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高校デビューに失敗して異世界デビュー  作者: バイブルさん
6章 運命の三叉路、それぞれの道
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99話 魔法とは?

 朝、起きて自分の小説の情報見たらジャンル別で2位になかったから、落ちたかと思って詳細を見るを押そうとした時に高校デビューが1位にあって、とりあえず自分の顔を殴ってみました。

 皆さんのおかげで夏も終わろうという時ですがバイブルに春が来ました(^O^)/

 短い春でしょうけどね(;一_一)

 ミラさんの手当てにより、眠っていたらしい俺は起きるとテリアに声をかけられる。


「あ、起きたんだっ。もっと寝るかと思ってわっ」


 首を振りながらテリアにどれくらい寝てたか聞くと1時間も寝てなかったらしい。

 しかし、1時間ぐらいしか寝てない割に体がスッキリしている。その分、頭が霞みかかってるような気がする。


「あ、トールさん起きたんですね。どうですか?体のほうが大丈夫だとは思うのですが気分など問題はないですか?」


 俺が起きたと知ったミラさんが駆け寄ってくる。

 ボケた頭をした俺はそちらに顔を向けた一瞬で、俺は別人のように男前な顔をしていると思う。俺が見ている物体の正体を冷静に考察に忙しい為である。


 なんだ、あのメロンのような大きさのモノが上下に動く様は!

 教授、あれはメロンではありません!メロンにしては強度が足りてないうえに柔軟性があります。

 なんだと!勢いが付き過ぎて自分の顔にぶつけただと・・・


 などと自分の中で小芝居をしていた。

 勿論、記録映像を後世に語り継ぐ為にスペックギリギリまで解析度上げて記録していた。

 油断していると不意にやってくるからオチオチと油断してられないな・・・


「ト、トールっ!鼻血が出てるっ。まだ治りきってなかったんじゃないっ?」

「まあ、本当、ちゃんとしたつもりだったのに!」


 ミラさんは慌てて俺の顔を覗き込むように近づいて魔法を使ってくる。この体勢が色々不味い、いや、素晴らしい。

 そう、色々、素晴らしい。例えば、胸とか谷間とか収穫したくなる果実とかが目線を下げるとよく見えるのですよ。


「おかしいわ、新陳代謝を上げてるのにどんどん鼻血が酷くなっていく!」


 魔法が効いてないのかと魔法を強めるが更に悪化していく。

 いや、間違いなく魔法の効果は出てますと俺は口が裂けても言う訳にはいかなかった。男なら前のめりで生きたいものだろ?そして逝く時も前のめりで俺は逝くと胸を張って意識を再び失った。



 途中から俺が鼻血を出してる理由に気付いたテリアにより、こないだより力を込めたエイッってやられて涙目で目を覚ます。

 テリアに力込め過ぎと苦情を挙げるとフンッっとそっぽ向かれてしまった。

 ミラさんはテリアから事情を聞いて、俺の容態は心配する必要ないと知ると、和也にはない反応でちょっと楽しいかもっと小悪魔属性を身につけようとされていた。

 俺は逃げない!受けて立とう。


 それから、俺達は食事をとった。あれ?どこに食材や料理する機材があったのだろうと思い、ミラさんに問うとニッコリっと笑うだけで答えてくれなかった。世の中知らないほうが良い事がきっとあるのだろう。



 食後休憩を挟んで俺はミラさんの個人授業を受ける事になった。

 俺達は三角を描くように地べたに座って始める。


「トールさんは魔法の事はどの程度知ってらっしゃりますか?」

「えーと、属性に寄る優劣はなく純粋な魔力の大きさのみが優劣を付けて、各自得意属性がある。イメージが魔法を形どってるってことかな?ちなみに俺は生活魔法しか知らないから体感としては分からないよ」


 俺がそう答えるとミラさんは手を叩いて、ニッコリと笑って褒めてくれる。


「はい、世間ではそう言われてます。花丸あげますね。でも、それは間違った知識なので忘れてください」


 いきなり飛ばしてくるミラさんに俺は度肝を抜かれる。横で聞いてたテリアも目を剥き出しにしていた。

 落ち着いて考えれば生まれてから普通に魔法があった世界で生まれて常識として語られてた内容が間違ってるとあっさり言われてすんなり受け入れれるほうがおかしい。俺ですら憧れから必死に覚えた知識が間違いと言われてショックを隠せなかった。


「まずは魔法の訓練の前に魔法の常識の書き換えからしますね?先程トールさんが言ってた内容の訂正からしていきましょう」


 そう言われて俺は前のめりになって話を聞こうとしてるのを見たミラさんが嬉しそうな顔をして説明してくれる。


「最初に言ってた魔法の優劣ですがあります。火は水に弱いなどあります」

「でもっ、その組み合わせでぶつかりあって火にあっさり負けてる人を私は見た事あるんですけどっ?」


 テリアの突っ込みにその答えを待ってましたっと言った顔をしたミラさんが答えてくる。


「それが優劣が魔力の高さのみっと思われている落とし穴なんです。色んな属性がありますが、世間で使われている魔法とは正確に言うなら全て、無属性なのです」

「でもルナが使うエアブレットも美紅が使うインフェルノもちゃんと風と火で吹き飛ばしたり、燃やしたりしてたけど?」


 俺が今まで見てきた2人の話をするとミラさんは2人は本当に良い生徒ですっとクスリと笑い言ってくる。


「確かにあの2人ほど魔力があればそれぽく見えますが、例えば、美紅さんが使ったインフェルノで山火事などの惨事になった事ありますか?私もいくらかは貴方達の様子は見ていましたが、あれを普通の火でやってたらどうなってたと思います?」


 俺はとりあえず後先考えずに2人が暴れたエルフ国の城での事を考えてみるが、確かにあの状況を普通の火でやっていたら丸焼けになっていただろうと思う。まして、ルナの使う魔法は風だ。余計に火を燃え上がらせて、それこそ大惨事であっただろう。

 俺が納得したのを感じたミラさんは話を進める。


「世間で言われる属性魔法というのはそれぽいっというだけで無属性なのです。ですから、ぶつかり合うと単純なパワーゲームになってしまいます」

「じゃあ、生活魔法はどうなんだ?燃やしたり、水を出して飲めたりするけど?」


 さすがトールさん、良い所に気付きます!っと言うと俺の頭を抱き締めて撫で撫でしてくる。

 あれ?俺なんか言ったっけ?どうでもいいよ、もう目の前の柔らかいものが全てさ・・・


 すぐに幸せは離れていき、俺は指をくわえる。


「トールさんは生活魔法、例えば、火を点けようと思った時、何を考えてますか?」

「えーと、燃やしたい物が燃えるイメージをして燃えろっと思って・・・」


 俺がそこまで言うと、再び抱き締められる。もう俺はミラさんの望む答えを言い続ける用意がある・・・以下略。


「そうなのです。イメージして思念・・、思いを込める事が魔法を発動させるキーなのです。世間の魔法では魔力が強い者が強くなりますが、本当の魔法では思いの強さが強さのバラメータになります」

「えっとっ、私が知ってる魔法とミラさんの言う魔法がぶつかりあったらどうなるのっ?」


 手を挙げてミラさんに質問するテリアに笑顔であっさり答える。


「テリアさんが正しく、魔法を理解して使えば、私が見た限りですがルナさんと美紅さんが同時に貴方に魔法を打ちこんできても押し返す事が出来るでしょう」


 テリアの驚きようは凄かったが俺も驚いた。あの2人を相手にしても押し勝てるとか普通ではない。


「そこまでの事ができるようになるには相当な時間が必要でしょうけどね。あの2人のスペックは正直、おかしいですから」


 苦笑いするミラさんだが、きっと魔法だけなら2人に勝てる自信はありそうだ。

 そうなると俺も凄い魔法が使える可能性が生まれてきたのではないだろうか?


「となると、俺の得意属性を見つけて磨いたら、凄い魔法が使えるようになるのか?」

「残念ですがトールさん。そこも間違いの常識なのです。得意属性など存在しないのです。それは後の人がイメージしやすいという言葉から自分の属性とか訳の分からない事を言い出す人の言葉が浸透して、自分で勝手に得意属性がって思いこむようになったようです。そこで自分を縛ると魔法はその属性は扱いやすく感じるかもしれませんが強さと可能性を潰してしまいます」


 きっと、過去のアローラ人は俺の世界で言う中二病に患った人々の言葉がセンセーショナルしてしまったのであろう。俺の蓋をした過去が漏れ出てくる。俺には前世の記憶などない!闇の炎などに惹かれてなどないのだ!


 過去の自分との面談に苦しめられた俺はミラさんとの話に戻る事にした。


「つまり、今の世間は自分で自分の魔法を弱めていると?」

「はい、話は戻りますが、トールさんは生活魔法しか使えないとおっしゃってましたが、だいぶ変わった事が出来る事に不思議に思って理由など考えられましたか?」


 俺は自分が廻りと違って変だなっとは思った事はあるが理由など考えた事なかったので首を横に振る。


「でも、今ならなんとなく察しているとは思いますが、トールさんの生活魔法がおかしいと思われてたのは思いの力が強かったせいです。そして、魔法がない世界からこられているので固定概念がなく自分なりに使おうとしたのが良い方向に流れたようです」


 なるほど、確かに最初はかなり苦労したが逆にそれが今はいい方向に傾いている状況を生んでいるのか。

 前を向くとミラさんが神妙そうな顔をして俺に刷り込むように言ってくる。


「いいですか?よく聞いてください。これらの理由と今まで貴方がしてきた事、私が見た見解から出た結果ですが・・・」


 本当に真剣に言ってると感じて、俺は生唾を飲み込む。


「トールさん、貴方は、史上、そして、今後、追随出来る者が現れないと思われる大魔法使いの卵と私は断言します」


 俺とテリアは埴輪って固まった。

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