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プロローグ
どうも、こちらでの小説は初投稿です。投稿は不定期となりますが、読んで下さった皆さん、これからよろしくお願いします。
「嫌だよ!お兄ちゃん行っちゃ嫌だよ!」
「こら、あまりお兄ちゃんに迷惑かけちゃいけません」
「それでもやだ!お兄ちゃんが行くなら私も」
「蒼」
「…お兄ちゃん」
「俺はさ、自分を見つめ直したい、ていうか、少し考える時間が欲しいんだ。距離もそこまで離れてないし、会おうと思えばいつでも会える。だから、な?」
「…うん」
「それじゃあ、母さん、父さん、行ってきます」
「ああ、仕送りはするが、あまり無駄使いはするなよ」
「気をつけてね」
「ああ。それじゃ」
「お兄ちゃん!絶対、絶対帰ってきて!」
「………」
俺はその問いに微笑む事で応えた。そして俺は、扉を閉めた。
外はまだ冷んやりとした空気が残っており、心地いい。
そこでふと思う。
さっきのやり取り、高校入学の前に行うようなやり取りじゃ無いよな?