仕組まれた罠
麻里奈の転機はマコトの転落…
あの場面の裏側です
麻里奈視点は「深海」参照下さい
「八神先生…実はピルの入ったポーチを無くしてしまってて…飲めてないんです」
「そうなんだ…仕方ないね、今日はゴムつけるね。」
「はい。」
今日の麻里奈ちゃんとのセックスはコンドームをつけた
僕もだけど麻里奈ちゃんも余り良くなかった様だ
やっぱり生で、中に出してあげないとダメだなあと思った
「それ、貰って良いですか?」
「コレ?」
麻里奈ちゃんは使用済みコンドームを欲しがった
「はい。今日ピル飲んだら先生思い出して自分で中に入れたいんです」
「そうなんだあ!やっぱり麻里奈ちゃんは可愛くていやらしい子だね!愛してるよ。」
「はい。」
愛してる…
本当は未だによく分かっていなかった
だから、口に出す様にしていた
「言霊と言う言葉が有りますからね。言葉そのものが持つ霊的な力や精霊を意味するそうです。こうしたい、なりたいと言う思いは口に出した方が良いと思いますよ」
僕の理想の未来を語った時に田所に言われた
「良い言葉を発すれば良いことが、悪い言葉を発すれば悪いことが起こるという考え方です」
「そうですか…」
「だから、僕も八神先生もきっと願いは叶いますよ。この先を見据えた前向きな言葉はきっと良い未来に繋がるはずです」
「そうですね!」
僕が誰かを心から愛する事が出来た時には、恐らくオーガズムの様な…それ以上の快感と多幸感に包まれる
それもセックスや射精の様な一時的な快感でなく、四六時中続く連続絶頂の筈だと予想していた
御月があれほど執着し、命まで捧げたものだ
薬物なんかよりももっと依存性が高く人を狂わせる力がある
どんなに素晴らしい体験が出来るのだろう
愛したい、愛を体感したい…
そう願いを込めてこの言葉を使っていた
麻里奈ちゃんの診察のあった夜に知らないアドレスからメッセージが来た
誰だろう?と確認してみた
『麻里奈の母です。麻里奈から聞きました。先生が娘をレイプしているのは本当ですか?家に来て直接会って説明して下さい』
レイプ!?僕が麻里奈ちゃんに!?
寝耳に水、青天の霹靂だった
僕は今まで無理矢理セックスをした事は無い
そもそも嫌がる子に無理矢理するのは好きじゃないし、レイプシーンを見ても身体も反応しないから出来ない筈だ
ちゃんとお互いが好きな事を確認してからキスから始めて快感を覚えてからセックスへと段階を踏んでいる
セックスをする時も相手にしていいか確認している
きっとお母さんは誤解をしているんだろう
麻里奈ちゃんがまだ中学生になったばかりの子供だから理解出来ないのかも知れない
志帆の時もそうだったが親は表面的な事でしか物事を見られず、アキラと志帆がきょうだい、幼いと言うだけの理由で本気で好き合っていた2人でも引き離される懸念があった
麻里奈ちゃんを支配し、歪めているあの母親にどれだけ通じるか不安は有ったが誠心誠意を尽くして話し合おうと麻里奈ちゃんの自宅の住所を確認した
向かう途中も色々考えていた
漸く心も身体も僕に開いてくれている今、治療を中断してしまったら麻里奈ちゃんはどうなってしまうんだろう…
誰も理解してくれる人も寄り添ってくれる人も無く独りぼっちで親からも世間からも苦しめられ続けて…
このままでは過食嘔吐に留まらず最後には御月の様に自らの命も…
何とかしないと…
やはり強制入院の判定の出来る精神保健指定医の資格は取らないと…
と使命感を持って麻里奈ちゃんの自宅に到着した
ピンポーン…
何度かチャイムは鳴らしたが応答は無かった
家の中は窓のカーテンから光が透けていたので電気はついていた
今は麻里奈ちゃんの母親に呼び出されている
応答が無いのはおかしいな…
とは思ったが、僕と口を聞きたく無い位に物凄く怒っているのだろうか?
それなら話し合いで呼びつけるのも変だな…
と思って鍵のかかっていなかった門から敷地内に入ってドアノブに手を掛けてみた
そしたら鍵が掛かっておらず、ドアが開いた
一応僕が来る事が分かっていたとしても、この辺りは高級住宅地だ
この家も立派な造りの家だった
鍵をかけないのは物騒だなと思いながら呼びつけられていたので家の中に入った
「失礼します、八神です…」
そう言ってリビングに入ると
母親は裸でうつ伏せに倒れていた
「どうしました!?大丈夫ですか!?」
卒中だろうか?
しかし裸で?
これから僕と会うと言うのに?
とりあえず脈を確認した
脈拍は止まっていた
瞳孔も開いていた
呼吸もしていないし体温も既に低くなっていた
心肺停止の状態だった
色々分からなかったので上半身を起こして身体を診てみた
首筋の後ろに何かの注射痕が有った
これはもしや…
そう思って下腹部を見ると
股から体液…恐らく精液が流れ出ていた
近くに匂いから恐らく尿がカーペットに染み付いていた
これを決行したのは恐らく田所だろう…
依頼したのは…
麻里奈か?
しかし僕はこの母親から呼び出されている
恐らく携帯に履歴が残っている筈だ
普通に考えれば僕が口論の末にこの母親をレイプして殺した…
となるだろう
僕は大人の女とはセックスはしない
しかし、そんな事は証拠に取り上げて貰えないだろう
そしてこの精液は恐らく…
「それ、貰って良いですか?」
「コレ?」
「はい。今日ピル飲んだら先生思い出して自分で中に入れたいんです」
このやり取りを思い出していた
麻里奈と田所は結託しているのか…
しかし、今までの田所の犯行で使用した精液は赤の他人から集めている物だ
何故僕は嵌められているのだろう…
色々と分からない事が多かったが、この場に居たら僕の状況は極めて不利だと判断して急いでその場を離れた
マコト…
愛の解釈と体験したい理由が色々おかしいよ




