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古希の星  作者: 千路文也
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063  頑固が取り柄の70歳


 MLBの日程は老体に酷だろうと様々な場所で言われ続けたが、鬼崎は別にそうだとは思っていない。古希の年齢を迎えて多少の衰えを感じているにしても、体力の低下は気にならない。むしろ体力は年齢を重ねていく内に上がっていると自負していた。なぜ鬼崎が自信家であるのかはこれで分かったとは思われる。ある意味では鬼崎は頑固なのだ。確かに並以下のマイナーリーガーよりかは日程慣れしているだろうが、実際は疲労困憊に決まっている。自分は衰えていないと認めないのがメジャーの第一線で活躍を続けられた秘訣なのだ。完全無欠のベースボールスターを演じる事によって、年齢の限界さえも突破した。スターを演じる力は全ての人間に平等に与えられている。しかしそれを駆使しても弱点を拭えない唯一の無二の存在がある。それこそ時差だ。時差だけはどうしようもない。アメリカ国内を移動するだけで体力を消耗するのだから老体にはこたえる。頑固に認めようとしないのは古希の特権だ。この歳まで全盛期の自分を保ってこれたのだからある意味では時差にも感謝すべきなのかもしれない。



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