拶を済まして、家をでる。丘から街まで続く階段を軽快に降りていく。

柔らかな朝の風を感じながら、いつもの場所へと向かう。石レンガ作りの家々を通り過ぎて着いた先は、”灯り屋カガリ“という看板が掲げてあるお店。

サバニは持っていた鍵で中に入り、日課である掃除をはじめた。

部屋の隅々まで掃除をし終えて掃除道具を片付ける頃にはすっかり日が昇っていた。





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