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690:特別編02「邂逅のとき」


「白く輝く船」ブランシーカーを駆り、レールとアロアの旅は今日も続いている――。

 その道中には、様々な出来事があった。


 かつてアロアを追っていた謎の軍隊を操る強大な地下帝国との対決。160隻もの飛行戦艦を擁する帝国空中艦隊に包囲され、ブランシーカーは絶体絶命の危機に陥ったものの、多くの仲間たちの協力と、レールの勇気、アロアの愛、機神ボルガードの自爆特攻、ブランシーカーの主砲「次元歪曲砲」による一斉砲撃などにより帝国空中艦隊は全滅し、地下帝国首都も崩壊。80万の帝国市民はすべて生き埋めとなり、帝国は滅亡した。なお、機神ボルガードは自爆直後に超高速自己修復を実行し、実質無傷で帰還している。


 また、地上制覇をもくろむ「黄金翼の大天使」アルカンシエルとの死闘。天使残党軍を率いてブランシーカーに猛攻を仕掛けつつ、アロアに精神攻撃をほどこし、レールのもとから離反させんとするアルカンシエル。しかし固い絆で結ばれたレールとアロアを引き裂くことはかなわず、二人の愛から放たれた黄金のサイコ・ウェーブにより、アルカンシエルの悪しき精神は浄化された。天使残党軍は、その多くがサイコ・ウェーブの副作用で自我が崩壊し、発狂死した。その後、アルカンシエルは心を入れ替えて仲間となり、ブランシーカーに乗船することになった。近頃はもっぱらブランシーカーの動力室に首輪と鎖で厳重に繋がれ、エンジンへ魔力を供給する仕事についている。


 そして現在……。

 黒顕砂に覆われる危険地帯、サーガン大砂漠を縦断すべく、ブランシーカーはその船足を速めていた――。





 ブランシーカー操縦室。


精霊ブラン「ねえ、前方に何かいるよ?」

アロア「わー、ほんとだー。こんなところで何してるんだろー?」

精霊ブラン「船もなしに、この砂漠のど真ん中にいるなんて、妙だね。何かトラブルでもあったかな?」


選択肢

『とにかくいってみようか』

『砲撃しよう!』


 精霊ブランは、身長三十センチほどの小さな人形の女の子のような姿をしており、背中にはトンボに似た形状の白い四枚羽が生えている。アロアは、背に蒼き翼をもつ少女。年齢不詳だが、おっとりとした幼い顔立ちで、天真爛漫で好奇心旺盛。なお、レールの台詞は常に選択肢として現れる。どの選択肢を選んでも周囲のリアクションが少し変化するだけで進行には影響しない。デフォルトでは男だが、チュートリアル後にマイルーム内で性別と名前の変更が可能。


精霊ブラン「アンタね、いきなり砲撃はないでしょ。もう少し近付いて様子をみましょ」

アロア「わ、なんか戦ってるよ?」

精霊ブラン「あれは風系統の魔法……? それも最上位クラスのやつ。あのグレーターデビルハウリングウルフの大群を一瞬で蹴散らすなんて、とんでもないわね。今のアタシらじゃギリギリ勝てるかどうかってレベルのモンスターなのに」

アロア「うわー、すっごーい。強いねー。ねえねえ、レール、あの人たち、仲間になってくれないかなあ?」


選択肢

『声をかけてみよう』

『捕獲作戦開始だ!』


精霊ブラン「いや捕獲って。たぶん返り討ちにあうわよ、アタシらじゃ……ここは友好的にいくべきでしょう」

機神ボルガード「主ヨ。ココハ私ニ任セヨ。マズ私ガ呼ビカケテミヨウ」


 機神ボルガード。平時は直径二十センチほどの灰色の鉄球のような姿で、空中を自在に浮遊している。しかし戦闘時には古代天使文明の超技術により体高12・7メートルの鋼鉄の人型自律兵器に変形し、主人であるアロアを守るため「だけ」に戦う。


アロア「ボルちゃんの声じゃ、無駄に警戒されちゃうよ。無機的で怖いし」

機神ボルガード「ソンナ……ナゼ、主ハ、イツモ私ニダケ、突ッ込ミガ厳シイノカ……」

精霊ブラン「それも愛ってやつじゃないの。ご主人様に構ってもらえて、ボルっちも嬉しいでしょ?」

機神ボルガード「ウ、ウム。ソレハ、タシカニ」

精霊ブラン「ほら、そろそろ距離が近いわよ。減速するから、アンタたちはさっさと行きなさい」





 レールたちは、砂漠の真ん中で戦闘していた男女にブランシーカーを接近させ、呼びかけを行ってみた。それに応えて、その男女……すなわちアークとリネスは、かいつまんで前後の事情を語る。二人の話に興味をおぼえたレールたちは、ブランシーカーの船内に二人を保護することに決めた。二人ともずいぶん空腹だった様子で、まずは船内食堂で食事をしながら、より詳しい話を聞くことに。


リネス「あー、お腹いっぱい。ちょっと変わった味だけど、おいしかった」

アーク「ありがたいことだが、よかったのか? 貴重な食料だろうに」


選択肢

『材料はきみたちが殺したモンスターだよ』

『お代はしっかり払ってもらうけどね』


アーク「代金がわりに詳しい事情を聞かせろって話だったな。とはいえ、およその事情はさっき説明した通りだ。俺たちは、こことは違う世界から来た。何がどうなって、ここに辿り着いたのか、その理屈まではわからん。この話を信じるかどうかは、そちらの勝手だ。どうせ信じまいが」

精霊ブラン「もちろん信じるよ。異世界からの来訪者。あるいは、迷子……かな?」

アーク「信じるのかよ……。そんなあっさりと」

精霊ブラン「いや、最近多いからね、そういうの」

リネス「ん? それってどういうこと、妖精さん?」

精霊ブラン「アタシは妖精じゃないってば! さっきもいったでしょー? 白羽の賢者、精霊ブラン様よっ!」


 ブランシーカーの守護精霊ブランは、他人に「妖精」といわれるとなぜかキレる。


アーク「最近多いって……もしかして、俺たちの他にも、別世界から来たようなのがいるのか?」

精霊ブラン「そーなのよ。ここしばらくで、十組以上は出会ってると思うわ。みんな変わった連中だったわね。だいたい原因はわかってるけど」

アーク「十組以上? 本当かよ。原因って何だ」

精霊ブラン「この船には次元歪曲砲っていう兵器が積んであってね。すごい威力なんだけど、これをぶっ放すたびに、次元交錯線がかき乱されて……、なんというか、よその世界にまで色々と影響が出るらしくてね」

アーク「なんだそりゃ……もしかして俺たちがここにいるのも、そのせいで?」

精霊ブラン「おそらくね。でも、そういう連中って、出会ってだいたい二週間ぐらいで、もとの世界に帰っちゃうけどね。コラボイベント期間がどうたらっていう理由らしいけど、詳しい理屈はアタシも知らない」

機神ボルガード「話ガハズンデイルトコロヲ悪イガ、上空ニ敵影ガアル。警戒セヨ」

リネス「うわ、鉄球が喋った! っていうか浮いてる?」

アーク「妖精の次はドローンか? どういう世界なんだここ」

精霊ブラン「だからアタシは妖精じゃなーい! どうやらモンスターが攻撃してくるみたいね」

アロア「でっかい鳥さんが、ひい、ふう、……いっぱい?」

精霊ブラン「ハイパーマッハシュピーゲルホークが27匹ね。ちょっときついけど、勝てない相手じゃないわ。話の続きは、まず敵を片付けてからにしましょう」


選択肢

『よし、戦闘準備だ!』

『花見の準備をせよ!』


精霊ブラン「花なんかどこにも咲いてないっつーの!」





《期間限定イベント「黒砂の邪神と外道魔王」開催!》

《イベント限定モンスターを倒し、トレジャーをゲット! 収集したトレジャーは各種お得アイテムと交換可能!》

《イベント期間限定キャラクターが加入しました!》


(SSR)幼き最強魔法姫リネス

職業:魔神皇帝

種族:魔法少女

戦闘力:65535

二身合体:不可


(R)アーク

職業:通行人B

種族:外道

戦闘力:16

二身合体:可



アーク「突っ込みどころしかないステータス……」

リネス「魔神皇帝ってなんだろ?」

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