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純水  作者: 水嶋


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15/32

一途

それぞれ新たに進み始めました


今回は微エロ…かな?


「今年のクリスマスはどうするの?」


「僕は家で大人しく御月とかなあ。アキラは?」


「俺も…今年は家で…志帆と」


「そうなんだ!お母さんは?」


「俺の母親は看護師してるから…クリスマスや年末はイベントも多くてはしゃいで緊急搬送されて来る患者さんも多いから夜勤になるって…俺も大きくなったから家の事頼むねって…」


「じゃあ、アキラは志帆ちゃんと2人でゆっくり過ごせるね!」


「うん…」


去年は3人でホテルで豪華に過ごしたけど、今年は2人でお家でゆっくり過ごせるなって思った


「じゃあ、はいこれ!」


「有難うな…」


先月から志帆は生理が始まったらしく、薬を渡してあげていた


「いつかは…俺も志帆との子供が欲しいって思うけど…でもまだお互い子供だし…」


「そうだね…僕もまだ学生だし、生まれた子は叔母さんが育ててくれてるよ。少し寂しいけど」


「俺も志帆も大人になって…それでもまだお互い好きなら…いつか…」



「そうだね!アキラは卒業したらどうするの?」


「俺もマコトみたいに医者を目指そうかなって思ってる」


「そうなんだ!」


「うん。マコトの影響だなあ」


「ふふふ、やっぱり僕達は兄弟だね!」


「そうだな」


「それじゃあ良いクリスマスとお年を!」


「うん。マコトもな!」





今年のクリスマスは御月と2人で過ごした


「マコトにクリスマスプレゼントの報告があるのよ?」


「わあ!何だろう」


「マコトとの子供を妊娠したわ!今は2ヶ月よ。今の所問題もなく順調よ!来年のマコトの誕生日には会えると思うわ」


「そうなんだ!クリスマスと誕生日プレゼントだね!」


「そうよ。私も20代最後にマコトからプレゼントを貰えて嬉しいわ」


「楽しみだね!」



僕達は御月の身体の事を大事にして性なる夜にはしなかった


僕は何とか役目を果たせてホッとしたクリスマスとなった





○○○○○○○○○○





今回は僕が余所見をしない様にと御月の監視も強かった


アキラの家に行けないのは勿論だが、浣腸して中と外を弄ってくれてたので僕は満足していた


「この子の分まで栄養を摂らなきゃ…」


「はあ…はあ…出ちゃう…」


「沢山…出して…」



御月は悪阻が落ちついて来ると口でしてくれて僕の精液を飲んでいた




3年生になって、いよいよ受験シーズンとなっていた


アキラは学費の事もあり国立の大学の医学部を、僕は設備が充実している私立の医学部を目指して猛勉強していた




「暫く会ってないけど…志帆ちゃんも中学生なんだよね」


「そうだよ。少し大人っぽくなったぞ」


「へえ!そうなんだ。アキラは志帆ちゃんとは相変わらず?」


「うん…今でも…多分これからもずっと志帆が好き…」



そっか…

僕は幼い志帆ちゃんが好きだったからなあ

大人になった志帆ちゃんとはセックス出来ないだろうなあ

良い思い出のまま、早めに離れて良かったかも知れない


アキラは僕とは違って子供が好きって言うより志帆が好きだったんだろう



「じゃあ、志帆ちゃんの為にもアキラも頑張らないとな!」


「うん、そうだな。志帆が安心して俺と居られるように頑張るよ!」



そんなアキラを見て僕も何か目標を見つけたいなって思った





○○○○○○○○○○





そして8月になり、待望の子供が産まれた




「嫌よ!この子は愛するマコトとの子供だもの!私が育てるわ!」


「御月、この子は正式に八神の家系には入れられないんだよ?」


「だったら…せめて名前を…」




生まれてきた子は元気な男の子だった

しかし…指が6本有った



「仕方ないな…今回は特別だからな。眞事、名前を付けてあげなさい」


「はい…それじゃあ…『あ』の次だから…イン、韻にしましょう」


「分かった。韻は表には出せないから、地下施設で育てるからな」


「はい」


御月はかなり落ち込んでいた


多指症は一般にも症例が多いらしく1,000〜2,000人に1人程度の割合で発生するらしい


指が多いと言うだけで他に何も異常は無いのだが、八神の使命の為に弾かれてしまった



「まあこの子は精神疾患は見られないし育ったら試しに種元にしてみよう」


父は恐らくこの子で自分の実験…創作をして行くつもりなんだろう

避妊手術もドナーにもされなくて済みそうだなと少し安堵した





「韻がね、私のお乳を沢山飲んだわ」


御月は韻に会いに行っている様だ


「私を見て嬉しそうに笑ったわ。小さい頃のマコトに似て可愛いわ」


「そうなんだね。僕も会いたいなあ」


僕は韻に会わせて貰っていなかった



「でも、やっぱり私はマコトだけを愛してるわ…」



御月は相変わらず僕に執着していた




その後高校を卒業し、第一志望の大学に合格した

ここは父や宮乃も卒業した大学だった


アキラも志望校に合格し、お互い別々の大学へ進んだ

しかし、親友、兄弟の関係は続いていた


アキラは今は直接父からお薬を処方して貰っていた



アキラはずっと志帆一筋だった

志帆も他に目移りせずアキラだけらしかった

やっぱり2人とも真面目で一途な性格なんだろう


父も自分達の境遇に似たアキラと志帆の関係を応援していた


「いずれ出産する事があるなら、うちでやりなさい。色々書類上の事などアドバイスしてあげるからね」


「有難うございます」


アキラには父親が居ないが僕のお父さんを父のように頼ってくれていた


やっぱり僕達は兄弟なんだなと嬉しくなった




○○○○○○○○○○





大学に入って御月とは子供を2度作った


しかし、どちらも死産となった


僕は22歳となり、いよいよ御月も34歳となった


この頃には御月がおかしく…束縛が激しくなっていた


大学で授業が終わる度に確認の連絡をさせたり、寄り道なんてもっての外、大学で飲み会や友達と遊ぶ事も許されなかった


携帯を毎日チェックされていたり、貞操帯の様な物も装着されていたので、学校で用を足す時は人に見られ無い様に個室に入っていた



「今年のマコトの誕生日はね、私から特別なプレゼントがあるのよ!」


嬉しそうに御月が報告して来た


「何だろう?」


「ふふふ、マコトが一生忘れられない…私の愛を教えてあげるわ」


「そうなんだ!僕、未だに愛がどう言う物かよく分からないから…楽しみにしてるね!」




「ええ、私も楽しみよ」



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