27.俺は首を突っ込んだだけ。不幸なわけじゃ無い
ということで日常パート!ええ・・・できれば見守ってください。
「くそ!俺が!俺がいったい何やったってんだ!」
「黙れ!いいからさっさと手を動かせ!」
「何もやってねーっつの!」
「やってる奴はみんなそう言うんだ!」
「だったらやってない奴はどう言うんだよ!」
「……さっさと手を動かせ!」
「おい!言えよ!」
「うるさい!」
「理不尽だああああああーーーーーーーーーーーーーー!!!」
どうしてこうなった。俺は何かやったか?
…やったな。厄介事に首を突っ込んだ。そして俺は巻き込まれ、この場にいる。
机と椅子だけの部屋。扉には鍵。目の前には強面のおっさん。そう、俺は…
…生徒指導室にいた。
【紅 紅が女子生徒に暴行を行った】
これが、俺に掛けられた疑惑。
証言者及び目撃者の言葉を聞くと、このようなものだった。はっきり言って、覚えは無い。
…いや、あるにはある。だが、あれは…
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・・
・・・
「もー!何でお弁当作ってないの!?」
「悪かったって言ってんだろ!」
「焔、落ち着いて」
今朝、朝起きるのが遅れてしまい、弁当を作るのが遅れてしまった。
なら買えばいい、と思う者もいるだろうが、起きた時間が中途半端だったのだ。で、迷った結果作ることにした。
そして、こうなった。
「ええい!お前ら先に行ってろ!」
「わかった!任せる!」
「行ってきます」
…少しは躊躇ってほしかったなー。
そう思ってるうちに、二人は学校へ行った。
少しして、
「完成!」
俺はきっちり3人分作り、大急ぎで支度を
「はい紅くーん。カバーン」
する必要も無く舞さんがバックを渡してくれた。…深くは気にしないでおこう。
「行ってきます!」
「行ってらっしゃーい」
語尾が何時ものように伸びながら、舞さんは見送ってくれた。
・・・
・・
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「ええーい!どいつもこいつも!」
俺は何時ものように車に引かれそうな老人助けたり、不良に襲われてる女性を助けたり、走り回って周りに迷惑を掛けるガキを注意したり、大急ぎだった。
「もう遅刻は決定…まあ、大丈夫か」
何が大丈夫か全くわからないが。
「HRはアウト。一時間目には間に合う!」
速度を緩めず、今の速度をキープする。
数分して、
「よし!」
一葉高校が見えてきた。セーフ!いや、アウトか?
そこで、俺は妙なものを見る。
「何だ、あれ?」
三年の先輩だ。全部で5人。校舎裏へと移動してたのだ。
「………」
気になるな。だが厄介事の気がする。どうする?
「…行くか」
俺は移動する。もちろん、校舎裏に。好奇心に負けたのだった。
・・・
・・
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「でさ、昨日こんな事があってさ」
「マジで」
俺は先輩の尾行中だった。授業?後回し後回し。
「着いたか」
先輩の1人が呟く。目的地は、
「体育用具倉庫?」
端的に言えば物置だ。体育で使うものが多いからそう言われてるだけで。
「奴ら、ここで何を」
その時だった。
「あんたらさっさとここから出しなさいよ!」
…さあ、どうしようか。




