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045 毎日が疲労困憊
人間は疲れと上手い具合に付き合っていかなければならない。特に年を取ってくると体の疲れが蓄積してしまい、翌日にまでそれが持ち越されてしまう。そうなってしまうと元気が無くなるだけではなく、落ち込む確立が激増するのだ。これらは30代後半から40歳になってくると疲れと無縁とは言えなくなる。隣にはいつも疲労がほくそ笑んでいてニヤニヤしている状態になってしまうのだ。既に70歳を超えている鬼崎など毎日が疲労困憊の状態である。普通の人間ならば耐えられずに自ら命を絶ってもおかしくはない。それにメジャーで好成績を残しているので『疲労困憊が原因で現役引退します』など通用しない。疲れていても成績を残せる力があるだけに、逃げ道など無いも同然なのだ。しかしそれでも鬼崎は不平不満など言わずに野球を続けているのだった。




