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022 強肩を生かしたビックプレー
鬼崎は初回からビックなプレーを魅せていた。遊撃手を守っている彼の元に強襲性の当たりが遅い、顔面めがけてスピンのかかったボールが飛んできた。すると鬼崎は瞬時にグローブを顔の前に出して、いとも簡単にキャッチした。しかしボールは地面を蹴ってワンバウンドしていたのでこのままではアウトにならない。ファーストに向けてボールを投げないとアウトとしてカウントされないのだ。しかも今の鬼崎はキャッチの際に体勢を崩されていて座り込んでいた。これでは投げても間に合わない。球場の空気がそう言っていたが、鬼崎はそう思っていなかった。
「ふん!」
次の瞬間、座り込んだ体勢のまま右腕を前に突き出してボールを投げた。ボールは竜巻のように地面を這いながら一直線に伸びていったと思うと、ファーストのキャッチャーミットに収まっていた。
「アウト!」
審判がそう告げると、球場は一斉に鬼崎を祝福して両手を挙げていた。このように、鬼崎は70歳を超えてもメジャーでトップクラスを誇る強肩なのだった。




