第一章
「さ、誘い受け…ハァハァ…」
あっ。ごっほん。
俺は桃神 瑞樹。
健全な…腐男子でっす!
王道学園の私立薔薇花学園の中等部三年生なんだ。
のらりくら~りと過ごしてるよっ。
そんなところへ…
「…瑞樹、集会来る?」
「和?もち行くさっ!」
従兄弟の桃神 和が部屋に入ってきた。
和は《雷神》の幹部なんだ~。
あっ、《雷神》っていうのはね…
この地域には十五の族があるんだ。
その十五の族はすんごい争ってて…
簡単にいえば喧嘩しまくってる人達かな?
難しいんだよね~。
俺は、瑞龍っていう情報屋をやっててね、
暇つぶし程度に族潰しもやってるんだ。
《雷神》は和関係で、関わったりしてるの。
説明はこれまでかな?
集会時間は八時から十時。
俺たちが通ってる私立薔薇花学園は寮生活で、門限までに帰らないとぉ…
ヤバいんだよね~。
《雷神》の集会場所は、バー《雪つもり》。
そこのバーで働いてるお姉さんが俺のおねぇちゃん、波。
和のバイクに乗っていざしゅっぱ〜つ!
雪つもりに着く。
中に入ってくと、ちろちろと人がいた。
「瑞龍…!」
「和~」
駆け寄ってきたのは二つ名が《黒猫》の黒木 乃愛。
二つ名が《金猫》の桃神 飛来。
俺は只今水色のパーカーにフードを着用しています♪
飛来と和は兄弟です。
ついでに言うと、和は紺色髪に紫目。乃愛は黒髪に赤金目。飛来は紺髪に金目の容姿だよん。
「瑞龍…」
「うわぁっ!」
乃愛は急に抱きついてきます。
イケメンてか美少年?に抱きつかれるとか心臓に悪いよね。
「ひゅ~!
くろちゃんはみーにぞっこんだね~。」
飛来もイケメンですが、チビです。
飛来は瑞龍=俺って知ってるから、瑞樹からとってみーって呼んでるんですよ~。
ていうか、乃愛は俺にぞっこんじゃないよ?
(瑞樹、鈍感)
「…黙れチビ」
ギロリ…と乃愛は飛来を睨む。
仲悪いよね、乃愛と飛来。
「…….ァアン?
うっせぇなぁ…って和と瑞か。」
この人こそ、《雷神》の総長、二つ名が《雷獣》の黒田 蓮兎様!
イケメンでし、テライケメソ!!
「蓮さん、風神の動きは?」
「あんまし動いてねぇなぁ。
なんか企んでやがる。
瑞、情報なんかあるか?」
情報…ね……
『炎神の総長が行方不明になった。ぐらいだろうか?』
喋ったらバレるんで、ボードに書いて見せます。
「ァン?《炎鳥》がか?
……っつーことは水神の動きが荒くなりそうだな…
……めんどくせぇー。」
…あっ。これまで、いくつかチーム出てきたよね。
ぜーんぶ説明するねっ。
まず、風神
これはチームの一つで《風妖》が総長。
次は、《炎神》
これもチームの一つで《炎鳥》が総長。
最後に、《水神》
これまたチームの一つで《水龍王》が総長。
ていうかね、《水神》の総長副総長幹部はウチの学園の生徒会なんですよ。
で、ここ《雷神》の総長副総長幹部はウチの学園の風紀委員会。
バリバリと対立しちゃってますよ。
……面倒くさいったらありゃしないよ…
「瑞龍。帰るぞ。」
唐突に和が言う。
『うん。
乃愛、またね。』
門限過ぎたら罰則だもんね。
「…瑞龍…」
ちょっぴり悲しそうな顔をする乃愛。
『乃愛、また会える。
だから悲しい顔するな。』
「…また会おうね…」
「(海にあいたい…)瑞龍早く。
飛来、またな。」
「ばいばーい。」
『ばいばい。』
「……」
こうして、俺は学園へと戻った。